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田中ウルヴェ京のビジネスパフォーマンス向上! メンタルトレーニング実践講座

文=田中ウルヴェ京

第6回 効率的に仕事が進む 集中力コントロール術

状況に応じて使い分けていますか?
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「どうも集中力がなくて」「落ち着きがないって、よくいわれるんです」など、集中力についての悩みを抱える人は多いようです。逆に「集中するのは得意だけど、周りが見えなくなってしまう」という人もいるでしょう。一見、異なる悩みのようですが、実はつまずいているポイントはまったく同じ。どちらも集中すべきところに集中できていない、つまり「状況に応じた集中」が上手にできていないことに原因があるのです。そこで今回は、「状況に応じた集中」とはどのようなことなのか、そして集中力をコントロールするためのトレーニングについて紹介したいと思います。

一般的に「集中」とは、人の話や目の前の作業に熱中して、他のことに気がまわらなくなる状態、いわゆる没頭に近いものだと思われていますが、今回取り上げるのは少し異なります。没頭はいくつかあるうちの1種類であって、これ以外にもさまざまな集中があるのです。それではまず、集中力にはどんな種類があるのか、ご紹介しましょう。

1.「狭く×内向き」の集中
俗にいうところの「集中」であり、細かい作業に没頭するなど、自分自身に気持ちが集まっている状態です。これをメンタルトレーニングでは、「狭く×内向き」の集中と位置づけています。たとえばアスリートなら、ゴルフでいえば最適なクラブを選ぶ瞬間、フィギュアスケートならジャンプの直前に「軸がぶれないように」などと心の中でつぶやく瞬間になされています。ビジネスシーンでは、企画書を書いたり、細かいデータを入力したり、という作業で発揮されます。
2.「広く×内向き」の集中
同じように内向きでも、意識すべき対象が広い場合があります。たとえば、サッカーの試合の前に戦略を考えたり、練習計画を立てたりする時に、頭の中でいろんなことを広くイメージしながらシミュレートしますね。その時に行われている「集中」です。ビジネスシーンでも同様に、戦略や研修計画などを立てる際に必要とされます。自分以外のものを広く分析し、それに基づいて決断する、といった場面で重要になる集中力です。
3.「狭く×外向き」の集中
外部の特定の何かに集中することも、仕事ではよく見る場面です。たとえば、商談や上司の話を聞く時などが挙げられるでしょう。相手に集中して様子を見ながら考えたり答えたり、的確な反応が求められます。サッカーのPK戦やゴルフでパットを決める瞬間など、スポーツでも「ここぞ」というときに必要な集中力です。
4.「広く×外向き」の集中
プレゼンテーションが上手な人は、この「広く×外向き」の集中が上手な人だといえるでしょう。聴衆が退屈しているようだと感じたら声のトーンを変えたり、理解できていないようだと感じたらその部分だけ少し丁寧に補足したり。外で起きている広い範囲での変化を敏感に察知して、すばやく反応するための集中力です。スポーツでいえば、サッカーなど、チームで行う試合に求められます。中田英寿選手がゲームメーカーたる理由の1つは、この「広く×外向き」の集中力にあるといわれています。

このように、一口に「集中力」といっても、場面によって必要な集中力が異なるのがお分かりいただけたでしょうか。さまざまなビジネスシーンで、必要とされる集中の形を知り、使い分けることが大事なのです。また、職能によってもカギとなる集中力が異なることがあります。たとえば、計算の正確さを求められる経理担当者には「狭く×内向き」の集中力が、全体を把握しながら進行していくイベントリーダーには「広く×外向き」の集中力、そしてキーマンを説得する営業担当には「狭く×外向き」の集中力、分析に能力が求められる経営企画担当者には「広く×内向き」の集中力。さて、あなたに必要なのは、どの集中力でしょうか。

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