ソフトバンクグループ SBアットワーク株式会社様 人事総合ソリューションの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

人事総合ソリューションの導入事例

ソフトバンクグループ SBアットワーク株式会社様

人事ポータル、人事給与、就業システム等においてソフトバンクグループに理想的な統合人事系システムを実現

「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、情報通信産業において、垂直統合型ビジネスを展開するソフトバンクグループ。その人事シェアードサービス会社であるSBアットワーク株式会社(以下、SBアットワーク)は、「ソフトバンクグループ人事部」をコンセプトに、人事管理、給与計算、社会保険、福利厚生、安全衛生などの人事サービスをグループ企業に提供しています。グループ各社に最適で最高の人事サービスを提供するため、同社はその中核をなす人事系システム一式の刷新を計画し、日立ソリューションズが提案する「人事総合ソリューション」の導入を決定しました。幅広い人事系業務をワンストップで提供する基盤を構築するとともに、共同開発をしたスマートフォン・タブレット端末にも対応した最先端クラスのUI(User Interface)の提供をグループ各社に開始しました。
今後はグローバル対応、タレントマネジメントなどをはじめとするさらなる機能拡張・サービス範囲拡大を計画しています。

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この事例に関するソリューション・商品

課題
導入後
複数ベンダーで構成された人事システムの運用負担と維持コストの増大
1ベンダーが統括するシステムの下で複数機能をシームレスに連携
新規グループ企業追加時の初期導入コストの増大
新規グループ企業の追加にも低コストで対応可能に
業務拡張や各社要望への柔軟な対応が困難
個社特有の要件は、パラメータ設定により柔軟に対応

導入の背景と課題

グループ拡大構想に向け、人事系システム一式の全面刷新を図りたい

取締役COO 正岡 聖一 氏取締役COO 正岡 聖一 氏

ソフトバンクグループの約40社に、人事・給与・就業業務等のシェアードサービスを提供しているSBアットワーク。同社はこれまで、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ソフトバンクモバイルの通信3社(以下、通信3社)とそのグループ企業(10社/約2万人)に海外製ERPパッケージ等によるサービスを提供し、他のグループ企業(30社/約2,000人)には、別パッケージによるサービスを提供していました。しかし2系統のシステムが存在していたことから、自社内のみならず、サービス提供先のグループ企業においても業務フローが複雑化し、運用管理工数や業務処理リスクが増大。グループを横断した人事情報の検索・抽出もできないことから、グループ全体のシナジーを産み出しづらい状況が発生していました。

「さらに大きな課題となっていたのが、将来的なコスト増とシステム面での制約です。ソフトバンクグループでは、戦略的なシナジーグループの形成をめざして、今後30年以内にグループ企業を5,000社規模に拡大する構想があります。しかし、既存のシステムで新しくグループ企業を追加する場合、1社当たりの初期導入費用が割高な状況となっていました。従業員が数万人規模の企業から数十人で立ち上げたばかりの企業まで、一律でこのコスト負担をお願いするのは非常に難しい。開発の即時性についても、海外製ERPパッケージではなかなか融通が利かず、個社別に必要とされる機能を追加したくても断念せざるを得ないケースが多々ありました」と語るのは、取締役COOの正岡 聖一氏。

そこでSBアットワークは、「ソフトバンクのビジョンを実現するため、グループ各社に最適で最高の人事サービスを提供する」という企業ミッションのもと、社運を賭け、戦略的な人事システムへの刷新を決断。2011年3月にRFP(提案依頼書)を作成し、さまざまな人事系機能を"ワンベンダー、ワンパッケージ"のイメージで活用できる新基幹システムの選定に着手しました。

製品選定の経緯

大規模プロジェクトの実績と提案力を高く評価

平原 秀成 氏HRサービス事業部 カスタマーサービス部 部長
平原 秀成 氏

多くのベンダーが手を挙げた新システムの提案で、最終候補に残った3社の中から選定されたのが日立ソリューションズでした。日立ソリューションズが提案したのは、人事ポータルサイト「InWeave(インウィーブ)」、就業管理「リシテアJob」、人事・給与システム「FutureStage」、人事系ワークフロー「リシテアFlow」、明細書・帳票閲覧「リシテアReport-i」、健康管理「リシテアHealthCare」、人事評価「リシテアCareer」という自社開発パッケージ群をシームレスに連携させた「人事総合ソリューション」でした。
「ポイントは大きく3つありました」とHRサービス事業部 カスタマーサービス部 部長の平原 秀成氏は振り返ります。

「1つは、これらのパッケージを導入済みの企業からの評価です。日立ソリューションズのシステムを導入していた複数企業の担当者にインタビューさせていただいた際、機能面での評価とともに、"大変なプロジェクトでも必ず最後までやり遂げてくれる"と、口をそろえておっしゃっていたことが心に響きました。2つ目は、日立ソリューションズのプロジェクトマネージャーとお話しした際、非常に経験豊富で考え方もしっかりしていると感じたことです。ビッグプロジェクトの遂行において、組織的にも個々の人間力でも信頼がおける企業だと、このときの会話で実感したのです。そして3つ目がプレゼン内容でした。限られた期間内で確実に旧システムから新システムへ移行させるというスピード感と自信、さまざまなグループ企業の要件に合わせたカスタマイズにも対応していく柔軟性、これらの力強いアピールが最後の決め手となりました」(平原氏)

導入時の取り組み

個社固有の要件にも柔軟に対応できる基盤を構築

猪谷 亘 氏管理部 部長
猪谷 亘 氏

2011年6月にキックオフしたプロジェクトでは、人事系業務のさまざまな課題をワンストップで解決できるシステム構築に力を注ぎました。

「ソフトバンクグループでは、グループ企業間での転籍や出向が珍しくありません。そこで今回の人事システム刷新プロジェクトをきっかけに、グループ全体でユニークとなる社員番号を付与し、どこに異動しても原籍と出向先を一元管理できる仕組みを立ち上げました。新しい社員番号との整合性を保ちながら、膨大な人事データをどう移行するかで非常に神経を使いましたが、日立ソリューションズのサポートも受け、問題なく移行することができました」と語るのは、管理部 部長の猪谷 亘氏です。

HRサービス事業部 ソリューション企画部 セールス・マーケティング課 担当課長の渡邊 樹氏も、「パッケージ製品の多くにはマルチカンパニー対応機能があり、企業コードを分ければ、企業ごとの管理ができます。しかしソフトバンクグループでは、5社の個別企業をシステム上では1社のように扱い、その裏側では個別にデータを持ちたいといった複雑な要件がありました。一つのパッケージ製品では不可能な要件に対し、「リシテアJob」と「リシテアCareer」、「FutureStage」をうまく組み合わせ、柔軟に対応できる環境を実現してくれました。これは幅広いグループ企業にサービスを提供する当社にとって非常に大きな強みとなります」と評価します。

そして2012年4月、新規グループ企業を含めてユーザー数3万人に向けた「統合人事系システム(※)」のサービス運用をスタートしました。

※人事ポータルサイト、人事給与システム、就業システム、諸届けワークフロー、明細・帳票閲覧システム、健康管理システム、人事評価システム

導入後の効果

タブレット端末にも迅速に対応。各種機能をシームレスに使える環境に。

渡邊 樹 氏HRサービス事業部 ソリューション企画部 セールス・マーケティング課 担当課長
渡邊 樹 氏

「実は本番稼働の直前になり、通信3社から“タブレット端末でも使えるようにできないか”という緊急オーダーが入りました。RFPにも記載していない要件でしたが、日立ソリューションズが直ちに新しいUI開発に取り組んでくださり、両社にて共同開発の上、数か月後にはタブレット対応バージョンをリリースする事ができました」(平原氏)

新サービス開始後もSBアットワークと日立ソリューションズは、エンドユーザーに対してさらに使いやすい操作性を追求。当初はテキスト(文字)による表現が主体だった「InWeave」の人事ポータル画面は、タブレット端末での操作も意識したアイコン主体に変更され、最短のタップもしくはクリック数で必要な情報にアクセスできるよう、UIが大幅に改良されました。

「継続的な改良で、見違えるように操作性が向上しました。バックエンドのシステムとの導線も非常にスムーズになり、どの業務機能へもシームレスに遷移して作業ができると好評です」(渡邊氏)

一方、高額であった1社当たりの初期導入コストを、新システムでは70%もの削減に成功。これは個社ごとに必要だった細かなカスタマイズを、簡単なパラメータ設定だけで実現できる仕組みが提供されたことによるものです。設定はSBアットワーク社内の作業のみで対応できるため、「今後はノウハウの蓄積やツールの活用で、『従来コストから90%削減』を目標に、より多くのグループ企業に導入していただける価格提案を実現していきます」(正岡氏)

新たに開発した「人事評価システム」も好評で、新たにグループ企業十数社で導入されました。「今回の評価システムの刷新により、営業面でも大きな効果を生んでいます」と営業責任者である、HRサービス事業部 事業部長 野村 純也 氏も高く評価しています。

評価・今後の展望

さまざまな環境下におけるユーザー視点での使い勝手の向上と社員の皆様のさらなる生産性向上に貢献する

野村 純也 氏HRサービス事業部 事業部長
野村 純也 氏

SBアットワークと日立ソリューションズは、就業管理と給与明細システムのスマートフォン対応バージョンを開発し、2013年10月にリリースさせました。「スマートフォンからパソコン画面を見る仕掛けではなく、スマートフォン専用の画面をつくって最適なユーザビリティを提供するものです。スマートフォンからシステムを使えるようになれば、営業先や出張先から、いつでも就業登録や承認処理が行えるようになります。モバイル活用が進めば、業務の停滞やストレスが軽減し、さらなる生産性の向上にもつながるでしょう」(野村氏)

「これまでのマルチブラウザ対応(Google Chrome、Internet Explorerなど)に加え、今後はスマートフォン,タブレット以外の新しいデバイスや、より多くのグループ企業に使っていただけるよう利便性の高いシステムを提供していきます」(平原氏)

「本プロジェクトに入る前に、日立ソリューションズのお客様に直接、委託先としての評価をお伺いしたことがあるのですが、納期を守る、何事も責任を持ってやり遂げるという日立ソリューションズへの評価は、本当だったのだと実感しています。そして、基本システムの本番稼働後もモバイルUIの改善をお願いしましたが、これはもう"新製品"として一緒に売り込めるほどのすばらしい出来で、われわれとしても非常に誇らしく嬉しいプロジェクトとなりました。今後もビジネスパートナーとして、新しい提案とご支援もお願いしたいと思います」(正岡氏)

集合写真

SBアットワーク株式会社(SB Atwork Corp.)

本社所在地 東京都港区東新橋1-9-2 SBアットワーク株式会社(SB Atwork Corp.)
設立年月日 1999年4月1日
代表取締役社長 島上 英治
従業員数 81名(2013年1月1日現在)
事業内容 人事・労務に関わる業務の請負
URL http://www.softbankatwork.co.jp/

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本事例の内容は2013年12月20日公開当時のものです。

最終更新日:2016年10月3日