株式会社ツヅキ様 指静脈認証システム 静紋の導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

指静脈認証システム 静紋の導入事例

株式会社ツヅキ様

品質保全とハイレベルなサービスを支えるスタッフ管理システムに指静脈認証を採用

株式会社ツヅキは、昭和40年創業の衣料品の補正・調整メーカー。国内における業界最大手として、一貫した衣料品の補正や調整を全国で展開している。創業以来、「愛情」「技術」「信頼」を社是として、最高の仕上がりとスピーディーな仕事を社員一人一人が心がけ、高い顧客満足度を提供している。同社では、拡大する事業規模の中で、全国400カ所の営業拠点における的確で統制力のあるスタッフ管理を実現するために、指静脈認証システム「静紋」による個人認証システムを構築した。

「ママのリフォーム」営業店舗

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5年以上も前からスタッフ管理の重要性に注目

都築 卓 氏代表取締役
都築 卓 氏

ツヅキは、全国に400ヵ所の営業拠点を持ち、顧客サービスを第一に考え、一貫した衣料品の補正や調整事業を展開している。同社では、年末年始でもフルタイムで対応する営業システムや物流・加工システムを構築してきた。IT化にも早くから注目し、受注内容の集中管理オンライン・システムを全国300拠点に配備している。さらに工場や流通センター、営業所だけではなく、「ママのリフォーム」などの営業店舗にも、端末PCを設置して、タイムカードの代わりに指静脈をスキャンするだけで、出退勤の情報を取得し、本社に送信するシステムを構築した。その取り組みの背景について、都築社長は次のように話す。

「当社では、一本の針に対しても徹底した管理体制を貫いています。もしも、お客様に納品した縫製品に針が混入していたら、ご迷惑をおかけするだけではなく、場合によっては怪我や命にかかわる重大な問題になります。そうした事故が起きないようにするために、すべての針に社名を入れ、針管理台帳を全店に完備して、一日3度のチェックを行っています」

縫製作業にとって、針は大切な道具であると同時に、その管理にミスがあれば事業の根幹を揺るがしかねないリスクにもなる。

「針と同様に、縫製を担当しているスタッフの管理も重要な経営課題でした。少しでも質の高い縫製作業を実現していくためには、誰がどのような作業を行ってきたのか、その正確な労務管理が必要です。しかし、タイムカードだけでは、徹底した管理とデータの収集は不可能でした。そこで、5年前から店舗や事業所を結ぶシステムを導入し、指紋による認証を行ってきました」と都築氏は経緯を振り返る。
しかし、指紋認証にはシステム上の課題があった。

指紋認証の不正確さを是正するために指静脈認証を

静脈認証で正確なスタッフ管理を静脈認証で正確なスタッフ管理を

縫製によるリフォームや調整は個人の能力により生産性に大きな違いが生じる。ツヅキにとって、縫製を担当するスタッフは重要な経営資源であると同時に、その管理は生産性や利益率にも大きな影響を与える。最近では着物を洋服に仕立て直すなど、クリエイティビティの高いリフォーム関連のビジネスが堅調に伸びている。この分野は人の技能やセンスに頼る部分の大きなビジネスだけに、その労務管理はかねてからの経営課題になっていた。誰がいつ出勤して作業を行ったか。その作業によって、どのような縫製が行われたのか。そうした情報を正確に把握し、適切な対策を実施しなければならない。内部統制やコンプライアンスという観点からも、1,700名(2007年11月現在)を超える従業員の管理は、重要な課題だ。ところが、指紋認証による出退勤管理システムでは、正確な個人の特定が不十分だったという。

同社の情報システム部門では、生体認証システムによる出退勤管理を導入するにあたって、現場での使い勝手を最大限に考えた。その結果、ノートパソコンにキーボードカバーを取り付け、分かりやすい操作を実現している。そんな中、肝心の生体認証が不正確では、収集できる情報に価値がない。そこで、100%の認識率を求めて、07年の春に指紋認証から指静脈認証へと切り替えた。

正確な生体認証を経営の基盤として利益率の向上を

「静紋の導入によって、出退勤システムの認識率は、ほぼ100%になりました。5年来の課題だった正確な労務管理が、実現しました。しかし、これは当社にとって、まだ第一歩といえるものです。この認証基盤をベースとして、経営革新を推進していきます。正確な労務管理を実現できるようになっただけで、当社の利益率は大きく改善されました。企業経営にとって、利益率の向上は何よりも重要です」と都築氏は話す。

東京オリンピックの年(1969)に上京し、優れた技能と経営の才覚でツヅキを一代で築き上げてきた都築氏は、これからの日本は、り個性やオリジナリティを求めて、自分に合ったファッションを求める市場が拡大していくと考えている。そうした需要にあわせて、「ママのリフォーム」を中心とした衣料品の縫製や補正は、これまで以上の仕上がりとスピーディーさに加え、スタッフによる提案力が求められている。業務の幅が広がることを前提に、同社ではプライバシーマークの取得も視野にいれている。厳密な労務、業務両面の管理体制と、それに基づいた顧客情報の保護体制を改めて第三者機関から認証されることで、さらなる顧客満足度向上へとつなげていく方針だ。

「当社が考える理想的なサービスに対して、まだまだ現実の技術が追いついていないと感じることもあります。しかし、今回の指静脈認証によって、大きな前進になりました。これからも、お客様にご満足いただけるサービス向上のために、ITを積極的に活用していきます」と都築氏は今後の抱負について語った。

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