5-PL(5パラメータロジスティック)非線形回帰モデルとは
5-PL(5パラメータロジスティック)は、非線形回帰モデルで、データを曲線に当てはめる際の事象の発生確率の予測に使われます。 4-PLモデルとは異なり、5-PLモデルは非対称な曲線を描くことができるため、バイオアッセイや免疫測定時に真価を発揮します。 5-PLモデル方程式には、その名の通り、5つのパラメータがあります。
F(x) = A + (D/(1+(X/C)^B)^E)
A: 下側の漸近線のMFI/RLU値
B: 傾き
C: 濃度の中間領域 (IC50 or EC50)
D: 上側の漸近線のMFI/RLU値
E: 非対称因子
5-PLモデル方程式には、4-PLモデルにはない、「E」パラメータがあります。 E=1のとき、5-PL方程式は4-PL方程式と等しくなります。
パラメータA(下側の漸近線)とパラメータD(上側の漸近線)は、データの内挿(interpolate)と外挿(extrapolate)に関する境界となります。 MFI/RLU値 > DまたはMFI/RLU値 < Aとなる値は、関数の範囲外となるため計算できません。
外挿(extrapolation)と内挿(interpolation)の違い
外挿(extrapolation)は、計算可能な範囲(A < x < D)にあるけれども、標準曲線の範囲外の濃度を求めようとした場合に生じます。 すなわち推定された濃度 < 最小の標準サンプルの濃度 または推定された濃度 > 最大の標準サンプルの濃度となった場合です。 典型的なバイオアッセイにおいては、外挿(extrapolating)は非常に危険で、時に誤ったデータの解釈を招きます。 標準曲線の平らな部分でのMFI値の少しの違いは、濃度の値では大きな違いを生んでしまうためです。
内挿は、MFI/RLU値が標準の範囲内に収まっているか、最小の標準サンプルの濃度 < x < 最大の標準サンプルの濃度となっている場合に生じます。 濃度未知のサンプルは、すべてこの範囲内に収まっていることが理想です。
不均一分散の標準曲線への影響
5-PL方程式 自体は、バイオアッセイでの測定データから正確な標準曲線を描く性質を持っていません。 これは、不均一分散といわれる現象のためです。バイオアッセイでは、濃度が高くなるにつれ測定エラーが増えるため、測定のばらつきは一定ではありません。
これは標準曲線の決定にどのような影響を与えるのでしょうか?
標準曲線を決める計算において、すべての点は等しく曲線の計算に影響を与えます。
ここで問題となるのは、大きなエラー(相違)を持つ点と正確な値を持つ点(曲線の低い位置の点)が、等しく計算結果に影響を与えてしまうことです。
この問題にどう対処すればよいのですか?
不均一な分散を平衡させる一つの方法は、標準サンプルのデータに対して重み付けをする方法です。
重み付けは、測定エラーの分布を近似するように設計されています。
この重み付けにより、曲線の低い位置の点(より正確な値を持つ点)が、計算により多くの影響を与えるようになります。
MasterPlexの定量解析は、4つの異なる重み付けアルゴリズムを使います。
1/Y^2 - 相対的なMFI/RLU値に基づいて残差を最小化します。
1/Y - このアルゴリズムは、エラーがポアソン分布に従うことがわかっているときに効果的です。
1/X - これは濃度に基づいて残差を最小化するため、あまり使われることがありません。曲線の右側に、より重きが置かれるようになります。
1/X^2 - 1/Xと似た性質を持ちます。
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