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特集・コラム

第1回 「スマホ×ソーシャル」で変わる消費者の購買行動 第1回 「スマホ×ソーシャル」で変わる消費者の購買行動

「消費者の時代」が到来:消費者を起点としたIT、コンシューマライゼーションの進展

モバイルイメージ

2000年代に入り、インターネット利用が企業のみならず消費者へと普及拡大すると、消費者が能動的に得られる情報量は飛躍的に拡大しました。

広告などでは、薬や化粧品のブランド名を認知することの手助けにはなっても、細かい成分に関する情報を得ることが出来ませんでしたが、企業のWebサイト内を検索してじっくり調べる、というように、欲しい情報の種類や内容によって、メディアを使い分けることができるようになったのです。

しかし、それはあくまでも企業対消費者間(1:N)による情報伝達の容易性や、コミュニケーションの改善に留まっていた、といえるでしょう。

その後、2000年代中盤に入りますと、“Web2.0”としても話題となりましたように、消費者自身がインターネット上でコンテンツを作成し、情報発信を行う時代へと進みました。

消費者自身が自ら作成するメディアのことを、一般的にCGM(Consumer Generated Media)と称します。

インターネットにアクセス可能なPCや携帯電話を持っていて、掲示板などにコメントを書くことができる程度の知識があれば、ブログや写真アルバムなどのサイトを個人で簡単に“無料”で作ることが可能なサービスが多様化し、一気にCGMが拡大しました。

代表的なサービスに、ブログやレビューサイトなどの大規模掲示板、SNS(Social Network Services)、ロボット型検索エンジンなどが挙げられます。

しかし、2000年代中盤にあっても、インターネットへアクセスする機器がパソコンや携帯電話の時代は、どうしても利用時間や利用場所といった制約があったのも事実です。

ブログやSNSなどのWeb2.0を代表するITは、企業よりもむしろ、消費者側で先に利用が拡大し、その後、企業内で閉じたブログや社長ブログなどの形で、企業が取り入れることになった技術です。
すなわち、Web2.0と称される技術を境に、消費者が企業よりも先に活用を深化させるITが出てきた、という意味で、2000年代中盤は企業ITを取り巻く環境の大きな転換期といえるでしょう。

2000年代も終盤ともなると、インターネット回線はますます高速化し、テレビよりPCの前に座る時間が長い消費者も随分と増える時代となりました。
2010年頃からは携帯電話に代わってスマートフォンの普及が急速に進み、さらに2012年には、スマートフォンに続いて、タブレットPCといった新たなインターネット接続機器の利用者が飛躍的に増加していることは周知の事実です。

ここで特筆すべきポイントとしては、モバイル性とインターネットサービス利用の利便性に優れるスマートフォンの世界的な普及に合わせるかのように、SNSの利用者も拡大している、という点です。
スマートフォンやSNSといった消費者起点のIT、すなわちコンシューマライゼーションが、流通業や製造業のビジネスに大きな影響を与える時代が到来しています。

「スマホ×ソーシャル」で変わる消費者の購買行動と意思決定

SNSイメージ

SNSにも様々なサービス形態が含まれ、ブログのような情報発信系や、コミュニティ型のWebサイトが一般的ですが、スマートフォンのGPS機能やゲームアプリを複合化したサービスなど、新しいサービスが次々と生まれています。
SNS機能として代表的なものは以下の通りです。(◎印はほとんどのSNSに標準搭載、○は一部のSNSに搭載)

◎ コミュニティ機能
◎ プロフィール機能
◎ メッセージ送受信機能
◎ ユーザー検索機能
○ ブログ機能
○ ゲーム機能
○ あしあと機能

コミュニティ型のSNSとして、国内ではmixiが会員数100万人を突破し社会現象となりましたが、世界的なコミュニティ型SNSとしては、会員数トップのFacebookや、ビジネスや職業上の繋がりに絞り込んだLinkedInなどが挙げられます。

また、ミニブログとも言われるTwitterは文字数140文字という気軽さから、渋滞や天気、事故、災害被害など様々なリアルタイム情報の発信手段として有効活用されることも多くあります。

東日本大震災では、テレビや新聞などのマスメディアだけでなく、Twitter、mixi、Facebookなどのソーシャルメディアが震災情報の取得に活用されたことは記憶に新しいです。

2013年1月30日(現地時間)に米Facebookが2012年第4四半期の業績について発表しました。
それによると、広告による売上高は前年同期比41%増の13億2900万ドルで、総売上高の84%を占めており、特にモバイル広告が堅調で、広告収入全体に占める割合が、前期の14%から23%に拡大した、とのことです。

また、日間アクティブユーザー数は28%増の6億1800万人で、日間アクティブユーザー数では初めて、モバイルからのアクセスがデスクトップからのアクセスを超えたと発表されました。
SNS最大手のFacebookの決算情報からも、SNSビジネスの売上とモバイルの普及が相乗効果となっている様子がみてとれます。

ここで、米国ミネソタ州に本社を置く世界最大の家電量販店の、とある店頭で、筆者が店員さんから実際に聞いた「現象」についてご紹介いたします。
このような現象は国内のそこかしこの店頭でも見られる実態ではないか、と筆者は考えています。

店員さんが言うには、
「今時、消費者は僕達店員の助けなど必要としていないんだよ。レビューサイトやネット通販サイトで、商品の細かいスペックや購入者のレビュー記事を読み込んだ消費者が、実物を見るために店に来るんだ。色とか、大きさとか、実際に確認してみないとわからないことも多いからね。気になるものがあると、スマホから写真を撮って、“◎◎店に人気色の展示有り”とか、“これから買うつもり、もっと安い所ある?”などとSNSで情報提供を求めると、すぐに知り合いから、“◎◎通販サイトなら、あと15ドル安いよ”とか、“自分も買ったけど、思ったよりも音が大きかったよ”といった情報が集まるんだ。便利な時代だよね。店員がいくら、“音は静かですよ”、と説明したって誰も信じないよね。自分の知り合いが“音が思ったより大きい”って言っているのだから。最悪なのは、実物見た後に、その場でスマホからネット通販サイトへ行って、購入するお客さんだね。うちはショールームじゃないのに!」

いかがでしょうか?
全ての商品において、上記のような家電量販店の事例が当てはまるとは限りませんが、高額商品になるほど、消費者は購買の意思決定が慎重となり、インターネットの情報収集のみならず、実際に店頭で商品を確認した上で、納期や価格、アフターサービスなどを総合的に比較して購入の意思決定をするのではないか、と筆者は考えます。

このように、消費者がインターネット検索や通販サイト、実際の店舗やコールセンターなど、様々なチャネルを渡り歩く購買行動をオムニチャネルといいます。

第2回の「コンシューマライゼーションの大きな波:店員よりも消費者が在庫を把握する時代への備え」では、具体的にオムニチャネル化する消費者を獲得するために求められる企業ITの方向性について言及していこうと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

株式会社フロンティアワン ソーシャルメディア研究チーム

フロンティアワンは、2005年に業務系システムのコンサルティングサービスやマーケティングの企画・支援などを提供する目的で設立されました。その活動はお客様に向けたコンサルティングに留まらず、各種メディアに対するERPやクラウドなどの記事の提供や、セミナーやイベントの講演など、多岐に渡ります。
ソーシャルメディア研究チームは、最近急速に拡大しているソーシャル・ネットワークに関する領域の専門チームとして発足しました。ソーシャル・ネットワークのトレンドや活用事例などを研究・分析し、ビジネスに活用できるソリューションとして、コンサルティングサービスを行うとともに、積極的に情報を発信しています。

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