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特集・コラム

第1回 成功事例から学ぶ、BPM改革10の極意(前編) 第1回 成功事例から学ぶ、BPM改革10の極意(前編)

 筆者がBPMコンサルタントとして10年以上に渡り、対応し解決してきた事例の中から、成功の為の10の極意を開示します。この極意は一つも外さないでください。半分実行すれば50点が取れるものではなく、一つでも外したら、期待する効果は得られないでしょう。初回は、その内の半分(5つ)を開示します。

極意1.業務量(工数)半減なんて無理?-可能です!

 図1-1は、ある加工会社の「 オーダー受付プロセス」の1日の作業内容別作業時間をシミュレーション評価したグラフです。唐突に「 業務量半減!/コスト半減!」と言われると、条件反射的に、「 私は沢山仕事を持っている。すべての仕事を半分にするなんて無理!」と考えていませんか?  違います! どんなに沢山仕事を抱えている人でも、 すべての仕事が平均的に忙しいわけではないでしょう。図1-1に示すように、 ある仕事に偏って、忙しいのではありませんか。その 偏った仕事を半減すれば、全体量もニアリイコール半減に近づけることができます。

図1-1 「オーダー受付プロセス」の作業時間シミュレーション

© FRONTIER-ONE Inc. 2014. All rights reserved.

図1-1 「オーダー受付プロセス」の作業時間シミュレーション

極意2.業務の捉え方-5W2H

 図1-1のシミュレーション結果も 業務の実態を正確に捉えられていなければ、「 捕らぬ狸の皮算用」に過ぎません。業務実態は、(BPMの世界では、定石である) 5W2Hで捉えます。ちなみに、 2Hとは、How much/How manyのことで、図1-2に示すように、 仕事のインプット/アプトプットのイベント/結果の発生回数/頻度も単なる平均ではなく、 傾向を定量的に捉えることが必須です。5W2Hで可視化する表記法としては EPC(Event Process Chain)図を推奨します。少なくとも、1/0で分岐する プログラムを記述するチャートでは、複雑かつ曖昧な業務の実態は表しきれないでしょう。

図1-2 「オーダー受付プロセス」の可視化方法

© FRONTIER-ONE Inc. 2014. All rights reserved.

図1-2 「オーダー受付プロセス」の可視化方法

極意3.目的・目標を曖昧にしたまま、業務の可視化はしない。

 闇雲に業務フローを書いても、何の問題も、原因も見つかりません。「 とりあえず書いてみる」は、それ自体が無駄な作業です。業務フローを書く前は、必ず、 全社戦略(事業計画)の目標と目標値を確認し、その中で、 BPM活動の位置付けと目標を明確にすることです。業務フローは、 その目的・目標を阻害する要因となるプロセスを炙り出すように作成します。

図1-3 全社戦略とBPM活動の位置付け・目標の可視化

© FRONTIER-ONE Inc. 2014. All rights reserved.

図1-3 全社戦略とBPM活動の位置付け・目標の可視化

極意4.業務可視化の極意-金脈を掘る

 「業務は、担当者に聞け!」確かにそうですが、 担当者に個別に業務フローを書かせても問題は見つかりません(図1-4 左)。まず、 会社間、部門間、そして、担当者間とプロセスのつながり(仕事の流れ)を途切れることなく書くことです。 会社間、部門間、担当者間のつながりは、不明確と曖昧の宝庫です。 ここを突いて可視化することで、隠れた問題を見つけることができます。是非、貴社の目的、 目標を達成する埋蔵金を掘り当ててください。

図1-4 埋蔵金を掘り当てる業務フローの書き方

© FRONTIER-ONE Inc. 2014. All rights reserved.

図1-4 埋蔵金を掘り当てる業務フローの書き方

極意5.対策の立て方-究極の対策

 さて、ここまでの極意を踏まえて、 図1-1のシミュレーション結果に対する対策を立案しましょう。
 この結果から、 「OCR(光学式文字読み取り装置)を導入すれば良い。」と考えたとすると、まだまだ極意を取得したとは言えません。
 この場合、まず、 極意24を使って、FAXの発生量、発生源、発生理由を探るべき です。本事例の場合、図1-5に示す同じグループの工事会社からのFAXが半数を占め、しかもそれは、オーダSYSで表された オーダーエントリーシステムへ入力するルールにもかかわらず、FAXも送っていたというイレギュラーを通り越したイリーガルなローカルルールが抜本的な問題であることを掘り当てました
  担当者の言い分としては、オーダーを受け付けてから指示書を出すまでの時間が短く、できるだけ早く情報が欲しいがために、システムに入れる前に FAXでの事前情報提供をお願いしていたという安心を得たい理由でした。しかし、工事関連会社の担当者を含め、実際の作業量と手間が増えていたことも事実で、 この場合の対策は、もうお解りの通り、 「FAX禁止」でした。ルールを最適化しただけで、OCRのような新たなIT投資を行わずに目標を達成できたわけです。
  BPM活動で目指すべき究極の対策は、(FAXを送信するというような) 無駄なケースの仕事を丸ごと無くすことです。

図1-5 埋蔵金を掘り当てた事例

© FRONTIER-ONE Inc. 2014. All rights reserved.

図1-5 埋蔵金を掘り当てた事例

 次回は、成功の為の10の極意の残り5つの内、2つの極意を開示します。

大川原 文明 氏の写真

大川原 文明 氏

日本経営システム学会会員・BPMコンサルタント

1988年 日本電信電話(株)入社
 ・交換機ソフト、高度電話サービス(テレゴング)開発に従事
 ・1995年~ERP導入ビジネス立ち上げ~SAPシステム導入のプロジェクトマネージャーを
  担い、製造業分野中心に導入実績を築く。
2002年 IDSシェアー・ジャパン(株)(現、ソフトウェア・エー・ジー(株))入社
 ・BPM、プロセス指向型のシステム導入のコンサルティング活動を展開。
 ・「BPM Quick Win手法」を確立。
2004年 広島県立大学(現、県立広島大学)の「経営情報学特別講義」、2007年から「インターンシップ直前講義」の講師を担う。
2006年から2014年迄(株)日立システムズへ出向し、BPMコンサルティングサービスを提供。
現在もBPMコンサルタントとして活動中。これまでに50社以上の企業の業務改革に携わる。
並行して、上記の実績と経験に基づいた、実践的最新手法をBPM、BPO、SOA、BAM、SOX/内部統制セミナーの講師、関連雑誌・記事執筆活動中。

【文献】 J-GLOBAL ID:201402220412444460  整理番号:14A0540826
『企業の業務改革を目的とした効果的な業務フローの書き方』
著者:大川原 文明(日立システムズ)、上野 信行(県立広島大)
資料名:日本経営システム学会全国研究発表大会講演論文集  :48th  ページ:130-133
発行年:2012年06月02日

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