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中田 裕彦の『<PLM特集>標準化による部署間連携の強化と上流から下流への素早く、正確な情報の展開施策』|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

特集・コラム

<PLM特集>標準化による部署間連携の強化と上流から下流への素早く、正確な情報の展開施策 <PLM特集>標準化による部署間連携の強化と上流から下流への素早く、正確な情報の展開施策

プロローグ

 設計現場では、1990年初旬から一般的になったPDM(ProductDataManagement)を皮切りに、エントリーモデル型3次元CADの台頭によって設計環境が劇的に変化すると思われましたが、設計から製造、営業支援までの3次元CADデータを上手く活用している企業は一握りしかありません。
 では、なぜ3次元データが上手く活用できないのでしょうか?

 それは、製造現場(外注も含む)での加工、組み立てには2次元図面で運用されており、3次元CADデータでは業務に追従できないからです。
 現場では「必ずしも、3次元データである必要もない。」のが本音です。

 3次元CADにより得られる情報が多いのは事実です。
 しかし、現場での混乱が軽減されないのはなぜでしょうか? その答えは実は単純なのです。

設計で正確に管理すべき情報

 製造業務の最上流工程である設計部門から出力される情報は大きくわけて2つあります。
 言わずと知れた「図面」と「部品表(主としてE-BOM)」です。

 しかし、そのたった2つの情報を下流工程に正確に伝えることに、多くの設計者・技術管理者は多大な労力を使っているのをよく耳にします。
 それはCAD情報の3次元化が浸透しても無くならない問題なのです。それどころか3次元化を中途半端に進めた結果、このような状況になっている企業も多いのではないかと感じています。
 その難しさの根本原因は多発する“設計変更”にあると言っても過言ではありません。
 あとは、その設計変更時に現場で困惑する何かがそこにあるのです。

 その何かとは「図面番号と品目番号」「組図の風船番号と部品表の行番号」そして「設計変更番号と変更連絡書」です。
 図1に図番、図面ファイル、品目番号、構成情報の関係を示します。

図1 図番、図面ファイル、品目番号、構成情報の関係

図1 図番、図面ファイル、品目番号、構成情報の関係

 図面番号と品目番号は一緒ですか?
 部品表番号と組図番号は一緒ですか?
 設計変更は図面と部品表を同時に行っていますか?

 大抵の答えは「基本的には同じです」。
 まあまあ、正しいのだと思いますが、しかしその「基本的には」でない「応用を効かせた設計変更」に問題があるのです。

設計変更情報をいかに関連部署に正確に伝達すべきか

 ではいかに設計情報を連携すべきなのでしょうか。
 下流部門(手配現場、製造現場)でほしい情報は以下の通り様々です。

・購買部門は「発注すべき部品表(P-BOM)、と納期」
・生産技術部門は「部品表(M-BOM)、図面の出図タイミングと工程情報」
・製造部門は「加工、組み立てを行うための図面(部品図、組図)、ピッキングリスト」
・サービス部門は「お客様への納品物の製番別部品表(S-BOM)と図面、手配できる部品一覧」

 設計者の抱える問題は以下2点であることが多いようです。

(1)「納期厳守対応(仕様変更対応)」
 納期(出図日程)が迫っているのにお客様からの仕様変更(仕様がなかなか決まらない)が多い。
(2)「原価低減施策」
 類似仕様の製品なので、図面の流用が行いたいが同様な品目が多く存在しどれを使ってよいのかわからない。

 そこで大切なことは「標準化」です。
 標準化と一言で言ってもさまざまな対象がありますが、代表例としては、製品仕様、品目マスタ、構成マスタ、図番と品番、設計変更仕様、計算書等です。

 まずは、図面番号、品目番号とその属性(プロパティ)を見直してはいかがでしょうか。
 同一図面、同一品番を容易に検索でき、その部品の情報(手配可能か? 原価はいくらか? 発注先はどこか? 等)が即座にわかるだけでも設計者にとって有益な情報であり、下流部門とのコミュニケーションの1つとなり得るのです。

設計情報を伝えるための難しさの要因

(1)基本的な要因
①図番と品番の生れるタイミングが異なる
②出図と手配のタイミングが異なる
③設計変更番号と部品表の管理番号が異なる
④寸法違いなどの図面を書かない
⑤一図面一葉図でない

(2)業務的な要因
①購入品の品目番号の管理体系が出来ていない
②図面と部品表の変更タイミングが異なる
③図面番号と品目番号が1:1にならない場合がある(仕向地、勝手違い)

(3)更なる難しい要因
①お客様の仕様がぎりぎりで変更になり、現場への伝達が間に合わない
②製造部品表を考えて設計部品表を作成している

今後、設計部署のシステム化(標準化)に望まれること

(1)営業が仕様を決めやすい情報の提供
(2)誰が行っても信頼性の高い、図面、部品表が作成できる
(3)基幹システム(ERP)とスムーズに連携できる属性設計
(4)設計情報の見える化を行い、設計付帯業務の軽減を行う
(5)設計変更をきちんと管理し、下流部門へ正確に伝達できる
(6)不具合情報を管理し、共有する


 図2に部品表構築時の標準化例を示します。

図2 部品表構築時の標準化例

図2 部品表構築時の標準化例

Hi-PerBT Advanced 図面管理、BOMを用いたシステムによる問題解決

 Hi-PerBT Advanced シリーズは設計業務の標準化を推進しながらシステムを構築するためのパッケージであり、ソリューションです。
 しかしながら「システムを導入すれば業務の効率がよくなる。」とはならないのが設計業務の難しさなのです。

 図3に図面管理と部品表管理の違いを示します。

図3 図番管理と部品表管理の違い

図3 図番管理と部品表管理の違い

 Hi-PerBT Advanced 図面管理とHi-PerBT Advanced BOMを同時に導入するためのパッケージ導入時の標準化決定項目を図4に示します。

図4 パッケージ導入時の標準化決定項目

図4 パッケージ導入時の標準化決定項目

 図4の検討結果を設計書兼パラメタシートにまとめることで容易にシステムをお客様の運用に合わせて立ち上げることが可能となります。
 図5にシステム稼働イメージを示します。

図5 システム稼働イメージ

図5 システム稼働イメージ

終わりに

 今回、述べたような問題は特別なことではなく、設計現場では日常茶飯事の出来事です。
 それを問題として認識するか、問題として認識しないかが、企業の収益に大きく関係してくると思っています。
 「標準化」、使い古された言葉ですが是非、実践していただければと思います。

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株式会社日立ソリューションズ西日本 産業流通ソリューション本部  中田 裕彦の写真

株式会社日立ソリューションズ西日本
産業流通ソリューション本部 産業ソリューション部 第3グループ
中田 裕彦

1990年入社後、設計者支援ツール(CAD/CAM/CAE)をお客様に導入、システム構築、業務支援を一貫して行ってきた。
1994年以降は上記設計者支援ツールに加えPDM、PLM導入支援、パッケージ、ソリューション開発に従事し、現在はお客様に1番近い立場、目線で設計業務を支援するシステム導入、構築に従事している。

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