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『企業競争力を支えるビッグデータ分析基盤』(3/4)|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

特集・コラム

企業競争力を支えるビッグデータ分析基盤 企業競争力を支えるビッグデータ分析基盤

ビッグデータ時代の分析基盤

 ビッグデータ利活用のゴールは、経営判断や新たな価値創造につながる情報を生み出すことにあります。そのためにまず必要なのは、KPI(重要業績評価指標)とゴールの設定です。経営やビジネスの課題を明確にし、今後目指す姿を立案し、達成度合いを定量化する。そのゴール設定から、ビッグデータ利活用基盤の要件を見極めることが重要です。

 ビッグデータ分析基盤を、大きく2つのカテゴリーに分けて検討することが重要です。それは、「トラディショナル・ビッグデータ(伝統的ビッグデータ)」と「エマージング・ビッグデータ(新興ビッグデータ)」です。

 トラディショナル・ビッグデータは、構造化データを中心としたもので、一般的に企業が扱うトランザクションデータのことです。基本的には、これまでデータウェアハウス(DWH)で管理されていたようなデータを指します。トラディショナル・ビッグデータを取り扱う分析基盤のセントラルDWHは、基幹系からデータを収集し、そこからデータマートを作成するバッチ処理の時間を、いかに短縮するかが重要になります。データ量やデータマート数の増大によって、日次バッチの時間内で対応できなくなる危険性が生じるからです。あるいは“超高速なデータ処理技術を用いて、データマートを作成することなく分析できる環境を整備する”というアプローチも考えられます。このような“マートレス分析”が実現できれば、データ分析のフットワークは飛躍的に軽快な環境になるでしょう。

 一方、エマージング・ビッグデータは、非構造化データを中心にしたもので、Webログやソーシャルネットワーク上のデータ、センサーからのデータといったものが該当します。これらのデータはデータ量が膨大であり、新しいテクノロジーが必要となります。エマージング・ビッグデータを取り扱う分析基盤では、大量の非構造化データを、いかに効率よく処理できるかが重要になります。トラディショナル・ビッグデータに比べ、桁違いのデータ量を扱うことになるためです。従来の構造データで扱っていた処理ではなく、ストリームデータ処理基盤、インメモリデータグリッド、Hadoopなどの従来のデータ処理用途とは違う基盤が、この領域における重要なツールだといえます。

ビッグデータ時代に求められる分析基盤

*1:内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:東大喜連川教授)の成果を利用。

ビッグデータ時代に求められる分析基盤

高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム

 一般企業でビッグデータを活用する場合には、トラディショナル・ビッグデータが中心になるケースが多いと言えます。すでにデータウェアハウス(DWH)やビジネスインテリジェンス(BI)に取り組んでいるのであれば、ビッグデータはその延長線に位置するものだと考えるべきです。

 “業務データをセントラルDWHに集約し、ここから各分析目的に特化したデータマートを作成する。” これが、DWHでデータ分析を行う際の、一般的なアプローチです。このアプローチは、分析目的に合致したものであれば非常に有効に機能します。しかし、分析ニーズは時を追うごとに変化し、既存のデータマートでは対応できなくなり、データマートの再作成が必要となります。データマート再作成は、その仕様確認、プログラム改修と対応時間は非常に長いものになってしまいます。さらに、データマートの肥大化はデータの重複による容量増大と検索パフォーマンスの劣化という悪循環に陥ります。こうなると遅いパフォーマンスを理由にデータ活用が進まなくなり、本来の目的を達成できなくなります。

 このような環境で、今後のビッグデータ時代に対応できるのか、不安を感じている方も決して少なくないでしょう。セントラルDWHから分析に必要なデータを直接タイムリーに引き出すことができれば、この問題は解決するはずです。しかし、データベースエンジンの処理能力には限界があるため、その実現は難しいというのがこれまでの“常識”でした。

 それではデータベースエンジンの処理速度が、現状の100倍にまで高まったらどうなるでしょう。この場合、分析のための検索処理が高速になるため、セントラルDWHの処理能力不足を補うことを目的としたデータマートの作成は不要になります。例えば日次バッチで数百本のデータマートを作成しているのであれば、それらが全て不要になります。これは、DWH利用企業にとって、大きなメリットをもたらします。

 このような発想を具現化するために開発されたのが、高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームです。この製品は、内閣府の最先端研究開発支援プログラムで採択された、東京大学との共同研究成果を日立が製品化した“自社従来比約100倍の速度”という能力を持つデータベースエンジン ※1を搭載しています。キーになるテクノロジーとなっているのは「非順序型実行原理」 ※2というものです。近い将来には従来型データベースエンジン比1000倍も実現可能だと考えられています。

※1 内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:喜連川 東大教授/国立情報学研究所所長)の成果を利用している。
※2 喜連川 東大教授/国立情報学研究所所長・合田 東大特任准教授が考案した原理。

高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム 1/2

*1:内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:東大喜連川教授)の成果を利用。
*1:超高速データベースエンジンHitachi Advanced Data Binder と高信頼・高性能な日立のサーバおよびストレージ製品の組み合わせ

高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム 1/2

高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームの導入効果

 高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームの導入効果を実例で説明します。

 総合スーパーマーケットを展開するA社の例です。同社の売上データは夜間に集計して、翌日見られるようにしています。経営や現場で分析したい目的がそれぞれ異なるため、165種類のデータマートを作成していました。見たいときに、高速処理して見たい情報を提示できればよいのですが、データベースの性能には限界がありました。やむなく、中間集計を行って165種類のデータマートを作っていたのです。このため、夜間処理に13.5時間を要していました。そこで、Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームへ移行したところ、高速なデータ処理が可能になり、データマートを6種類だけに絞ることができました。処理時間も劇的に短縮され、現在では約7.5分ですべての処理が終わります。

高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム 2/2

高速データアクセス基盤 Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム 2/2

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