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3ページ目|第3回 部下編 部下を育てるアプローチ法|齋藤孝の人間関係力養成講座|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

齋藤孝の人間関係力養成講座
第3回 部下編  -部下を育てるアプローチ法-

ステップ4・「任せる」 上司は“フィードバッカー”であれ

 部下の成長のためには、仕事を少しずつ任せていくというプロセスが欠かせません。また部下の側も、強い自己肯定力を背景に、任されることを望んでいます。それによって成果を出したら、次にもっと大きな仕事を任せる、という循環が生まれれば、それに越したことはないでしょう。

 仕事を任せるなら適材適所が原則ですが、加えていくつかのポイントがあります。まず、 ミッションが個別具体的であること。アプローチの方法は個々人に任せること。そして、その仕事が組織全体の中でどういう位置づけなのかを示すこと。

 いささか誇張気味にいえば、往年のテレビドラマ『スパイ大作戦(Mission Impossible) 』のメンバーのように、それぞれバラバラに機能しながら、しかし最終的に一つのミッションをクリアできれば理想的です。そのシナリオを書くのが上司の仕事。さながらリーダーのジム・フェルプスのようなもの、といえるでしょう。

上司はフィードバッカーであれ
ッションクリアに向けて、細かく結果をフィードバックしながらメンバーの仕事を 探っていこう

 ただドラマとは違い、全員がうまく機能するとはかぎりません。誰かが行き詰まったり、方向性を誤ったりするものです。そういうときこそ上司の出番。ミッションを修正したり、メンバーの役割を入れ換えたりしつつ、それぞれの部下により適した仕事を探っていけばいいでしょう。

 しかしその前に、やるべきことがあります。例えばゴルフの指導をするとき、フォームを手取り足取り教えるより、打ったボールの落ちた場所や曲がり具合を逐一教えたほうが、早く上達する場合があるそうです。 結果を細かくフィードバックすることで、「では次はこうしてみよう」と自発的に修正する意識が働くためです。

 ビジネスシーンでも、これは応用できると思います。上司がときどき部下の仕事ぶりを確認し、本人に提示すれば、部下は軌道修正を図りやすくなる。少なくとも、そういうチャンスを与えるべきでしょう。つまり上司は一度、 “フィードバッカー”に徹してみることが必要なのです。

 上司の的確な評価やアドバイスがあってこそ、部下は自分の能力を伸ばしていくことができます。「この人の下なら自分の力を発揮できる」と思われるような上司を目指すべきです。
 以前、ある大企業の経営者の方にお会いしたときのこと。不躾ながら「大組織のトップになるために必要な要素は何ですか」とお伺いすると、答えは「公明正大であること」でした。常に客観的で公平であろうとすることが、周囲の人に信頼感と安心感を与えるのだと思います。
 上司と部下のコミュニケーションにおいても、これは当てはまります。人間関係に好き嫌いや合う・合わないはつきものです。しかし上司たるもの、それを判断基準にしてはいけない。当たり前の話ですが、どんな組織のリーダーであれ、公明正大であることを常に心がけていただきたいと思います。

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第4回   プロジェクトチーム — チームをひとつにまとめる力

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