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2ページ目|第4回 プロジェクトチーム編 チームをまとめるリーダーシップ|齋藤孝の人間関係力養成講座|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

齋藤孝の人間関係力養成講座
第4回 プロジェクトチーム編  -チームをまとめるリーダーシップ-

シーン2・「強い意思」と「ゴール設定」をメンバーに示す

 リーダーに絶対に欠かせない要素は、 「なんとしてもやり遂げるんだ」という強い意思を持っていること。これは、文字どおりプロジェクトの推進力につながります。

 かつてのNHKの人気番組「プロジェクトX」には、さまざまなプロジェクトリーダーが登場しました。彼らはそれぞれ個性的でしたが、やはり共通するのは絶対的な強い意思です。リーダーだからといって、かならずしも最初から具体的なアイデアを持っていたわけではありません。メンバーに「なんとかしろ」と一見インポッシブルなミッションを与え、日夜悩ませた挙げ句に、画期的な打開策にたどり着く。そんなパターンが少なくなかったと記憶しています。

 強い意思とは、メンバーに対して 「責任はすべて自分が持つ」という姿勢を示すことでもあります。「失敗しても個人の評価は問わないから、成功することだけを考えていればいい」そう呼びかければ、リーダーとして信頼を得られるはず。メンバーはそういうリーダーの下で安心して、あるいは触発されて、難しい課題でも「なんとかしてやろう」と思えるわけです。この関係性はプロジェクトを通して一貫しているべきです。リーダーにそれぐらいの気概がなければ、「プロジェクト」とは呼べないでしょう。

「強い意思」と「ゴール設定」をメンバーに示す
強い意思を貫いて、プロジェクトチームをゴールに引っ張ろう。

 同時に重要なのは、 最初にゴールを具体的に設定すること。私はしばしば企業や政府系の会議に出席させていただくことがありますが、その際にはかならず 「目的は何か、結論はどこにどういう形で反映されるのか」を確認しています。逆にいえば、それすらはっきりしない会議も少なくないのです。いわゆる会議のための会議で、これではどんな人が集まっても時間と労力を浪費するだけでしょう。当然、士気も上がりません。

 まずは目的を定め、期限と予算を決め、結果をどの部署に提出するとか、記者発表するといった“出口”も明らかにする。それを、プロジェクトチームの全員で共有するのです。さらにこういう枠組みを提示することで、メンバーのモチベーションも高まるでしょう。

シーン3・会議ではホワイトボードの活用を

 実際にプロジェクトを進めていくにあたり、メンバーとの意識のずれを修正し、モチベーションを高めるのに有効な場が会議です。

 まず、新しいコンセプトを打ち出す必要のあるプロジェクトの場合、最初はブレーンストーミングのように自由にアイデアを出し合ってみるのもいいでしょう。とりあえず“夢”のような話でも可。景気づけの意味もあるので、どんなアイデアでもけっして否定しないのがコツです。

 ただし、夢物語だけに終始しても仕方がないので、会議を重ねながら何が現実に可能かを検討していく。このプロセスで、冒頭で述べたようなメンバーの個性が活きてくるわけです。時にはメンバー間で対立が生じることもあるかもしれませんが、そういう時こそリーダーがコントロールしなければなりません。ふだんは基本的に聞き役に徹し、最後に決断を下すのがリーダーの役割です。

会議ではホワイトボードの活用を
リーダーがホワイトボードに意見を集約し、会議をコントロール。

 その際には、ぜひホワイトボードの活用をおすすめしたいと思います。リーダーが最初に提示した課題に対し、メンバーから上がってきた意見をその都度書き込んでいくわけです。あるいは議論の過程で無理と判断されたものは、サッと消していけばいい。これによって、 全員で方向性を確認しながら、焦点を絞り込んでいくことができます。専属の“書き手”に頼んでもいいですが、リーダー自ら書いたほうが場は白熱するでしょう。

 こうしてその日の会議が終わったら、ホワイトボードに残った内容を整理してコピーし、メンバー全員に配布する。これによって進捗状況を把握できるし、成果を共有することにもなります。

 またこのとき、誰のアイデアが採用されたのか、誰の意見で議論が進展したのかといったことも記しておくと、本人の士気は一気に上がります。チームプレーなので個人の特定が難しいこともありますが、それなら関わった全員の名を書いておけばいい。 チームへの参加意欲は、他人に存在を認められることで高まるのです。それに記録として名が残る以上、そこには責任感も生まれるはずです。

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