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3ページ目|第5回 社外編 豊かな人脈を築く力|齋藤孝の人間関係力養成講座|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

齋藤孝の人間関係力養成講座
第5回 社外編  -豊かな人脈を築く力-

「線」の関係から、「面」のネットワークへ

 せっかくその場は盛り上がったのに、いつの間にかすっかり疎遠になってしまう--これはよくあるパターンです。仕事上でよく会う関係ならともかく、何かのきっかけがなければ、再会にはつながりません。

 会った翌日にフォローのメールを出すのは、もはやマナーの一つでしょう。それも型通りの礼状ではなく、盛り上がった話題について一言コメントしたり、さらに「言い忘れていた」として追加の情報を書いたりしておけば、より印象は強くなると思います。

 あとは、双方の意思しだい。「これは」と思う人なら、なるべく早い時期にもう一度会うセッティングをすればいいと思います。2人で会うのが億劫なら、 共通の話題に加われそうな人をお互いに一人ずつ連れてくる、というルールにするのもいいでしょう。その際には、「偏愛マップ」の活用をおすすめします。

「線」の関係から、「面」のネットワークへ
相手に何かを「してあげよう」という発想で、「面」のネットワークを広げていこう。

 これで2人の関係は4人のネットワークに拡大します。さらに人数を増やすなり、適当な頻度で飲みに行くなり、何らかのルールを決めるなり、それぞれの意向しだいで自然に決まっていくでしょう。ポイントは、 2人だけの「線」の関係から、複数がつながる「面」の関係に展開することです。

 ただし、取引先ではないので、なかなか仕事での協力関係にはならないかもしれません。最初は情報交換主体で会い、何かアイデアがあれば提案してみる、という感じでちょうどいいのではないでしょうか。

 いずれにしても重要なのは、 相手に何かを「してもらおう」ではなく「してあげよう」という発想を持つこと。「人間関係が希薄」といわれる昨今ですが、だからこそ互いに助け合えるような人脈が価値を持つのです。

 最後に、歴史上に残る人脈の話を。「アメリカ資本主義の育ての親」と称されるベンジャミン・フランクリン(100ドル紙幣に描かれた人物)は、政治・経済・科学・文化など多方面で活躍し、黎明期のアメリカに多大な足跡を残しました。その生涯を貫くキーワードの1つは「勤勉」ですが、もう1つは「仲間づくり・ルールづくり」でした。
 『フランクリン自伝』(岩波文庫)によると、22歳で印刷業を起業したフランクリンは、ほぼ同時期に周囲の優秀な仲間を集めて「クラブ」をつくりました。互いに議論し、勉強し、向上し合うための場です。全員が気持ちよく参加できるように、詳細なルールも設定しました。
 これに対して、メンバーはそれぞれ自主的に、フランクリンのために印刷の仕事を取ってきたそうです。クラブ設立に対する“恩返し”の意味もあったのでしょう。これが、その後の活躍の足掛かりになったわけです。

 それだけではありません。やがてクラブの成果は、ペンシルベニア大学の設立などの形で結実します。またクラブ自体、主要メンバーの1人が亡くなるまで、実に40年以上にわたって存続しました。それだけお互いにとって価値があったということです。人脈のパワーを感じずにはいられません。

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第6回   達人に学ぶ人間関係力【最終回】

人間関係力の達人はどのようにその力を養い、ハイレベルな「仕事」をなし遂げたのでしょうか。達人たちの実例を参考に、ビジネスにおける人間関係力の可能性に迫ります。

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