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3ページ目|第6回 違いを認めて共に生きる―勝負脳の神髄を究めるために|脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」
第6回 違いを認めて共に生きる―勝負脳の神髄を究めるために

日本がどうしたら元気になれるか、ワクワクする生き方ができるかを考える。

 前の章でもお話したように、日本人はこれまで、欧米のやり方を採り入れてきましたが、残念ながら、それが日本人らしい仕組みや制度、社会や会社の中で機能するようには作り上げられていません。それは外国も同じです。ですから、むやみに外国を見習え、というのも間違いですし、外国を批判したりするのも間違いです。ただ少なくとも、何をもって「批判」とするかという考え方は、外国から見習うべきだと私は思っています。

「批判」はすなわち「代替案を提示すること」
反対するだけではなく代替案を提示することをルールに

 日本で「批判」というと、「ある意見に反対すること」をイメージしますが、外国では、「ある意見に反対し、もっといい代替案を提示すること」を指します。外国では「批判」はすなわち「代替案を提示すること」なのです。反対するだけでは何も生まれません。反対された相手は自分を守ろうとし、その問題に蓋をしようとするだけだからです。しかし、代替案まで提示すれば、反対された人の中で納得が生まれ、お互いを嫌いになることはなくなります。むしろ、批判した人は尊敬すらされるのです。これは「当たり前」のルールのようですが、意外と日本では守られていません。「批判」はすなわち「代替案を提示すること」だという外国の考え方を、是非見習うべきではないでしょうか。

 日本は今、大震災という体験を経て、企業も今までにない厳しい選択を迫られています。しかし、前回もお話したように、ピンチはチャンスなのです。今までのやり方とは「辻褄が合わない」からさまざまな問題が生じているのであって、そこを丹念に吟味すればよいのです。うまくいかない理由をきちんと考えるだけで、人間は、組織は、日本は進化するのです。

 企業のリーダーであるあなたには、今後日本がどうしたら元気になれるか、どうしたら日本人がワクワクする生き方ができるかを真剣に考えてビジネスを展開していただきたいと思います。ビジネスが勝負の世界だとすれば、勝ち方にこだわってほしいのです。金儲けだけでは、日本人のプライドは生まれてきません。お互いが幸せになれる、「えっ、こんなことができるの?」という知恵や工夫が、企業はもとより日本を末永く支えていくのです。

 どうしたら日本人がワクワクできるようなビジネスを展開できるのか。そのヒントを、私はこれまでの講座でお話してきたつもりです。

  1. 部下や上司とのコミュニケーションを活性化させるために、相手を尊敬し、自分の立場を捨てて脳の「同期発火」を心がける( 第1回)。
  2. 組織のパフォーマンスを上げるために、スタッフ全員が否定語を使わず、前向きな明るい性格でいることを心がける。情報を正確に認識し、そこから間違いのない考えを生み出すために空間認知能を鍛える( 第2回)。
  3. スタッフのモチベーションを高める自己報酬神経群を働かせるために、相手を褒める。効率やマニュアルに囚われず、一見ムダなようでも目的達成のために必要だと思った事は進んで実行する。組織をどうしていきたいのかという夢を語る( 第3回)。
  4. 組織の独創性を高めるために、自分の信念に固執せず、「統一・一貫性」「自己保存」という脳のクセに縛られていないか自分を疑ってみる( 第4回)。
  5. リーダー自身が新しいアイデアや独創的な考えを生み出すために、二つ以上の専門分野を究め、そして重ねて「違い」を繰り返し考える( 第5回)。

 どれも簡単なようで難しい提案ですが、以上のことを日々意識して取り組むことで、組織やスタッフだけでなく、あなた自身も着実に変わっていくはずです。

 人に興味をもち、好きになり、こころを伝え合い、支え合って生きていく。「違いを認めて共に生きる」ことこそ、脳が望んでいることです。そして、そのために何をするべきか。答えは、あなたの脳の中にあります。

 「逆境を打破する勝負脳講座」に最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。私の話を単なる理想論と思うかどうかは、あなた次第です。いつの日か、お互いの脳で「同期発火」が起きる存在としてお会いできるのを楽しみにしております。

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