Chapter03色の効果をビジネスに活かす その1「服装編」
色の効果をもっとも活かしやすいのは、やはりファッションでしょう。このページでは、色を意識した服装の選び方やコーディネート術をご紹介します。
第一歩は、パーソナルカラーとトーンを知ること

ビジネスパーソンの服装は、清潔感が第一ですが、その人自身に似合っているかどうかも重要。自分に似合っていない色の服装だと、顔色が悪く見えたり、くすんで見えたりして、マイナス効果になってしまいます。
ただ、自分に似合う色(パーソナルカラー)だけでは自分を活かすことができません。先程の明度・彩度を知ることや、肌の色を知ることが大切です。これによって、かなりの幅でファッションカラーを楽しむことができます。
また、パーソナルカラーを診断する基準は、主に肌の色と瞳の色です。まずは自分の肌色が、どのカテゴリーに入るかを知ることから始めましょう。
日本人の肌は、基本的にはオレンジ色(肌色)ですが、その中でも、黄みが強いイエローベースと、ピンクっぽいブルーベースに大きく分かれます。
大まかに言うと、イエローベースの人は、オレンジや黄みのある赤系の色、緑色などが似合い、ブルーベースの人は、青や紫、青みがかった赤やピンクが似合います。
その中でも、どれくらいのトーンの色が似合うかなど、さらに詳しく知るには、プロのカラーアナリストにパーソナルカラー診断をしてもらうのが一番ですが、Web上(color+shape)で簡単なテストをすることもできます。
日焼けして赤くなるか黒くなるかなどで自分の肌がブルーベースかイエローベースかが簡単に分かるようになっています。知っておけば、服の色を選ぶときの参考になるので、ぜひ診断してみましょう。
ベーシックカラーも、自分に似合うトーンを選ぶ

自分に似合う色の服を着ることが重要、と言っても、ビジネスパーソンの場合、カラフルな色より、黒、紺、グレー、茶色などのベーシックカラーの服やスーツを着る機会が多いはずです。
ベーシックカラーは無難で万人に似合う、と思っている人が多いようですが、実はベーシックカラーの中にも、色みやトーンによっては似合う色と似合わない色があります。
例えば一口にグレーと言っても、青を基調にしたグレーもあれば、黄色を基調にしたグレーもあります。また、明るいグレーもあれば暗いグレーもあり、鮮やかなグレーもあれば、かなりスモーキーなグレーもあります。
黒や茶など、ほかのベーシックカラーにも同じことが言えます。
スーツなどベーシックカラーの仕事着を買うときは、自分の肌色(イエローベースかブルーベースか)に合った色みを選び、明度や彩度も、鏡で合わせたときに、よりしっくりくるものを選びましょう。
コーディネートの基本は、ドミナント(統一すること)
スーツと、シャツ・ネクタイの色や、トップスとボトムスの色の合わせ方は、印象を決める大きなポイントです。しかし中には、カラーコーディネートが苦手で、いつも無難な色ばかり選んだり、黒ばかり選んでしまうなど 同じ色を着たりする人もいるようです。
かなり大まかな分け方ですが、カラーコーディネートには、同系色でドミナントさせる(色相、トーンの2種類)やり方と、対照的な色使いでメリハリをつけるやり方の2種類があります。
20代にまずオススメしたいのは、ドミナントさせる技。例えば、鮮やかなブルーのシャツを着たとき、ボトムはシャツの色相に合わせて、同じブルーを基調にしたグレーにすると、上半身と下半身がつながって、スラリと見えます。(同一または類似配色)
図のように、ベースカラーを●●系の色といった具合に、色相をドミナントさせれば、ネクタイや小物は何色を合わせても意外とハマるものです。
20代には、グレイッシュな色や清潔感のある紺の色が最適
20代だと、社外に出るときも上司のサポート的立場であることが多いので、メリハリをつけたコーディネートでは、上司より目立ってマイナス効果になってしまいます。20代のビジネスパーソンにとってもっとも出番が多いのは、低彩度で中間色のグレイッシュな色でトーンドミナントさせたコーディネートやネイビーの色相ドミナントでしょう。
また、ベーシックカラーの中でも混じりけのない黒は、強く、威圧感を与える色でもあります。やはりグレーや紺など、ベーシックカラーの中でも柔らかい印象を与える色を積極的に使うといいでしょう。
Challenge! パーソナルカラー診断にチャレンジ
まずはタカハシの肌の色を診断。どんな色が似合うか教えていただきます。
次に、タカハシが仕事ではよく着るというグレーの中でも、どれくらいの明度が似合うか見ていただきました。
最後に、イエローベースのタカハシには基本的には似合わない青系の中でも、ごまかして着こなせるのはどんな色か教えていただきました。