Chapter06TPOに合わせた香水選び
においのケアができれば、次は香りで魅力アップを図りたいものです。香水は何を選べば良いか分からない、香りが強すぎる気がしてなかなかつけられない人も多いと思いますので、ここではパルファム ソムリエールの星谷さんに香水の選び方や上手なつけかたを紹介していただきました。
◦ 香水の種類
香水は、その濃度によって4種類に分けられます。
- パルファム:5時間~半日
- オードパルファム:5時間前後
- オードトワレ:3時間前後
- オーデコロン:2時間前後
それぞれ、持続時間が違うだけでなく、パルファムなら1~2滴、オードトワレなら3~4カ所にワンプッシュずつというようにつける量も違います。種類はビンのラベルを見ると記載されているので、持続時間や使いやすさを考えて選ぶと良いでしょう。
◦ 香水の選び方
一般的にフローラル系や柑橘系の香りは誰にでも好感を持たれます。もし、クールに見せたい、可憐に見せたい、デキるビジネスパーソンに見せたいというように香りで自分を演出したいときは、香水売り場のアドバイザーにどんなイメージに見せたいかや、どんな場所で使いたいかを伝えて紹介してもらうと良いでしょう。自分では選ばないタイプの香りが、今までとは違うイメージを演出するなど、新しい出会いがあるかもしれません。
また、香水はつけて最初の10分程は、アルコールそのものも香るので、この香りで選ぶと実際に使ったときとイメージが異なることがあります。できれば、つけてから少し時間をおいた香りで選ぶようにしましょう。
◦ 上手なつけかた
香水には2つの特性があります。
- ・温められると豊かに香る
- ・下から上に香る
これらの特性から、足首やひざの内側、ももの内側などのウエストから下につけるのがオススメ。香りで自分を演出したいときは、手首やひじの内側、うなじなど上半身につけると、香りを印象付けることができます。
ワンポイントアドバイス
1カ所にたくさんつけるのではなく、10cm~15cm離してワンプッシュ、がさりげなく香るためのルール。ビジネスシーンでは、男性はウエスト周りにワンプッシュしてからシャツを着ると、動いたときにさりげなく香り、周囲に良い印象を与えます。女性は、足首と手首にワンプッシュがオススメです。
◦ 香水をつけるタイミング
香水はつけてから10分間ほど香る「トップノート」、20分から30分で現れる「ミドルノート」、そして最後に香る「ラストノート」と、時間の経過に伴い香りが違ってきます。香りが馴染み、まろやかに香りだすのはミドルノートからですので、家を出る30分程前につけるのがオススメです。
◦ 香水のマナー
香水は自分を魅力的に演出できる半面、ときと場合によってはマナー違反となることも。TPOをわきまえることが大切です。
たとえば、和食のお店などでは強い香りはNG。特に手首などテーブルの上に出ている部分につけると料理のにおいを台無しにしてしまうこともあるので避けましょう。ほかには、葬式や病院といった場所でも、強い香りは好まれません。臭覚は唯一感情に直接作用する感覚ですので、お気に入りの香水を大切な会議の前や気分をリセットしたいときなどにつければ、気分がリフレッシュしたり気持ちを高めたりすることができます。
またつけている香りの種類によって周囲に与える印象が随分と変わるものですので、どんな風に周りに印象付けたいか、どんなイメージを醸し出したいかを決めたら、香水を選ぶ際には専門家にアドバイスしてもらうことをオススメします。意外と自分では手に取らない香水がイメージにぴったりということも少なくありません。
今回色々な香りを試させていただき、今までは男性的で強すぎると思ってつけたことがなかったタイプの香りが、意外とエレガントなイメージを演出してくれることを体感しました。いつも同じような香りを選んでいましたので、今度は新しい香りにも挑戦したいと思います。
また、どちらかと言えば自分が気分よく過ごせるためにつけていた香水ですが、香りでイメージを変えることができると知り、これからはどんな自分を演出したいかをイメージしてから選ぶ楽しみもできました。