Chapter01毛筆での年賀状に挑戦してみよう!
PCの普及により、現在では文字を書く機会が少なくなっています。ペンでメモを取ることはあっても、筆には学生以来、触ってもいないという人も多いでしょう。しかし、文字が美しいと、知的に見えたり、仕事ができるように見えたりといったメリットがあります。無機質なメールに比べて、きれいな文字で書かれたハガキや手紙は、同じ内容でも、心がこもっているように感じるものです。
そこで今回は、美しい筆文字が書けるように練習をします。時節柄、まずは年賀状に挑戦してみてください。久々に筆を持つ人にとっては、ハードルが高いように感じるかもしれませんが、シンプルな構成にすれば決して難しくはありません。
今回は、「初春」をメインにして、日付けを入れるだけという構成にしてみました。これならば、印刷した年賀状に一言添え書きをするよりもずっと簡単で、受け取った人の印象にも残るはずです。
お手本をよく見て、何度か練習用の半紙で練習をしてみてください。うまく書けるようになったなと思ったら、思い切って年賀ハガキに書いてみましょう。大切な人に送る年賀状は、うまく書けたものを最後に選べば大丈夫です。
ハガキの表面は、出す方ごとに異なる住所を書かなければいけないので、裏面よりも難しく感じるかもしれません。文字の練習方法は、あとで詳しくご説明しますので、まずはどのように書けばバランスよく見えるのかを覚えてください。上下左右のバランスを考えながら、まず相手の名前を、中央に書きます。連名の場合は、隣に書き、文字の大きさが同じになるように注意します。ご夫婦宛てに出す場合も、文字は同じ大きさで名前だけを左側に並べて書きます。名前がわからない場合は「御令室様」、「御奥様」としてもいいでしょう。住所は、ハガキの右側上部から宛名よりも小さい文字で書きます。ビル名などが入る長い住所ならば、バランスを見ながら二行にしてください。あとは左側に、自分の住所と名前を小さめに書くだけです。