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今、古典芸能が面白い! 歌舞伎の魅力を堪能 <前編>教養を身に付け仕事に活かす!今、古典芸能が面白い! 歌舞伎の魅力を堪能 <前編>教養を身に付け仕事に活かす!

Chapter02知っておくと「ツウ」気分「新旧まめ知識」

感性だけで楽しむ自信がない人は、少しでも歌舞伎についての情報を仕入れておくとよいらしい。たとえば、日本語には歌舞伎由来の言葉がたくさんある。確かに「十八番」や「二枚目」など、私たちでも知っている言葉は多い。でも、正直ちょっと古い言葉のような気がしていた。

「とんでもない。たとえば仕事中に『ちょっと今バタバタしてて』っていうでしょう。あれは、歌舞伎で立ち回りの効果音を出す『(音)ツケ』の際に使う"バタバタ"が語源なんですよ。まだまだ生きている言葉はたくさんあるんです」

松 どれだけ知ってる?ビジネスシーンで使っている歌舞伎由来の言葉 松

下記はビジネスでもよく使う表現ですが、実は歌舞伎由来の言葉が使われています。
どのような言葉が元になっているのでしょうか。正解を下枠内のA~Fから選択してください。

  • (1)あの案件も「なあなあ」になる
  • (2)ミスして「ドロン」するなよ
  • (3)プロジェクトも「大詰め」に
  • (4)この件は誰の「差し金」だ
  • (5)プレゼンはノリノリでしたよ
  • (6)仕事と休みの「メリハリ」を
  1. 一番目の最終幕のこと→事件解決の最終幕のこと
  2. 妖怪や幽霊などの消える音→首謀者が姿をくらますこと
  3. 内緒話をする場面の声かけから→なれ合いになること
  4. 音楽に乗って演技をすること→調子よく物事を進めること
  5. せりふの抑揚が明確なこと→物事に緩急があること
  6. 小動物や鬼火などを操る小道具→陰で人を操ること

答えはページの最下部をご覧ください。

昔の言葉と思い込んでいたのが、ちょっと恥ずかしい。今も歌舞伎から生まれた言葉はいろんなところで活かされている。「知る」ことによって、歌舞伎が身近に感じられるのが不思議である。わざわざ言葉の由来を語らなくても、その由来を知っているかどうかで、なんとなく『わかっているか、いないか』が感じられるもの。四文字熟語も慣用表現も、日本語の豊かな表現の裏側には豊かな文化があるのだ。

表に出ているものと、その裏側にあるもの。形式化された表現の中に、日本人ならではの「思い」や「美意識」または「遊び心」のようなものがある。たとえば、今回鑑賞する「義経千本桜」を、おくださんはこのように解説してくれた。

「これは源平合戦の『戦後』を、虚実をおりまぜて描いたお芝居ですね。滅ぼされたはずの平家の残党がいたり、勝ち戦のヒーローであるべき義経が、兄・頼朝との不仲でかえって孤立していったり、さまざまな人間模様が展開します。みどころはたくさんありますが、たとえば義経に破れた平家の剛将・知盛が、幼い安徳天皇のお世話を義経に託して、自ら海中へ没していく場面。敵味方を超えた、男どうしの信頼関係、とでもいうのかな。胸にぐっとくるものがあるんですよねぇ」

確かに、背景を知っているのと知らないのとでは大違い。歌舞伎には史実をもとにフィクションとした作品が多い。史実だけでなく、あらすじはもちろん、そうした物語が生まれた経緯や背景を知っていればもっと楽しめるだろう。予習が甘かったことが悔やまれる。

「たとえば、弱い立場の人に肩入れしてしまう『判官びいき』という言葉がありますね。判官は義経のことで、本作品のように、いい男に描かれることが多いんですよ。ちなみに、本作品には狐が重要な役割を果たしていますが、義経を音読みすると『ぎつね』でしょ。こうした呼応や洒落もあちらこちらにちりばめられているんです」

なるほど、そういう知識が得られるとますます知りたくなる。しかし、知識を得ることが目的になっては身もフタもない。おくださんは「楽しむ中で新たな知識が増え、それによってまた楽しみが増えるのが望ましい。仕事と一緒でしょ」と笑う。たとえば、「人」に関心を持つこと も、楽しむための1つの方法だという。

「私は中村吉右衛門さんが大好きなんですが、ただ巧いとか、楽しいとかで好きなわけではないんです。人生のさまざまな『気づき』 を与えていただけるんですよ、舞台を観ているだけで」

ほかにも歌舞伎界には、私も知っている玉三郎さんや尾上菊五郎さんなど、大スターがずらり。特に今回静御前を演じた菊之助さんは、映画『犬神家の一族』で佐清を演じるなど、若手俳優としても注目されていると聞いて、急に身近な存在に感じられる。

「タカハシさんは、ジョニーデップの映画を必ずご覧になるそうですね。それと同じで、お気に入りの役者さんが見つかると、歌舞伎の楽しさも倍増します。その人が出る芝居をとことんマークするうちに、おのずといろんな演目に親しむことになります。お気に入りの役者を見つけることで、歌舞伎の楽しみがぐんと広がるんです」

先生とタカハシ
義経千本桜
義経千本桜

義経の都落ちを題材にした時代物。「仮名手本忠臣蔵」「菅原伝授手習鑑」とともに三大名作の一つに数えられる。

なるほど「知れば知るほど楽しめる」というのが、歌舞伎の大人の楽しみ方なのだろう。 心の準備はほぼOK。次は服装やマナーなど、実用的な知識についてうかがった。

クイズの答え:(1)C (2)B (3)A (4)F (5)D (6)E

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