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今、古典芸能が面白い! 歌舞伎の魅力を堪能 <後編>体験を踏まえて仕事に活かす!今、古典芸能が面白い! 歌舞伎の魅力を堪能 <後編>体験を踏まえて仕事に活かす!

Chapter04もう1つのお楽しみはショッピング&食事

それでは「イヤホンガイド」を手に、いざ座席へ。残念ながら花道が見えない西側だが、舞台は思ったより近い。ここにも提灯(ちょうちん)が掛けられるなど、クラッシックのコンサートホールとはまったく違う雰囲気だ。おなじみの歌舞伎カラーの幕の後ろからは、ドンドンとうねるような大太鼓の響き。そして、時折チョンチョンと甲高い音がする。

お土産コーナー
伝統工芸品の展示

歌舞伎鑑賞のもう1つのお楽しみは、ショッピングや食事などの幕間にある。みると、オリジナルグッズや江戸を感じさせる小物、実演販売のアイスもなかに紅白の餅入り鯛焼き、ワラビ餅に人形焼きなど、さまざまなお土産が販売されており、財布のひもが緩みそうだ。

いずれも小さいながら立派な日本文化。決して伝統工芸品ほどの芸術性はないかもしれないが、こまごまとした雑貨や菓子の中に、日本のものづくりの細やかさをうかがうことができる。

私が惹かれたのは、「手ぬぐい」。歌舞伎座を染め抜いたものの他に、義経千本桜などの演目物や、役者さんオリジナル物も用意されている。額に入った手ぬぐいの展示もあり、見ているだけでも楽しくなる。いやいや、そうこうはしていられない。30分という短い間に食事をとらなくてはならないのだ。

おそらく、もっとも手軽なのが、座席で「お弁当」をいただくことである。場外場内に販売所があり、ロビーやソファで食べている人も多い。予約して食事処でいただくものもある。穴場としては、館内3階にある昔懐かしい"オリエンタル"のカレーコーナーがあげられるだろう。

今回はちょっと奮発して、館内のお食事処でお弁当をいただく。芝居の幕間(まくあい)・幕の内に観客が食べることからその名がついた「幕の内弁当」。ふたをとると、定番のお煮しめや卵焼きが整然と並んでいる。ちょこんと乗った生麩は「紅葉」の形。さりげなく季節を感じさせるところが、日本のお弁当らしい。そんなことに気づける日本人らしさが自分にあることが、なんとなくうれしい。歌舞伎を観るということは、まさにこうした感性を磨くことなのだろう。

食事でも、日本の美意識やレトロな雰囲気を堪能する

幕の内弁当とタカハシ

幕の内弁当<要予約>

入館して1階の左右にある予約コーナーで申し込むと、地下のレストラン「花道」で2100円で定番の「幕の内弁当」がいただける。

カレーコーナーとタカハシ

カレーコーナー

セルフサービス形式のカレー専門店。気軽さと、なつかしのオリエンタルカレーが人気で穴場に。

おなかもふくれて、さて第二幕。その後もイヤホンガイドの助けを借りつつ、全幕を見終えることができた。次にまた観たいというよりも、達成感の方が大きいというのが正直なところ。しかし、たった1回の鑑賞でも、歌舞伎という奥の深い伝統芸能を楽しむためには、自ら主体的に能動的に働きかけることが大切なのだと強く感じさせられた。そして、それはきっと仕事でも同じことがいえるはずなのだ。その繰り返しが物事に対する理解力と感性を磨き、日本という国の美意識をつくり上げてきたのではないか。

今回、歌舞伎そのものや由来の言葉、文化などを学んだことで得たものは多い。まだまだ序の口ではあるが、ビジネスの場面で年配のお客様や上司とコミュニケーションを取る上でいい話題となるだろうし、海外からのお客様に対しても日本文化を紹介することができるだろう。

しかし、本当の意味で、歌舞伎を通じて学んだ「仕事に役立つこと」とは、「主体的、能動的に働きかけて楽しむこと」「美意識を共有できる感性を養うこと」といった部分にあるのかもしれない。そこに気づいたという意味で、私にとってたいへん得難い経験となった。日常に追われて仕事が受け身になっていたり、感性が鈍ったように感じていたり、そうした皆さんにも歌舞伎鑑賞は自分のオトナ度を試す「リトマス紙」として、また「気づきを与えてくれる場」としてお勧めである。

さいごに
おくだ健太郎
外国ばかりに目が向いていた私に、母国の文化を愛する素晴らしさを気づかせてくれたのは、米国人のジャズ研究者でした。そして、祖母が生前に歌舞伎を勧めていたことを思い出し、訳もわからぬまま、歌舞伎座に何度も足を運ぶようになったのです。今もわからないことばかりですが、だからこそ魅力がある。決して「最短距離」で「効率的」に知る必要はないし、そもそも成果主義では本当の教養は身につかないはず。ぜひ、自分なりの感性で少しずつ歌舞伎を楽しんでもらいたいと思います。

タカハシ
現在、外国人に日本の文化を説明する機会はなかなかありません。しかし、日本人なのに日本を知らないよりも、日本を知ろうとしている方が、断然、人間的に豊かになれるような気がします。その糸口として歌舞伎はいいきっかけとなりました。教養に溢れた魅力的な人間になるべく、日夜努力していきたいと思います。
次回予告 「接待に、宴席に、自分へのご褒美に!初めての回らないお寿司」
「接待に、宴席に、自分へのご褒美に!初めての回らないお寿司」を公開予定です。回転寿しとはまったく異なる「寿司屋」でのマナー。メニューの組み立て方や、粋に振る舞うための心得などを紹介します。
(2009年12月14日 公開しました) 「接待に、宴席に、自分へのご褒美に!初めての回らないお寿司 」

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