Chapter04書類を整理整頓しよう
オフィスにある物の中でも、大部分を占める書類。このページでは、書類の保管・保存の仕方やファイリングのコツなど、書類の整理整頓について詳しく解説します。


具体的な書類の整理整頓法について学ぶ前に、「保存」という言葉と「保管」という言葉の定義をはっきりさせておきましょう。
まず「保管」とは、必要なときにすぐに取り出せる状態で物を置いておくこと。保管している間にも、内容の修正や追加ができることが前提です。それに対し「保存」とは、物を現状のまま、倉庫などにしまっておくことです。保存している間、内容の修正や削除は行われません。つまり「保管」の次の段階が「保存」なのです。
書類はデスクにとどまるものではなく、「作成」→「保管」→「保存」→「廃棄」とオフィスで流れていくもの。この流れをとらえることが、書類の整理整頓におけるポイントです。
書類を保管する場所は、前のページで紹介したように、デスクの右側・一番下の引き出しが最適です。フリーアドレスの場合など保管用のデスクがない場合は、ロッカーや共用の棚に入れておくといいでしょう。
ある程度保管した後、取り出す必要がなくなった書類は、保存段階に移します。保存場所は、倉庫やトランクルーム、ロッカーなど、デスク以外の場所にして、保管書類とはきっちり分けておいておきましょう。
書類をデスクの引き出しなどに保管しておく際には、ファイリング(分類)してラベルを貼っておくと、必要な物がすぐに取り出せます。ただし、あまり細かく分けすぎると、かえって分かりにくくなるので、7つ以内の項目で分けるのがオススメ。
どんな項目で分ければいいか悩んだら、「営業」、「顧客管理」、「企画」……というように、ノートに自分の業務を一つ一つ書き出してみてください。細かすぎない程度に、7つ以内で分類してみましょう。この業務内容ごとに書類を分けて、フォルダなどに入れて管理するといいでしょう。
※デスクの引き出しの使い方については、前のページをご覧ください。
書類をきちんと管理するためには、保管している書類を保存に移すタイミングを、「作成から3カ月後」、「年度末」などと決めておくことが大切。
その時期が来たら、保存する書類と処分する書類に分け、保存するものは倉庫などに移しましょう。倉庫に移した保存書類は、社内規定などに従って、一定期間を置いた後、処分します。
必要がなくなった書類は、随時処分していくことも大切です。なかなか捨てられない人は、「仮に手放しても再入手可能かどうか」という基準を使うのも一案。この基準で判断すると、パソコン内にデータが残っているものや、取引先から取り寄せられるパンフレットなどは処分できるので、書類の量を大幅に減らすことができます。

毎日必ず手に取り、物を出し入れする"財布"は、持ち主の部屋や仕事環境の縮図。財布の中身を見直し、整理整頓することで、片付けの基本動作を一度に体験することができます。
「こうして見ると、かなりの枚数ですね。こんなに財布にカードを入れていたとは、ちょっとビックリ」(タカハシ)
「1カ月以内に使っていなくても、会社帰りなどにときどき使う可能性があるポイントカードなどは、財布とは別にカードポーチに入れてカバンに入れておくと便利ですよ」(先生)