ページの本文へ

Chapter6 アイデアを企画化する|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

アイデアや発想に困らないビジネスパーソンをめざす 「『企画力』を身につけるトレーニング」 アイデアや発想に困らないビジネスパーソンをめざす 「『企画力』を身につけるトレーニング」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1 2 3 4 5 6 7 8 9

前編 中編 後編

Chapter06アイデアを企画化する

これまで、情報の集め方と、その情報を自分の仕事のアイデアへ変換する切り口を紹介してきました。このChapterではいよいよ、自分のビジネスに応用する際のポイントについてお話ししていきます。
Chapter2で「情報収集力」「情報変換力」「情報応用力」の3つの力が必要、ということをお話しました。 料理に例えるなら「情報収集力」が素材集め、「情報変換力」が料理の前の下ごしらえ。そして実際に「料理を作ってみる」というのがこの「情報応用力」となります。
料理にはそれぞれ基本となるレシピがありますが、同じメニューであっても作る人のセンスによって、出来栄えも違えば、味わいも異なってきます。 情報についても同様で、変換した情報をどうアレンジしてどのように仕上げるか……つまりどういう事業として応用するかによって、社会に与えるインパクトが変わってくるのです。
この情報応用力のポイントは、大きく4つに分けることができます。

掛け算する力

1 掛け算する力

ビジネスではしばしば、「あるもの」と「ないもの」を掛けることでヒットが生まれることがあります。 世の中に「あるもの」は誰かが既に発明してくれているものであり、「ないもの」は多くの人が潜在的に持っている欠乏感や不満やいらだちといったものです。
例えば、メガネメーカー「ジェイアイエヌ」から発売され、大ヒットしたメガネに「JINS PC」があります。 これはパソコン、スマートフォンのディスプレイから発せられるブルーライトをカットし、目の疲れを軽減するというパソコン専用メガネです。

この場合、「あるもの」はメガネのフレームとメガネを作る技術。一方「ないもの」は「(ディスプレイに接する人が多くなった事に起因する)多くの人に共通した目の疲れの解消法」と「これまでメガネを必要としなかった人にメガネを売る力」です。 メガネを必要とする人は限られているけど、メガネを必要としない人でもパソコンやスマートフォンは使います。JINSはパソコン専用のメガネを開発することで、累計300万本を超える大ヒットを生みました。 このヒットは、「あるもの」と「ないもの」の掛け算から生まれたものだと言えるでしょう。

引く力

2 引く力

場合によっては従来あった設備やサービスを「引く」ことにより、新たな価値をもたらすという発想が有効です。
例えば、10分でスピーディーに、しかも1000円という低価格でヘアカットを行うQBハウス。 1996年11月の第一号オープン以降、全国各地に店舗を展開し、今や香港・台湾など国内外に500店舗を構えるまでに発展しました。 QBハウスでは通常の理髪店が行っている顔剃り、シャンプーを行わないことにより、短時間で低価格のカットを実現しています。
サービスというと既存のものに何かをプラスすることを考えがちですが、QBハウスは「引く」ことで価格を抑えようと考え、成功を納めました。サービスのムダを省くことで、顧客の共感を得ることに成功したのです。

割り切る力

例えば、新しいスタイルの古本屋である「ブックオフ」を例に考えてみましょう。
かつて、古本屋というビジネスは、高い利益率と目利き力に支えられたものでした。新刊書を売っている書店がどんどん減っている中、なぜ古本屋が潰れないのか。 それは利益率が高いからです。希少価値が高い本であれば買取価格の何倍、時には何十倍もの値段で売ることができます。しかも本は生鮮品と違い、腐ることがありません。粗利率が高く、廃棄ロスも少ないビジネスです。
しかし、この高い利益率を実現するには、目利き力が必要不可欠です。この目利き力には経験と知識が必要となり、店員の育成のためには時間がかかり、人件費もかさみます。

3 割り切る力

ブックオフが斬新だったのは、買い取りの際の価格を発行年月日や本の状態によってルール化し、従来の古本屋のビジネス形態から目利き力を「不要」と割り切った点にあります。 さらに、一定期間を経ても売れない本は100円均一などで処分し、在庫回転率も保つようにしました。
もちろん、100円で売られている本の中には、本来1000円や2000円で売れる貴重な本があるかもしれません。しかし、ブックオフは目利き力を不要としたので、そこで出る差額の利益は捨ててもかまわないと「割り切った」のです。
ビジネスにおいて、時には利益を捨てるという「割り切り」が必要だということです。もちろんこの場合、どこで利益を出すかという「キャッシュポイント」があることが前提となりますので、その点は気をつけましょう。

待ち伏せする力

「すでに起こった未来に着目せよ」というのは、経営学者、社会学者として活躍したピーター・ドラッカー博士が遺した言葉です。
この「すでに起こった未来」とは、起こることが確定しているけれど、まだ実行されていないという意味です。例えば2015年のNHKの大河ドラマは井上真央さんが主役で、吉田松陰の妹役をつとめる『花燃ゆ』です。 大河ドラマの放送はその年の1月からですが、関連本は前年の11月くらいから販売されています。これは近年、どの年の大河ドラマでも起こっている現象であり、「すでに起こった未来」を想定してビジネスを仕掛けた結果です。

4 待ち伏せする力

今、一番身近な「すでに起こった未来」は「2020年の東京オリンピック・パラリンピック」でしょうか。これらの情報は大抵、皆に平等に与えられています。 どんなことが話題になり、流行になるか察知し、待ち伏せしておくこともビジネスに求められることのセンスといえるでしょう。

中級編まとめ

  • ・収集した情報は、自分の仕事に合わせて「下ごしらえ」をすることが必要。これが「情報変換力」。
  • ・「情報変換力」のための基本姿勢は「特殊はない」「業界の常識を疑う」「抽象化するまで落とし込む」という3つ
  • ・「情報変換力」のための具体的な方法は「勝手にコンサルティング」「逆方向から考える」「思考の補助線」を日頃から心がけること
  • ・アイデアを実際に企画に落としこむ「情報応用力」はいわば「調理」。必要なのは「掛け算する力」「引く力」「割り切る力」「待ち伏せする力」の4つの力

初級編、中級編で「情報収集力」「情報変換力」「情報応用力」の3つについてお話をしました。
上級編からは、具体的にアイデアや企画をストックする方法や、リーダーとして部下のアイデアを取りまとめる方法などをご紹介します。

次回は、情報やアイデアをストックしておく方法です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

前のページへ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 次のページへ

おすすめ

公開日:2015年6月29日

トナのたしなみ-実践編- トップ

オトナのたしなみ 基礎編

公私にわたり活かせる「たしなみ」術を、マナー編、教養編、HOW TO編、スポーツ編の4つのジャンルでご紹介します。「実践編」の前に基礎的な知識を身につけましょう。

ページの先頭へ