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ブロックチェーンと分散型台帳技術・Chapter9:パブリックブロックチェーンの未来|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

信頼のプラットフォームとしてビジネスを変えるブロックチェーンと分散型台帳技術

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Chapter9パブリックブロックチェーンの未来

パブリックブロックチェーン分野では、多くの新技術の試みが行われています。活気があるという見方もできるでしょうし、まだ混沌とした状況が続くともいえます。ここでは、未来のパブリックブロックチェーン分野でどのような新技術が使われるのかという観点で、その取り組みを見ていきます。なかなか予測できない部分が大きい分野ですが、現時点でも力の入っている取り組みはいくつもあります。

注目したいのは、性能向上についての新技術です(パブリックブロックチェーン分野では「スケーリング」という言葉を使う場合があります)。ビットコインもイーサリアムも、継続的に取引を処理できる能力はそれほど高くありません。そこに新技術を投入することで、性能の上限を1,000倍、1万倍といった水準で向上させることを狙っています。挑戦的な取り組みといえます。

ビットコインのLightning Networkは実用化前の試験段階

ビットコインの分野で大きな注目を集めている新技術が、Lightning Networkです。これはビットコインのパブリックブロックチェーンの「レイヤー2」(ひとつ上の階層)に高速、高頻度で少額決済できるネットワークを作る技術です。

ビットコインでは、決済の確定にしばらく時間がかかること、それに処理能力の上限が定まっていることが制約でした。この制約は、両方ともLightning Networkによって取り払われると考えられています。Lightning Networkでは独立した取引チャネルを無数に作ることができ、原理的には必要なだけ処理能力を高めていくことが可能です。将来的には、クラウドコンピューティングのアーキテクチャを上回る性能を発揮する可能性もあります。

Lightning Networkは誰でも参加できる形での試験運用が進められています。待ち時間がほとんどなく、世界中で即時決済できるLightning Networkは、ビットコインとは全く異なる使い勝手を実現します。まだ基本的なプロトコル自体の改訂も続いていて、実用段階に成熟するまでにはもう少し時間がかかると考えられています。数年後には、世界中を覆う即時決済可能なネットワークに成長するかもしれません。

ここまでのポイント
  • ・決済の確定に時間がかかる、処理能力の上限が定まっているといったビットコインの制約を取り払った「Lightning Network」という技術が注目されています。

Lightning Networkの稼働状況を可視化した様子

Lightning Networkの稼働状況を可視化した様子

イーサリアムは複数の性能向上技術が進行中

イーサリアム(Ethereum)の分野でも、性能の拡大が進められています。大きく分けると次の3種類の取り組みが同時に進んでいます。

(1) イーサリアムのパブリックブロックチェーンを並行処理できるようにすることで、処理性能を高める「シャーディング」と呼ぶ手法。
(2) イーサリアムと結びつき、親子関係となるブロックチェーン(子チェーン)を多数作ることで処理能力を高める取り組みである「Plasma」。
(3) ビットコインのLightning Networkと同様に、ブロックチェーンの外側に取引チャネルを作る「ステートチャネル」。

複数のグループが同時に複数の手法を試しています。Plasmaへの取り組みも複数のグループが異なる技術を試していて、実用段階の取り組みが出てくる可能性が高いと言われています。ここで紹介した技術以外にも、高性能なパブリックブロックチェーンを作る取り組みが進んでいますが、どのような手法が最も普及するのか、現段階ではまだ確かなことは分かりません。

性能向上以外にも注目されている分野といえば、プライバシー保護やアプリケーションの検証があります。プライバシー保護は、パブリックブロックチェーンに記録されている情報のプライバシーを保ったまま処理する取り組みを指します。また、アプリケーションの検証では、パブリックブロックチェーン上のアプリケーション(スマートコントラクト)は脆弱性が許されない性質があるために、形式検証と呼ばれる手法を使ってバグがないことを確認する取り組みが進められています。

パブリックブロックチェーンの技術に関する研究開発の取り組みは活発です。例えば1年から2年程度の期間が経った後には、状況が大きく変わる可能性もあります。

ここまでのポイント
  • ・イーサリウムの分野でも、より高性能なパブリックブロックチェーンの開発が進められています。
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公開日:2019年3月29日

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