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デジタルトランスフォーメーションの基礎知識・Chapter4:レガシーなシステムがDXの推進を妨げる|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

最新技術で付加価値を生み未来を生き抜く デジタルトランスフォーメーションの基礎知識

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Chapter4レガシーなシステムがDXの推進を妨げる

「デジタルトランスフォーメーション(DX)」、すなわちデジタル技術を活用した変革を実施していくには、何が必要でしょうか。

前編でも解説したように、DXを実現するには“第3のプラットフォーム”と位置づけられる「クラウド」「モビリティ」「ビッグデータ/アナリティクス」「ソーシャル技術」の4つのキーワードが重要になってきます。その前提として、企業がインフラとして使用するITシステムを刷新し、新しいデジタル技術を導入できるかどうかがポイントになります。

2018年9月に経済産業省が発表した「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」にも、「DXを実行していくに当たっては、データを収集・蓄積・処理するITシステムが、環境変化、経営・事業の変化に対し、柔軟に、かつスピーディーに対応できることが必要である」と記されています。

ところが、そのITシステム自体がDX進展の足かせになっていると「DXレポート」では指摘しています。

旧来のITシステムがDX進展の足かせに

問題となっているのは、日本企業の多くで見られるITシステムの「レガシーシステム」化です。

たとえば、現在はパソコン周辺機器の接続にUSBが標準的規格として使われていますが、USBの登場以前はシリアルポートやパラレルポートといった規格が主流でした。この例では、USBに対して旧来の規格を「レガシー」と呼んだりします。

では、ITシステムにおける「レガシー」とはどういうことでしょうか。「DXレポート」ではレガシーシステムを、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の定義を引いて「技術面の老朽化、システムの肥大化・複雑化、ブラックボックス化等の問題があり、その結果として経営・事業戦略上の足かせ、高コスト構造の原因となっているシステム」と説明しています。

同レポートに掲載されたJUASの2017年度の調査によると、約8割の企業がレガシーシステムを抱え、約7割が「レガシーシステムが自社のデジタル化の足かせになっている」と回答しています。

約8割の企業が老朽システムを抱えている 出展:「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」

約8割の企業が老朽システムを抱えている
出展:「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」

具体的には、技術面で古く、複雑でブラックボックス化したITシステムでは、DX実現に向けて重要な全社横断のデータ連携・活用が思うようにできない、という声が多くなっていると理解できます。

それなら既存のレガシー化したITシステムを刷新すればいいのではないかという声が聞こえてきそうですが、そう一筋縄にいかない事情があります。

複雑なシステム構成が刷新のしにくさを生む

日本企業の旧来のITシステムは、しばしばシステム構成が「スパゲティ状」、あるいは「古い温泉旅館風」に複雑化しているといわれます。古い時代に当時のアーキテクチャーでシステムの基本部分を構築し、その後は事業部門ごとにシステムを追加したり、過剰なカスタマイズを施していったりした結果、スパゲティのように麺が絡み合った、あるいは古い旅館のように建て増しを続けてどこに何があるのかわからなくなった、そういう状況を表しています。

こうした状況で、DXに対応するため新しいデジタル技術を取り入れようとしても、システムを容易に刷新できなくなっていることが、DXの一つの足かせになっているというわけです。古いアーキテクチャーを採用した旧来のシステムの運用管理や保守に人材と資金を割かれ、DXに向けたシステム刷新に着手する余裕がない、さらには旧来のシステムが各部門のビジネスと密接に結びついているため簡単には触れない、というのが大きな理由です。

これに加えて、上で何度か登場した「ブラックボックス化」の問題も深刻です。「DXレポート」でも、レガシーシステム問題の本質として「自社システムの中身がブラックボックスになって」しまい、「自社システムの中身が不可視になり、自分の手で修正できない状況に陥っている」と指摘しています。

ここに日本企業が従来、システム構築に関してベンダー企業に頼りきりとなり、自社システムのことをユーザー企業自身が知らないという現状も関わって、DXへの足かせはさらに重くなっているのです。Chapter5ではこのブラックボックス化についてより詳しく見ていきます。

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公開日:2019年6月17日

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