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Chapter1 なぜ「RPA」が企業の注目を集めているのか|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

ロボットと人の未来、正しい知識で「RPA」を使いこなし「働き方改革」を加速する

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監修者プロフィール

岩本 隆 氏

岩本 隆 氏

慶應義塾大学 大学院経営管理研究科 特任教授

日本モトローラ、日本ルーセント・テクノロジー、ノキア・ジャパン、ドリームインキュベータ(DI)を経て、2012年より慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)特任教授。外資系グローバル企業での最先端技術の研究開発や研究開発組織のマネジメントの経験を活かし、DIでは、技術系企業に対する「技術」と「戦略」とを融合させた経営コンサルティングや、「技術」・「戦略」・「政策」の融合による産業プロデュースなど、戦略コンサルティング業界における新領域を開拓。KBSでは、「産業プロデュース論」を専門領域として、新産業創出に関わる研究を行っている。

Chapter1なぜ「RPA」が企業の注目を集めているのか

近年、日本企業における「RPA」への関心が急速に高まっています。RPAは「ロボティック・プロセス・オートメーション」(Robotic Process Automation)の頭文字を取った略語です。「ロボティック」という言葉から、「ASIMO」や「Pepper」のような人型のロボットをイメージされる方もいるかもしれませんが、RPAにおける「ロボティック」は、機械的に動くハードウェアとしてのロボットというより、より広義の「自動化する」という意味になります。

なぜ「RPA」が企業の注目を集めているのか

RPAという言葉そのものが広く使われるようになったのは、2015年ごろからです。米国、欧州を中心に、IoTやビッグデータ、AIといった技術によって引き起こされる「第4次産業革命」に関連したITキーワードのひとつとして頻出するようになりました。日本においても、2016年7月に、RPAに関わるツールを取り扱うベンダー、研究機関、コンサルティング企業やユーザー企業によって構成される一般社団法人「日本RPA協会」(http://rpa-japan.com/)が設立され、国内でRPAのプレゼンスを高めるための活動を展開しています。

ではRPAとは、そもそもどのような技術やツールを指す言葉なのでしょうか。

グローバルでIT関連のリサーチおよびコンサルティングを行う企業であるガートナーグループでは、「ユーザー・インターフェース (UI) 上の操作を認識する技術とワークフロー実行を組み合わせることで、人間がPCなどのデスクトップ上で各種アプリケーションを操作する『手作業』を模倣し、各種アプリケーションを介してシステム間で構造化データを自動的に移動したり、入力したりできるよう設計された『ソフトウェア』の総称」と定義しています。

また、前出の日本RPA協会では、「RPAは、これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業を人間に代わって実施できる、ルールエンジンやAI、機械学習等を含む認知技術を活用して業務を代行・代替する取り組み」としています。

このふたつの共通点をまとめると「RPAとは、人間の作業を模倣し、代わりに作業を行うソフトウェアを使って、業務を代替、代行していくツールや取り組み」であると言えそうです。

RPAは急速に発展を続けている概念であり、現時点で「決定版」と呼べるような定義は、まだありません。今後、関連する技術の革新や、市場のニーズに応じて、さまざまな技術や製品がRPAとして世に出てくる可能性があります。ただし、その際にも「ソフトウェアを利用して、これまで人間が行っていた業務を代行させる」という基本的な部分は変わらないはずです。

現在、日本では「少子高齢化」「人口減少」に伴う社会構造の変化が急速に進んでいます。日本の人口は、2010年の1億2,806万人をピークとして減少へ転じ、2048年には1億人を割り込むとされています。また、2020年には、人口の約3割が65歳以上の高齢者となり、その大部分が非労働者となることが見込まれています。労働者人口が減り続ける中で、社会と経済の成長を維持していくためには「労働生産性の向上」が不可欠であり、政府もこの分野への取り組みを強化してきました。

しかしながら、公益財団法人日本生産性本部が発表している「労働生産性の国際比較(2017年度版)」によれば、日本の時間当たりの労働生産性はOECD加盟の35カ国中20位、1人当たりの労働生産性は21位となっており、これは主要先進7カ国中、いずれも最下位という状況です。この調査結果を見ても、まだ日本には「生産性向上」の余地が多く残されている可能性があります。

出典:労働生産性の国際比較 2017年版(公益財団法人 日本生産性本部)

そのカギのひとつが、これまで以上に効果的に「情報技術」を活用していくことだと考えられています。ソフトウェアで作業を代行し、人間は、人間にしかできない業務に注力することで効率と生産性を高める取り組みであるRPAが注目を集めている理由のひとつは、そこにあるのです。

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公開日:2018年3月5日

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