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【第1回】「人」を主役にしたサステナビリティ

基礎の大切さをいかに伝えていくか

山本二雄

山本テニスのラケットなどスポーツの道具は日進月歩で進化しています。最新の道具を使うと自分がうまくなったように感じる人もいると思うのですが、それで基礎をおろそかにするようになってしまっては元も子もありません。選手としての基礎と道具の使い方。その上手なバランスの取り方を若い人たちにどのように指導されていますか。

杉山道具が進化すると、フォームが変わることもありますよね。テニスの場合、以前はボールを押すように打つのがよいとされていました。しかし、今はラケット自体にパワーがあるので、ボールに回転をかけながらコートにボールを収める打ち方が主流になってい ます。でも、それはプレーの要素の一つにすぎません。基礎体力、筋力、メンタルの力などがあった上で、道具の力も借りるのです。道具が進化しても、汗を流して鍛えることの大切さは変わりません。若い選手たちには、そのことをきちんと伝えるようにしています。

山本基礎が大切なのは、スポーツもITも同じですね。スマートフォンのような道具をみんなごく普通に使っていますが、それを裏で支えているのは技術です。複雑な道具を成り立たせている技術の基礎を伝えていくこともまた、持続可能な社会をつくっていくために欠かせない取り組みだと思います。

チーム力で実現する持続可能性

杉山 愛氏

山本最近は、企業でもコーチングが重視されるようになっています。以前の日本のスポーツ界では、指示をして選手を動かすのがコーチの役割と考えられていたように思います。しかしコーチの本来の役目は、一人ひとりが自分で考えられるように導くことだと私は考えています。

杉山おっしゃる通りですね。テニスは試合中にコーチからのアドバイスを受けられないので、すべて自分で考えながらプレーしなければなりません。ですから、自分で問題を解決できる力を身につけることがとても大切なトレーニングになります。そのような力をつけるサポートをするのがコーチの大切な役割です。

山本特にシングルスの場合、選手は1人で戦わなければならないので、自分自身で考えることがより強く求められそうです。一方、テニスはトレーナーなどを含めたチームで戦う競技でもありますよね。

杉山まさに、チーム力で勝つスポーツと言っていいと思います。コーチ、フィジカルトレーナー、メンタルトレーナー、アナリスト──。そういった仲間たちの力によって成り立っているのがテニスです。選手はその代表としてコートに立っているだけです。チーム力を大きくしていくためには、仲間とのコミュニケーションが欠かせません。時には議論し合いながら、信頼関係をつくっていくことが必要です。

山本人間社会の基礎はチームですよね。それは狩猟で生きていた頃から変わりません。より良いチームをつくるには、お互いを深く知って理解し合わなければならない。その人間社会の原理原則が、すなわち会社の原理原則でもあります。意見を交わし合い、それぞれの違いを認め、気持ちを一つにして目標に向かっていく。その取り組みの継続が企業を、ひいては社会をサステナブルにしていくと思います。

杉山私も現役時代にチームの仲間たちと一緒に勝利をめざすことができたのが本当に楽しい思い出になっています。ともに目標に向かっていく楽しさを伝えることで、テニスプレーヤーをめざす人が今よりもっと増えてほしいと願っています。

山本人と人のつながりの楽しさを知ることが、テニス界のサステナビリティにつながるということですね。それぞれの立場で、「人」を主役にしたサステナビリティにこれからも取り組んでいきましょう。

杉山 愛氏 山本二雄
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