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苦手なドライバーを克服しよう

698回表示しました

100人を優に超える読者の皆様から寄せられたアンケートから生まれたこの企画。読みたいテーマとして多数挙げられたのは、苦手意識の克服と、得意分野のさらなる向上でした。 連続写真を使って分析しながら、一緒に上達していきましょう。 また、「ゴルフを楽しむ! ビギナー講座」として、「心配り編」と題し、覚えておきたいマナーを紹介します。

白戸 由香

しろと・ゆか
1969年青森県南津軽郡出身。
日立ソフトウェア女子ソフトボール部で活躍後、93年にプロゴルファー転向。
2014年に女子シニアのレジェンズツアー「シブヤカップ」で初勝利。
17年に「ふくやカップマダムオープン」と「シブヤカップ」を制覇し、レジェンズツアー賞金女王に輝いた。日立ソリューションズ所属。

QUESTION●お悩み ドライバーショットが安定しない

相談者・松山さん

もともと野球をしていたせいで、遠くに飛ばせるドライバーは好きなクラブです。白戸プロに見ていただいた時には緊張して丁寧に打てたせいか、良いショットができましたが、もちろんいつも満足のいくショットができているわけではありません。
ミスが出る時は、大体右方向へのプッシュアウトが多いです。ラウンドの後半でやや下半身が疲れてきた時や、パー5やパー4の長いホールで「距離が欲しいな」と思った時にミスが多い気がします。
打った感触としては、振り遅れた感じです。ドライバーでミスが出るとスコアにも影響しますし、ショックも大きいので、安定したティーショットを打ちたいです。

ANSWER●回答 オーバースイングを避けるために両足の内側の筋肉を使う

ゴルフの醍醐味の一つであるドライバーショットで心がけていることは「体の内側」に意識を持ってスイングすることです。特に太ももからつま先までの、両足の内側の筋肉を使ってスイングします。
なぜかというと、ドライバーを打つ時に陥りやすいのが、オーバースイングだから。バックスイングで体重移動をする時に、上体がスタンスから飛球線とは逆方向にはみ出してしまうような形になると、軸が大きくずれてインパクトの時、アドレス時のところにヘッドは戻ってきません。
また、下半身が動き過ぎてもスイングのトップで伸び上がってしまい、ダウンスイングでは右肩が下がり、プッシュアウトの原因にもなってしまいます。
必要以上の大振りをしていると、ショットが安定することはありません。そういう時には過度の体重移動も行われています。結果はプッシュアウトやチーピンと呼ばれるダッグ・フックです。
そうならないためには、適度なところに収まったトップ・オブ・スイングをつくること。体の内側でスイングすれば、結果的に良いショットができる条件を満たすことになります。

白戸プロのお手本

POINT

グリップは緩めに握る。強く握り過ぎるとスイングも悪くなる
グリップの基本グリップの重要性

グリップを握る時に最も気をつけなければならないのは、グリップの握り加減です。あまりに力を入れて握り過ぎてしまうと、肩まで力が入ってしまい、しなやかな動きができなくなってしまいます。
よく「振ってもクラブが抜けない程度」などと言いますが、私もどちらかというと、緩めに握っている方だと思います。

POINT

アドレスした時の体重配分は左右均等でいい
アドバイスの基本アドレスで心がけていること

アドレスで求められるのは安定感。私の場合、左右の体重配分は50:50です。その上で、しっかりと地面を踏みしめることをまず意識します。
スイング中に大事なのは、アドレスでできた前傾姿勢をキープすること。具体的には、頭の位置を変えないことが大事です。これができればフィニッシュまで前傾姿勢は崩れません。

白戸プロ診断●アドバイス 左ひざが動きすぎることが原因

松山さんの左ヒザは、バックスイングで少々右ヒザに寄っていきます。ダウンスイングでヒザが元の位置に戻ってくるのですが、ここでクラブが遅れてくる傾向があります。
原因は、左ヒザの動きが大き過ぎること。その結果、右肩が下がる動きが出て、振り遅れ気味になります。
振り遅れ気味になる原因としては、右手が左手を追い越す前にインパクトを迎えてしまうこと。これを矯正する良い方法があります。

矯正前
左手と右手の間に大きく間隔を空けてグリップしてアドレス/インパクトの場所で右手が左手を追い越し、フォローまで一気に振り抜いていく
解説矯正法

振り遅れ気味のインパクトを矯正する方法ですが、一番良いのは両手の間隔を空けたスプリット・グリップでの素振りです。
この素振りをしてみると、通常のインパクトのところで、右手が左手を追い越すことが体感できます。
その前にインパクトを迎えてしまうと、クラブフェースは開いた状態でボールとコンタクトします。
今のクラブはインパクトの角度そのままに、ボールを飛ばす特徴がありますので、正しいインパクトをすることが大事です。

矯正後

松山さんの感想

ボールが右に飛び出す原因が、ヒザの動きにあったんですね。力が入った時や疲れてきた後半とかに、プッシュアウトするミスが出ていました。今回の練習法で、バックスイングからダウンスイング、フォローにかけて、右手が左手を追い越すタイミングがよく分かりました。練習場などでもできる良い練習法ですね。これからはドライバーショットの前にこのスプリット・グリップの素振りをしてから、アドレスに入ってみます。

■ビギナーのための知って得するルールを紹介
ビギナー代表 秋元さん

ゴルフを楽しむ!ビギナー講座
心配り編

プレーするだけで精いっぱいのビギナーに、完璧なマナーを求めるのは酷。
だからこそ、最優先すべきはまず自分を同伴プレーヤーの安全確保と最低限のマナーです今回は初歩中の初歩をご紹介します。
相手の立場で考えれば、それほど難しいことではありません。

危ない!打つ人より前に出たら危険!打つ人より前に出ない

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コースで常に心がけたいのが、ショットをしている人より前に出ないことです。200ヤード以上飛んでいくボールは、至近距離で当たると凶器に変わります。どんなに上手な人でもミスショットはあります。常に同伴競技者がどこでプレーしているのかを意識してゴルフを楽しんでください。
ちなみに2019年の新ルールでは準備ができた人から打つ「レディ・ゴルフ」が推奨されますが、スピード感が求められるので、ビギナーには少々ハードルが高いかもしれません。

パットのライン上に立ってはいけませんライン上に立たない

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グリーン上でまず気をつけたいのが、パットをしている人のライン上に立たないこと。ボールとカップを結んだ線の延長線上は、避けるようにしてください。アドレスに入ってからは、後方も含めて視界に入るところで動かれたりすると、パットをしている人は集中しづらくなります。
同伴競技者が気分よく、集中してプレーできるように心がける。そのために、相手のラインから外れたところで自分の打順を待つのは当然です。ぜひとも守っていただきたいマナーの一つです。

他の人が打つ時は静かに!他の人がショットやパットをしている時はお静かに

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せっかくゴルフ場に来たのだから仲間と語らうのも楽しみの一つ。ついついプレー中に大声になってしまうこともあるでしょう。意外にベテランプレーヤーもやりがちです。
他の人がショットやパットをしている間だけは、静かにしていましょう。話し声だけでなく、クラブがぶつかり合う音や、ポケットの中のコインなどが音を立てる場合もあるので、動くこともなるべく避けたいものです。
マナーを守る。それは、相手の立場になって考えれば、自然にできることばかりです。

制作協力/清流舎
取材・撮影協力/スターツ笠間ゴルフ倶楽部(茨城県笠間市) TEL:0296-72-8126

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