第3回 部下編 部下を育てるアプローチ法|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

齋藤孝の人間関係力養成講座

第3回のテーマは「部下」との人間関係。
組織のなかで部下の存在は、時に悩みの種になることもあれば、
共に会社を引っ張っていくような力強いパートナーになることもあるでしょう。
部下をいかに育てていくか、上司としての力量が問われています。
今回は部下への接し方、またその能力を引き出すための手法を、
齋藤先生に教えていただきます。

部下の能力を引き出せるのは上司だけ

 上司の大きな役割は、組織の目標を達成することと同時に、部下を育てること。部下の能力を引き出せるか否かは上司しだい、といっても過言ではありません。しかし、「部下が意図どおりに働いてくれない」「何を考えているかわからない」と悩む上司は少なくありません。いわゆる“飲みニケーション”の機会も減っているため、部下との距離感を掴みにくくなっているようです。

 では、どうすれば部下とコミュニケーションをとりつつ、その能力を引き出せるのか。「風通しをよくする」「評価する」「叱る」「任せる」という4つのステップに分けて考えてみたいと思います。

 「風通しのいい職場にしたい」とは、誰もが願うことだと思います。しかし、上司に面と向かって意見したり反論したりできる部下は多くありません。仮に上司が「何でも言ってくれ」と水を向けたとしても、本音を包み隠さず話せる部下は稀でしょう。

 会社は大人の組織なので、本音をぶつけ合えばいいというわけではありません。しかし、言いたいことを溜め込みすぎると、士気にも影響を与えます。上司としては、何らかの“風穴”を用意する必要がある。そこでおすすめなのが、「提案シート」の導入です。

 私は大教室の授業で学生から出席票を回収する際、裏にコメントを書いてもらうことにしています。授業の感想でもいいし、「こういう授業にして」というリクエストでもいい。私はそれに目を通した上で、次の授業で反映させたり、紹介したりするわけです。

 最初は軽い気持ちで始めたのですが、効果は予想外でした。実にバラエティ豊かでおもしろい意見が寄せられる。学生にとってみれば、直接話すより書くほうが気楽なのでしょう。それに授業で取り上げられる可能性もあると知って、ますます書く手に力が入るようです。おかげで、教室は以前にも増して熱気を帯びるようになりました。

 学生の中には、ふだんから積極的に私に話しかけてくる者もいれば、引っ込み思案な者もいます。しかし教壇に立つ私としては、全員の声を分け隔てなく吸い上げる必要があります。一片の出席票が、その有効なツールになっているわけです。

一片の紙で風穴を
上司への「提案シート」の提出をルール化することで、風通しの良い職場へ。

 会社でも、この手は使えるのではないでしょうか。例えば一週間に一度、部下から上司に「提案シート」を提出することをルール化するのです。内容は企画のアイデアや職場環境に関する質問や意見、直面している課題など自由。「レポート」となると面倒なので、せいぜい2~3個の箇条書きで十分。ただしネガティブな発言だけはNG、などと決めておけば、部下も気軽に書けると思います。

 ここで寄せられた声を、どれだけ吸収できるかは上司の力量しだいです。うまく仕事に反映できれば、部下の士気もきっと上がることでしょう。

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