用語集

品質管理に関する、用語をご紹介します。

あ~か行

継続的改善

目標を達成するために、PDCAを繰り返して、徐々に目標に近づいていくこと。改善は段階的(階段状)でよい。

コーディングガイドライン

高品質なプログラムを開発するためのコーディングルールやルールの運用方法を規定する。ガイドラインを制定、準拠することで、信頼性、保守性や移植性が良いプログラムを作成できる。近年は業界団体や政府系団体が策定したガイドラインがありこれを導入する場合が多い。C言語のコーディングガイドラインとしては、欧州の自動車関連の団体が作成したMISRA-Cや、IPA SEC*が編纂した「組込みソフトウェア開発向けコーディング作法ガイド」等があり、国内の先進的な組込みソフト開発企業で採用されている。

* IPA:独立行政法人 情報処理推進機構/SEC:ソフトウェア・エンジニアリング・センター

ゴンペルツ曲線

テスト工程において発見された総エラー数がS字形成長曲線を示す経験則から採用されているソフトウェア信頼度成長モデル。

さ~た行

信頼度成長曲線

横軸にテスト工程でのテストの進捗(工数、項目、日)を、縦軸にテストで発生したエラーの累計件数をとり、テスト対象の信頼性を評価するために使用するグラフ。テスト開始直後は多くのエラーが発生し、テストの進捗にしたがって、エラーが減少して収束すれば、信頼性は安定したとみなせる。この様な事象を記述するモデルとして、ゴンペルツ曲線や遅延S字型NHPPモデルを使用する。

静的テスト

テスト対象を実行しないで確認するテストをいう。静的テストには、例えば、コードのレビューや、静的解析がある。

遅延S字型NHPPモデル

発生したソフトウェア故障数あるいは発見されたエラー数に基づく確率統計モデル。

テストカバレッジ

テストを実行したとき、どの程度網羅的にテストしたかを表す指標。よく使用されるものにコードカバレッジがある。コードカバレッジは、ソースコードをどの程度網羅したかを表す。命令網羅(C0)は、ソース内のコードステートメントをどの程度実行したかを、分岐網羅(C1)は、分岐をどの程度実行したかを、条件カバレッジ(C2)は、条件をどの程度実行したかを表す。例えばソース内の全ステートメントを実行すると、C0カバレッジ率=100となる。

動的テスト

テスト対象を実行して確認するテスト。

な~ま行

フェーズゲート

各プロセスに設ける、「関所」のこと。あらかじめ定められている条件を満たさないと通過できず、先に進むことができない。フェーズゲートにより早期に問題点やリスクを把握して、対策する。

プロセスQA

開発プロセスが適正に実施されているかどうかを監査し、問題点を見つけ出し、改善点を提示していくプロセスアセスメント手法。成果物を作りこむ「プロセスの品質」をアセスメントし、「成果物(仕様書・設計書やプログラム)の品質」を向上させる。

見える化

プロセスで実行される活動を、当事者以外のメンバも把握できるようにすること。情報を共有化して、活動の状況を関係者全員が理解することで、問題を早く発見して、対応、改善に結びつけることを目的とする。見える化の方法はさまざまあるが、表、グラフ、図による方法や、緊急用赤色灯のように音や光で状況を示すこともある。
ITインフラを活用して、情報の電子化、実時間での更新により、情報の共有化・活用を推進すると、効率よく見える化ができる。

や~わ行

レビュー

対象物が目的に対して、適切かつ必要十分であるかを確認すること。代表的なレビューとして、管理者が、プロセスや計画の予実績を確認・評価するマネジメントレビューや、ソフトウェアの成果物を評価するために行う設計・開発レビューがある。

A~Z

PDCA

Plan(計画)、Do(実行)、Check(チェック)、Act(改善)の略語。PDCAを繰り返すことで開発/管理といったプロセスを改善することができる。

QCD

Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期のこと。QCDを測定してプロジェクトの成否を判断する。

SQuBOKガイド

ソフトウェア品質の知識体系(Software Quality Body of Knowledge)のガイドとして発行された。ソフトウェア品質に関する知識を、「品質の基本概念」、「品質マネジメント」、「品質技術」の3つのカテゴリに分けて、それぞれをさらに詳細な知識領域、トピックへと詳細化している。ソフトウェア品質に関する辞書として使用できる。

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