日立ソリューションズは、お客様の全体最適の視点で豊富なソリューションを組み合わせて提供する『ハイブリッド インテグレーション』を実現します。

ニュースリリース

2014年4月23日
株式会社日立ソリューションズ

.NETアプリケーション開発用フレームワークをOSSとして公開
OSSコンソーシアムと連携し、.NETにおけるOSSの活性化をめざす

 株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:佐久間 嘉一郎/以下、日立ソリューションズ)は、Microsoft .NET Frameworkをベースとしたアプリケーション開発に必要な各種機能を提供するフレームワーク「Open棟梁」をオープンソース・ソフトウェア(OSS)として、4月23日から公開します。
 また、日立ソリューションズが中心となり、OSSコンソーシアムに、本OSSの普及に向けたコミュニティとして「.NET開発基盤部会(仮称)」を7月初旬に発足する予定です。日立ソリューションズはこれらの活動により、「Open棟梁」ならびにシステム開発に欠かせないOSSの普及をめざします。

昨今、開発期間の短縮化、低コスト化などを背景に、クラウドやビッグデータなどの新分野から基幹システムに至るまで、OSSの活用が進んでいます。JavaやRuby開発では、OSSフレームワークの利用が欠かせません。一方で、企業向けアプリケーション開発に多く使われる.NETにおいては、OSSの活用が浸透しているとは言えない状況です。
 また、OSSは、世界中の技術者により改良されるため、急速に進歩することが多く、近年ではHadoopのように新技術がOSSから生まれるようにもなりました。今後、システム開発におけるOSSの重要性はさらに増すと考えられます。

このような背景の下、日立ソリューションズは、社内開発案件に適用してきた.NETアプリケーション開発用フレームワーク「Open棟梁」をOSSとして提供開始することで、.NETにおいてもOSSフレームワークの普及をめざします。
 「Open棟梁」は、アプリケーション全体のアーキテクチャを統一する標準アーキテクチャ、入出力処理やデータベースアクセスなどの定型的な機能、開発ツール、テンプレートなどを提供し、高品質なアプリケーション開発を実現します。本フレームワークは、日立ソリューションズにおいて、受託開発やプロダクト開発、小規模部門システムから大規模基幹システムまで約70件の開発案件に適用されており、これらの実績で蓄積したノウハウが集約されています。日立ソリューションズでは、本フレームワークを活用することで生産性や品質の向上を実現しており、信頼性の高いフレームワークです。

今後、OSSコンソーシアムにおいて、部会設立準備ワーキングループ(WG)が「.NET開発基盤部会(仮称)」の発足に向けた活動を開始します。「.NET開発基盤部会(仮称)」では、情報交換と機能拡充に向けたコミュニティ活動を行い、この活動を通して、急速に進化するIT技術に対応したOSSをめざします。
 また、部会設立準備WGは、本日、「Open棟梁」をソフトウェア開発プロジェクトのための共有ウェブサービスであるGitHub(ギットハブ)上で公開しました。

■「Open棟梁」の主な特長

1. C/S、Webアプリ、Webサービス、RIA、組み込み、ハンディ、クラウドなど幅広く適用可能

 異種透過性*1を実現した通信制御機能により、Web(ASP.NET, ASP.NET MVC)、C/S(WinForm, WPF)、バッチ、RIA(Silverlight, HTML5)、WebAPIなどの各種方式において、 UI*2 サブシステムやアプリケーションとの接続が可能です。これにより、多種多様なシステム構成のアプリケーションを開発することができます。

*1 システムを構成する機器やソフトウェアが異なっていることを意識せずに管理・利用できること
*2 ユーザ―インターフェース

2. アーキテクチャの標準化を促進するP / B / D層にわたるフレームワーク

 UIを提供するプレゼンテーション層(P)、ビジネスプロセスを実装し、ロジックを記述するアプリケーション層(B)、データベースへのアクセスを制御するデータ層(D)の3層アーキテクチャを採用しています。それぞれのレイヤ(層)に2段階のベースクラスを持つことで、プロジェクト毎のカスタマイズを容易にします。

3. 自動ソース生成機能により開発効率が向上

 データベースのテーブルを定義する動的パラメタライズド・クエリ*3を活用し、CRUD処理*4コードを100%自動生成します。

*3 パラメータ化された命令
*4 データの作成(Create)、読み出し(Read)、更新(Update)、削除(Delete)の処理

4. 実績のある共通ライブラリー群を利用可能

 文字列編集、入力チェック機能、カスタムコントロール、ログ出力、共有情報・メッセージ管理など、日立ソリューションズの社内で適用実績のある共通ライブラリー群を利用することが可能です。

■ 前提環境

同梱OSS Apache log4net、DotNetZip
対応IDE Visual Studio 2010 - 2013(C#,VB)
ランタイム .NET Framework 2.0 - 4.5.1
対応データプロバイダ .NET Framework Data Provider for SQL Server
OLEDB.NET Data Provider
ODBC.NET Data Provider
Oracle Data Provider for .NET
IBM DB2.NET Data Provider
HiRDB.NET データ プロバイダ
MySQL Connector/NET
PostgreSQL Npgsql.NET データプロバイダ

■ 公開開始時期

2014年4月23日

■「Open棟梁」URL:

日立ソリューションズ 社外Web URL:http://csps.hitachi-solutions.co.jp/opentouryo/
GitHub URL :https://github.com/OpenTouryoProject/OpenTouryo

<報道機関からのお問い合わせ先>

担当部署:ブランド・コミュニケーション部 広報・宣伝グループ
担当:槇田
TEL:03-5479-5013  E-mail:koho@hitachi-solutions.com

※ Microsoft .NET Framework、Silverlightは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標もしくは登録商標です。
※ Javaは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。
※ Hadoopは、Apache Software Foundationの米国およびその他の国における商標もしくは登録商標です。
※ GitHubは、GitHub Inc.の商標です。
※ ハイブリッドインテグレーションは、株式会社日立ソリューションズの登録商標です。
※ その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

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