あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様 SOA(Service Oriented Architecture)ソリューションの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

SOA(Service Oriented Architecture)ソリューションの導入事例

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様(旧 ニッセイ同和損害保険株式会社)

ふれ愛ほっとネットシステムにおけるPolarLakeを用いたXMLの適用

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導入前

個人のお客様を対象としたインターネットを利用した会員制のサービスの提供が他社より遅れており顧客サービスの向上が必要でした。
また、損保業界では通例になっているのですが、顧客の情報を顧客ごとに管理しているのではなく、契約(保険証)ごとで管理しており、一元管理できていませんでした。従って、どのお客様がどの保険を契約されているかを一元的に参照することができませんでした。

導入時

こうした問題を解決するためにCRM基盤を作成することになりました。
前提として、コンシューマ向けシステムでは絶えず改変が必要となるため、開発当初で要件をFIXすることはできませんでした。
そこで、以下の要点を満たしたシステム構成とすることとなりました。

1.本番稼動後のエンハンスにかかるコスト削減
データ構造の変更は、DBのみではなく、プログラムにも影響を及ぼします。一方で、データ構造は、システムの成長に合わせて拡張されていくため、この部分の影響を局所化することが、システムの拡張性の向上およびそれに必要なコストの削減につながります。

2.他システムへの接続時のコスト削減
今回の開発で構築する顧客情報に関する基盤を、今後、他システムで利用することを考えた場合、拡張性の高い接続基盤が必要になります。そのため、拡張性のあるインテリジェントで汎用的な接続基盤を構築することで、他システムへの接続時の開発コストを削減します。

この要点を満たす方式としてXMLとHub&Spokeアーキテクチャを採用しました。

1.XMLの採用
XMLでネイティブに対応したDBであるNeoCoreXMSおよびESB接続基盤であるPolarLakeを採用し、データとしての拡張性を高めました。

2.Hub&Spokeアーキテクチャの採用
接続基盤には、XMLにネイティブに対応したインテリジェントなHub&SpokeアーキテクチャであるESB基盤製品PolarLakeを採用し、サービスの実装、サーキットの定義・変更などの拡張性を高めました。
PolarLakeの特長として、中央のBus側とは別にBranch側のERPと同じマシンにPolarLakeを配置するシステム構成が可能であるので、マシン間の通信が少なくなり通信オーバヘッドが軽減され速く、中央のBus側の負荷が軽減され性能を確保できます。また、ライセンスが安価です。

導入後

本システムは、システムの成長や顧客ニーズによって生じるデータ構造の変化に対して、ローコストでシステム変更を実現することを目的として、システム全体にXML技術を取り入れました。

1.本番稼動後のエンハンスにかかるコスト削減
データ構造の変更を伴うシステム変更は、本システムが平成15年10月に稼動して会員数を延ばしている過程であることから現時点では発生していませんが、既存技術及び製品を適用した他システムの類似機能を比較対象として、普遍的な属性のデータを項目追加した場合の対応工数見積を比較すると、アプリケーション修正工数とシステム変更に伴うSE作業の合計で、約30%の工数を削減できる見通しです。
また、アンケート画面を新規開発して、収集するデータを変更する場合においては約50%の工数削減ができる見通しです。

2.処理性能について
現在、5000以上のユーザが登録され365日24時間で稼動していますが、平成16年2月現在性能に関する問題は発生しておらず、PolarLakeを適用した本構成の優位性が実証されていると考えます。

今後の展望

本システム開発が成功した理由のひとつとしてPolarLake、NeoCoreXMSの両XML製品を効果的に利用できた点をあげます。本システムの開発当初は、両製品を組み合わせたシステム構成における開発実績および稼動事例はありませんでした。当社の製品アライアンス部隊から技術サポートを受ける一方で、緊密な情報連携を行い、実際のシステム開発で出た問題点や機能改善要求などに関する情報を適宜アライアンス部隊から製品開発ベンダーへフィードバックすることで、短期間のうちに多くの技術的なノウハウを蓄えることができました。
特に、CRMシステムのようにデータ指向で開発される傾向が強いシステムにおいては、XMLを全面的に採用した構成とアプリケーションデザインを採用することで、柔軟なデータ管理を低コストに実現できると考えます。また、XML製品の選定にあたっては、製品単体の機能や性能のみで評価することなく、"XML"自体がもつ拡張性の高さを損なっていないかという点を考慮すべきであると考えます。
このような点を考慮するシステムにおいて、PolarLakeというESB基盤を適用することにより低コスト、高い拡張性、高性能を実現できると考えます。
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システムの開発・構築を終えて

XMLの適用を提案されたときは、正直戸惑いましたが、(1)日立が責任を持ってやると言ってきたこと(2)当社のメリット(TCO削減)が明確に提案されていたこと などから、採用を決めました。
新技術、新製品の採用には多少のトラブルがつきものですが、当社のメリットが明確で、それをベンダが責任を持ってやらせて欲しいというなら、当社もベンダとともにリスクを負います。新しいことにチャレンジして、ベンダとともに強くなれればお互いにメリットは大きい と考えます。
結果として、大きなトラブルもなく本番稼動ができ良かったと思っています。

[開発・構築担当]
情報システム部 中島 一郎 氏
情報システム部 友井 慎二 氏

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(旧 ニッセイ同和損害保険株式会社)

ニッセイ同和損害保険株式会社殿は、良き企業市民として広く社会に貢献することを経営方針の1つとしておられ、国際医療福祉大学への奨学金の寄付、災害被害に対する義援金、ベルマーク運動への参加等の募金活動或いはボランティア活動を通じて社会貢献をはかっています。

本社: 大阪市北区西天満4-15-10 フェニックスタワー
設立: 1942年(昭和17年)11月創業
平成13年4月、同和火災海上保険、ニッセイ損害保険の2社が合併し、
ニッセイ同和損害保険が誕生。
資本金: 473億円(平成15年3月現在)
正味収入保険料: 3,083億円(平成15年3月現在)
総資産: 1兆2,331億円(平成14年3月31日現在)
従業員数: 4,433名(平成15年3月現在)
事業内容: 損害保険業。企業および個人向けの各種損害保険の元受・再保険営業、新保険の開発、損害調査・保険金の支払い、資産運用・融資などの金融業務ほか

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最終更新日:2011年11月28日