NECフィールディング株式会社様 Juniper Networks Productsの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

Juniper Networks Productsの導入事例

NECフィールディング株式会社様

Juniper SRXシリーズ、IDPシリーズを新サービスのベースとなるASPのインフラ構築に適用。

独自の経営戦略、CS向上活動、技術、体制で、ITサービスの先駆者的役割を果たしてきたNECフィールディング。
その最も新しい取り組みが、[IT統合マネージメントクラウドサービス]です。
サービスのベースとなるASPのインフラ構築に、Juniper Networks SRXシリーズ / IDPシリーズが適用された事例のご紹介です。

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プロジェクトの課題

新サービスの開発・商品化プロジェクトの一環として。

川井 和博 氏執行役員
川井 和博 氏

NECフィールディングでは、2012年の春、新しいサービス[IT統合マネージメントクラウドサービス]の開発・商品化プロジェクトが立ち上がりました。NECフィールディングが最も得意とし、主力となっているフィールドワークによるサポートサービス事業を発展させ、クラウドによる提供を実現する取り組みです。

「ブランド名は[iQQsam]。約5年前から一部のツールの名称として使用していたのですが、今回の新サービスに適用し、統合的・包括的なブランドとして、生まれ変わることになりました」(川井氏)

導き出したコンセプトは“ウィルス対策、資産管理、デバイス制御機能、操作ログ監視をASP型で提供するセキュリティプラットフォームサービス”。お客様のセキュリティ対策とIT資産運用をトータルでサポートするサービスです。その第一段階として、[情報セキュリティ対策・IT資産管理 iQQsam powered by SKYSEA Client View][情報セキュリティ対策 iQQsam powered by Kaspersky]という2つのサービスの開発・商品化が進められました。

「サービスのベースとなるASPのインフラを構築するためには、どの部分にどのプロダクトを適用するかが重要なポイントです。サーバ、ストレージはNEC製品の優位性が高いので、これを適用することを決めました。問題は、その他の部分です。
データセンタの稼働率向上が当社としての、信頼性を確保するための最優先の課題となります。そのためには、中途半端なことはできません。NECグループだけでなく、世界の強力なベンダと手を握り、競争力の高いプロダクトを適用することが必要になります」(川井氏)

こうした考えをもとに、インフラ構築がスタート。ファイアウォール、侵入検知防御のプロダクト選定も、その一環として進められました。

選定のプロセス

“信頼” “体制” をポイントに、日立ソリューションズを選定。

ファイアウォール、侵入検知防御のプロダクト選定は、NECフィールディングで取扱実績のあるものを中心にリストアップ。各ベンダによる提案を受けて検討した結果、有力候補にあがったのが、UTM製品のJuniper Networks SRXシリーズでした。

「もともとファイアウォール製品を探していましたので、ファイアウォール機能だけを見て、比較検討していました。しかし、結果的には他社の単機能型のファイアウォール製品と比べても劣るところはなく、ソフトウェアによる制御も可能で、コマンドラインでの設定が行えるなど、優位なポイントがSRXには多かったですね」(川井氏)

同時に行ったのがベンダへの評価。
「そのうちの1社が日立ソリューションズです。お付き合いの始まりは1996年なので、日立ソフトウェアエンジニアリング(※)の頃から、もう15年以上になりますね。当時は、[情報漏洩防止ソリューション 秘文][指静脈認証システム 静紋]といった製品を納めてもらっていましたが、Juniper製品の扱いはなく、納入実績もありませんでした。それが、2010年に日立システムアンドサービスと合併するということ、日立システムアンドサービスはJuniper社のほぼすべてのプロダクトを長年取り扱ってきたこと、TOPディストリビューター賞を何度も獲得してきたこと、Juniper製品の販売・サポートをNECフィールディングにも提供できるようになったことを、担当営業の方から聞きました。詳しく聞いてみると、経験・ノウハウ、適用事例が豊富であることがよく分かりました」(川井氏)

※日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社と株式会社日立システムアンドサービスの合併により、2010年、株式会社日立ソリューションズとなりました。

また、NECフィールディングがサポートサービスの質を維持するために、ベンダとしての取り組みを、さらに細かくチェック。最重視したチェックポイントは…

●“信頼”できるか。
NECフィールディングでは、全国展開を一気に行うプロジェクトが多く、1日で数百ヵ所同時に製品を納入するケースがあります。そのため、トラブルが起きた時も、すべてをフォローできる信頼のおけるベンダであること。

●“体制”はしっかりしているか。
取扱製品は、NECの機器以外でもNECフィールディングのエンジニアが面倒を見る、NEC機器と同様の保守スキーム・保守品質を維持したい、というのが基本コンセプト。そのため、製品評価、供給などの体制が、しっかりしたベンダであること。

「これらのポイントを確認するため、日立ソリューションズと多くのやりとりを重ねました。
一つめの"信頼"については、[秘文][静紋]など過去の実績がありましたので、不安はありませんでした。これまでも、納期、在庫管理、バックヤードでの要員配備や対応など、すべてがスムーズで問題はありませんでした。また小回りがきく点にも、絶大な信頼を置いていました。
そして、二つめの“体制”について。当社がこだわる自営保守を、日立ソリューションズはどんな設備、組織、フローでバックアップしてくれるのか。たとえば、不具合が発生した場合、内部でどう検証し、解析するのか。開発元であるJuniper社に修理に出す際、どんな依頼伝票を出し、どんなレポートが上がってくるのか。そんな細かいところまで確認させていただき、信頼できることが分かりました。こんなに詳細に情報を求めてくる企業はないでしょうから、大変だったと思います」(川井氏)

こうしたプロセスを経て、日立ソリューションズからのSRX導入を決定。併せて、NSM(Network and Security Manager)での統合管理が可能な、侵入検知防御IDPシリーズについても、データセンタへの導入が決まりました。

導入時の取り組み

全国のエンジニアに、ハンズオン形式の研修会を実施。

導入決定後、NECフィールディング社内では、IDPの評価を実施。
その後、社内向けのマニュアル作成に着手しました。

「全国約400拠点で4,000名ものエンジニアが適用作業にあたるため、作業の標準化とマニュアル化は重要なポイントです。この仕組みづくりこそが、当社のノウハウを凝縮したアドバンテージなんですね。SRXでいえば、スタート時は十数台ですが、いずれはかなりの台数がネットワーク上に配置されることもあるため、特に緻密なものに仕上げていきました」(川井氏)

日立ソリューションズでは、全国のエンジニアに向けたハンズオン形式の研修会を準備。時間を割くのが難しいエンジニアの事情を踏まえ、通常2日間を要するプログラムを1日で収まるよう再構成。全国十数ヵ所に会場を設け、実施していきました。

「その他、次世代機能の先行導入など、日立ソリューションズにはかなり無理な要望を投げかけてきましたが、一つ一つにきっちりと応えてもらいました。問い合わせなどには、ほとんどその日のうちに、しかも"検証済み"という内容で、回答してもらいました。技術力の高さを感じましたね。
当社の要求は、いずれも厳しいものばかりで、すべてに対応してくれるベンダは非常に少ないのですが、日立ソリューションズはその限られたベンダの一つです。おかげでスムーズに、安心感を持ちながらインフラを構築し、[iQQsam powered by SKYSEA Client View][iQQsam powered by Kaspersky]という2つのサービスの商品化を実現できました」(川井氏)

今後の展望

2つのブランドを組み合わせて、新しいものを。

実際に設置されている様子

今後は、今回構築したASPのインフラをベースに、プロダクトの増強、サービス領域の拡充などを計画。

「お客様の要望も、オンプレミスなものから“月額のサービスで提供してほしい”といったオンデマンドなものへと移行していますので、インフラの増強・拡充をさらに加速させていきます。 日立ソリューションズとは、もともとは[秘文][静紋]といったパッケージ製品のみの取り引きでしたが、今回こういう形でインフラの部分にまで広がり、無事に第一段階を終えることができました。日立ソリューションズにお願いして本当に間違いなかったと実感し、満足しています。 また今回、SRXの取扱いノウハウを全国のエンジニアが習得することができました。このノウハウを生かし、今後はお客様へもSRXを積極的に提案していきたいと考えています。 さらに将来はより膨らませて、NECフィールディング×日立ソリューションズという2つのブランドを組み合わせて、何か新しいものをつくっていければと思っています。日立グループの開発スキル、ソリューションノウハウから生まれるプロダクト力に、これからも期待しています」(川井氏)

NECフィールディング株式会社[NEC Fielding,Ltd.]

ITサポートサービス会社として、お客様ITシステムのライフサイクル、すなわち企画・設計から導入・構築、運用・監視、保守、改善に至るすべてのフェーズをワンストップでサポートし、システムの安心で快適な運用を実現するためのサービスを提供しています。 北は北海道から南は沖縄まで全国約400ヵ所におよぶサービスネットワーク、これらに配置した約4000名のエンジニアによるフィールドワーク、お客様現場での豊富な体験とサポートノウハウに裏打ちされたフィールド技術力で、24時間365日体制の高品質なサービスを実現しています。

本社所在地 東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル NECフィールディング株式会社[NEC Fielding,Ltd.]
設立 1957(昭和32)年3月
代表取締役
執行役員社長
伊藤 行雄
従業員数 単体:5474名(2012年3月末時点)
事業内容 1.コンピュータ・ネットワークシステムのハードウェアおよびソフトウェアのインストールサービス、メンテナンスサービス
2.コンピュータ・ネットワークシステム導入時のコンサルタントおよび関連諸工事の設計、施工、監督、請負
3.コンピュータ・ネットワークシステムの運用業務のアウトソーシングサービス
4.コンピュータシステムのオペレーション教育や運用教育のトレーニングサービス
5.コンピュータ関連用品、ネットワーク関連機器およびオフィスファニチャー等の販売
URL http://www.fielding.co.jp/

私たちが担当しました

当社では100名体制のサポート専門部署がサービスを提供しており、高い技術レベルを有したベンダ認定資格者が問い合わせ対応を行っています。また検証施設ソリュートテクノロジーラボでは、ネットワーク機器のリリース前検証、相互接続テスト、高負荷シミュレーションなど製品評価を実施しています。
NECフィールディング様からは細かい体制確認の依頼を頂きましたが、今までのこうした取り組みを一つ一つ説明することで、納得して頂くことができました。厳しい基準を設けているNECフィールディング様が当社を信頼し、選んで頂けたことは、私たちの自信になりました。
今後もNECフィールディング様と連携し、新しいソリューションの提供に努めていく所存です。


 株式会社日立ソリューションズ
  プロダクトソリューション営業本部 プロダクトソリューション営業部 部長代理 小布施 紀朗
  プロダクトソリューション営業本部 プロダクトソリューション営業部 檜谷 直孝

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本事例の内容は2012年11月1日公開当時のものです。

最終更新日:2012年11月1日