スター精密株式会社様 mcframe PLMの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

mcframe PLMの導入事例

スター精密株式会社様

上流工程からのデータの流れを整理し部門間の情報連携を強化。製品ライフサイクル全体のQCD向上に貢献する仕組みを実現

工作機械事業、特機事業を手がけるスター精密株式会社は、2022年からの第1次中期経営計画に「変革の土台作り」を掲げ、さまざまな施策を推進しています。この動きを背景に、特機事業部では、属人化した業務や部門ごとに情報が分断された環境の見直しなど、顕在化していた課題の解決に向けてプロジェクトが発足。日立ソリューションズは業務改革のコンサルティングから担当し、「mcframe PLM」の導入を支援しました。本稼働後は部門間での情報連携が進み、製品ライフサイクル全体のQCD向上が期待されています。
*QCD:Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)の3要素から成る指標

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課題
効果
製造工程で必要な情報が一元管理されていないため、業務が属人化し人の異動に伴う継承が難しい
社内に散在する関連性の見えないデータを一元管理し、全部門が同じ情報をもとに業務を推進
製造部門から開発部門へのフィードバックが共有されず、手戻りの発生や納期の遅延リスクにつながる
上流工程からのPLM活用を実現することで、部門間の情報連携を強化し業務精度の向上を促進
既存のプロセスやルールを変えるストレスから、業務を標準化することへの理解が進まない
現状の課題分析の段階から現場を巻き込み、導入目的やメリットについて第三者による示唆を提供
システム概要図

背景

めざす姿に向けて変革の土台づくりに着手

河原﨑 氏特機事業部 管理部 デジタル化推進室 室長
河原﨑 徹 氏

1950年に静岡県静岡市にて設立されたスター精密株式会社は、「最小の材料で最大の効果を生み出す」ことをめざし、70年以上にわたり、常に微細で高精度な加工が要求される部品を作り続けてきました。時代のニーズに即して活躍の領域を拡げ、現在は、CNC自動旋盤を中心とした工作機械を製造・販売する機械事業部、POSおよびKIOSK(情報端末)などに向けた小型プリンターや、カードリーダーライターを製造・販売する特機事業部の2つを柱に事業を展開しています。

同社は2022年2月に公表した「2030年の目指す姿」の実現に向け、第1次中期経営計画で「変革の土台作り」を推進してきました。特機事業部では、ハードウェアにソフトウェアを融合させたトータルソリューションプロバイダーへの転換を下支えする業務基盤の再構築を図るべく、2022年に変革の実現に向けたPLM導入プロジェクトが発足。「従来のハードウェアビジネスに加えてソフトウェアビジネスにも参入していくとなると、リソースが足りないのは明らかです。個人の生産性を高めて、浮いた工数を戦略的業務に注ぎ、売上に貢献していく。そんな好循環が生まれる仕組みを作り上げることが、プロジェクトの狙いの一つでした」と河原﨑氏は説明します。

当時の特機事業部では、具体的に6つの課題を認識していました。それは、①設計業務の属人化の解消、②開発製造部門間の連携の強化、③部門間の責任範囲の明確化、④開発リードタイムの短縮、⑤製造コストの削減、⑥生産計画の遵守です。土台作りとして①から③を優先課題に位置づけた同社は、まずは開発から生産準備までの情報を1つの基盤に集約し、全員がタイムリーに参照できる環境を整えることをめざしました。これにより、特定の個人に依存せず、同じ手順、同じ品質で業務を遂行できる仕組みを作るのが狙いです。

取り組み

上流コンサルから一気通貫の対応力を評価

徳田 氏特機事業部 開発部 開発業務室 シニアスペシャリスト
徳田 圭祐 氏
日下 氏特機事業部 製造部 組立技術室 組立技術グループ
日下 俊輝 氏

同社は課題解決に向けてPLMの導入検討を始めたものの、そもそもPLM導入が正解かどうかの議論もありました。「部門間の認識の齟齬やコンフリクトを解消するためには、製造部門の実力値を開発部門に対して見える形で示し、設計から製造までのデータの流れを一元的に扱う必要があります。となると、最も上流に位置するのは、設計、開発のデータです。そこからSCM領域にシームレスな連携を図ることで全体最適を実現できると考え、やはりPLMの導入から着手すべきと判断しました」と河原﨑氏。

短期間で導入を進めたかった同社は、上流コンサルティングから製品選定、構築、保守運用までを一気通貫で対応できること、要件に応じた柔軟な提案ができること、PLM領域にとどまらず、全体最適の視点でプロジェクトを遂行できることなどを評価ポイントに、日立ソリューションズをパートナーに選定しました。「業務の標準化を強く意識していたため、ノンカスタイマイズ導入の推進力があるかどうかも重視しました」と河原﨑氏は付け加えます。

プロジェクトの始動にあたり、同社は全部門を巻き込んで課題整理を実施すべく、ヒアリングのためのRAカードを営業部門にまで配布。日立ソリューションズのリードのもと、72枚ものRAカードに寄せられた現場の声を6つの重要課題と紐づけ、優先順位を整理していきました。「社内の人間だけだと、つい自部門の課題ばかりを主張しがちですが、第三者の視点で体系的に整理できたのは非常に有意義でした」と日下氏。週一の定期セッションとして根気よく続けたこの作業を、「大変でしたが、日立ソリューションズの牽引力のおかげで、重要だけど今すぐやらなくてもいいよねといった交渉がスムーズにできるようになりました」と河原﨑氏は評価します。

また、「会議の場で、パッケージに合わせて一つひとつの業務を本来の目的に合った形に変えていこうと伝えると、複数の部門から『変えてもらっては困る』と、強く反対される場面もありました。導入することで良くなる部分、我慢が必要な部分についてのアドバイスや、他社事例を用いた説明など、第三者としての日立ソリューションズの知見に助けられました」と徳田氏も語ります。

効果

共通基盤で部門間の情報連携が強化

笹井 氏特機事業部 製造部 生産管理室 生産管理グループ
笹井 有紀子 氏

同社は「mcframe PLM」の導入を機に、製造工程における全部門での情報共有を実現。「これまでは部門間で情報が分断されており、必要な情報を確認するには複数システムを横断的に検索する必要がありましたが、情報の一元管理が可能になったことで、時間短縮につながっています。1つのシステムから多様な情報を同時にアウトプットできるので、作成する資料の質も向上しています」と笹井氏。

また、開発部門と製造部門の情報連携が進んだことについて、日下氏は、「今回、製造部門から開発部門へのフィードバックの仕組みとして、新しく『製造要件』という業務フローを作成しました。従来はプロジェクトの完了と同時に開発部門へのリクエスト履歴は消去されていたのですが、製造部門からのリクエスト内容と開発部門での対応の変遷が履歴として残るようになり、両部門から大変好評です」と説明します。

展望

ベテランのノウハウや技術を可視化して継承

まだ稼働して間もないため効果を正確に評価できる段階にないものの、「『mcframe PLM』が当社の主要なインフラになっていくことは間違いありません」と徳田氏が語るように、同社の期待値はますます高まっています。

「次にめざすのは、技術伝承です。製造現場のベテランの頭の中にしかないノウハウや技術を可視化し、全員に共有していきたいですね」と語る河原﨑氏は、さらにその先に、SCM領域の生産・販売システムへの情報伝達を意識した改善、定常的な原価低減活動に貢献する仕組みの実現も見据えています。

2025年からの第2次中期経営計画に「変革の推進」を掲げるスター精密において、特機事業部は「mcframe PLM」を基盤に、トータルソリューションプロバイダーとして生まれ変わる準備を着々と進めています。

スター精密株式会社

所在地 静岡県静岡市駿河区中吉田20番10号 スター精密株式会社
設立 1950年7月
従業員数 525名(2025年6月30日現在)
事業内容 特機事業・工作機械事業
URL https://star-m.jp/

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本事例の内容は2026年2月26日公開当時のものです。

最終更新日:2026年2月26日