ユースケース

ユースケース1:原価企画フレームワークを使ってVE活動を活性化

例えば、「緊急度が高い業務課題から」や「体制が作れる領域から」など、業務領域を限定してスタートし、無理なく段階的にシステム拡張が可能

ユースケース1の領域:コスト分析 製品・ライン設計情報

改善前の状況、悩み

  • 表計算ソフトの原価企画帳票を各部門へ回答依頼

  • 回答者の恣意的な回答により信頼性が担保できない

  • 設計変更が頻発して、更新が追い付かない

  • 古いバージョンへの検討をしてしまい手戻り発生

結果として

  • 受け身で主体性が無いためVE活動が活性化しない

  • 原価企画は実行しているものの、現状のやり方でよいのか?不安

原価企画部門:所定のフォーマットで表計算ソフト起票および取りまとめ 調達部門:調達先の生産能力や材料費などを回答 生産技術部門:製造工程や加工費などを回答 設計部門:BOMや過去の材料費などを回答

改善方法とその結果

  • パッケージの業務フレームワークをベースに、自社のよいやり方を加味

  • 過去のVEノウハウや、同時進行中の他プロジェクトVE最新情報を参照し、各部門が能動的にVE活動を推進

  • 量産前に確実に目標原価を達成できるようになった

  • 業務プロセスに自信を持ち、現場のモチベーション向上。と同時に、利益向上にも貢献

Step01 利益計画:勝てる目標原価の設定と利益計画 Step02 目標原価の設定:製品の目標原価をブレークダウン Step03 QCDつくり込み活動:目標原価達成のための活動テーマ設定 >ロジカルに向上した実力値をBOPマスタへ反映 > 設計時点のBOP > 試作結果 > 製造時点のBOP > フィードバック > 設計時点のレシピと製造実績とを比較分析/改善テーマを追加 > Step04 目標到達度の確認:目標原価達成度と進捗の評価
  • コストだけではなく、品質、生産性を追求する活動と連動

  • コスト制約下で可能な改善かどうか?素早く判断し、コストを犠牲にしても実施すべき改善を断行

  • 頻発する設計変更にも素早く対応。対応した履歴も管理

  • BOPとも連動し、試作の製造結果を、設計へフィードバック

  • どの改善が、どう経営に貢献するか?コスト換算し紐づけ

  • 設計の狙いと製造結果がマッチするようロジカルにVE推進

ユースケース2:作業指示と進捗管理を自動化

ユースケース2の領域:作業指示と進捗管理 熟練者作業・ナレッジのデジタル化

加工組立(機器製造)の場合

課題と背景

上位システムや設備と指示、実績情報を連携することにより、業務効率の向上を図る

アプローチと目的

上位システム、各種設備と連携することで、指示情報、実績情報をリアルタイムで連携し、入力作業の効率化、および、トレーサビリティの確保を図る

導入前 ・生産ラインごとで実績収集方法が異なっており、ライン内の現状確認ができない ・人手作業で、作業者の経験により個人差があり、標準化でできていない また、生産実績データを紙帳票に記載し、人手で集計した後、入力しており効率が悪い ・不良発生時、対象期間の製造情報を収集・分析するのに時間を要する 導入後 ・自社ドライバを用いて、PLCからダイレクトにデータ収集。(収集サイクル:数十ミリ秒等、短時間でデータ収集可能) ・データを電子化。帳票廃止により、記入や転記入力作業が不要 帳票(紙)の削減。(3,000枚/月程度削減) ・日付形式の刻印から、生産日を特定し、トレース可能。

基板実装(プリント基板製造)の場合

課題と背景

生産計画データに基づいてラインの段取り替えを自動化し、生産効率向上を図る

アプローチと目的

適切なタイミングで自動段取り替えを実施することで効率向上と入力ミスなどのヒューマンエラーを防止

導入前 ・設備の段取り替えが多く、稼働率が上がらない ・複数メーカーの設備があり、設備メーカーのシステムだけでは自動化が実現できず生産効率の改善が進まない ・段取り替え作業の増加に伴い、オペレータの作業ミスによる基板の落下や不良基板が発生 ・進捗状況を把握できず、設備停止の対処が遅れ計画通りに基板の生産ができない 導入後 ・段取り替え時間の短縮・生産性向上を実現(従来の約半分に短縮) ・各設備で共通の通信インターフェースを提供複数メーカーの設備が混在している生産ラインでも、容易にデータ連携を実現 ・段取り替え作業の自動化と作業ミスに起因するヒューマンエラーを削減 ・進捗状況の可視化と生産時間を把握>ライン定止時の問題を効率よく特定可能

ユースケース3:量産立ち上げ時の不良を抑える

ユースケース3の領域:BOP生成・目的別加工 品質改善

問題

生産準備でQCD確保できず量産後にロス発生

設計・生産準備段階において、過去実績やノウハウが生かされず、対策不十分な状態で量産に入ってしまうため、量産立ち上げ後にQCDの大きなロスを発生させている。

問題のイメージ図

改善

信頼できる情報を上流工程で活用

BOPで管理する製造レシピ(設計値)と製造時の製造条件(温度、圧力、振動、速度、時間など)を実績値としてとらえ、設計値と実績の乖離を把握し、製造レシピの見直しを実施。精度・鮮度を保った情報の活用によって、量産後のロス削減を実現する。

改善のイメージ図

射出成形 不良改善例

射出成形 不良改善例のイメージ図

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