株式会社カプコン様 Snowflake、Tableau Cloudの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

Snowflake、Tableau Cloudの導入事例

株式会社カプコン様

データ分析基盤の高速化レポート基盤のクラウド統合でデジタル販売を支えるデータ活用基盤を構築

世界的なゲームメーカーとして知られるカプコンは、デジタル販売の拡大やグローバル展開の進展により、分析対象となるデータ量が急増していました。一方、社内ではオンプレミス版とクラウド版の「Tableau」が併存しており、ライセンスの二重化や、「Tableau Server」の運用負荷が課題となっていました。そこで同社は、日立ソリューションズの支援のもと、データ分析基盤を「Snowflake」へ刷新し、レポート基盤を「Tableau Cloud」に統合。分析処理の高速化とスケーラビリティの確保に加え、ライセンス重複の解消と「Tableau Server」の運用負荷軽減を実現し、デジタル販売を支えるデータ活用基盤を整備しました。

メインイメージ

※写真:右側2名、左側2名は日立ソリューションズ 営業担当とSE担当

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課題
効果
販売データの増大により、分析基盤やレポート処理の性能低下が顕在化していた
「Snowflake」を活用した分析基盤を構築し、リカバリ時間を4分の1に短縮するなど性能が大幅に向上
分析ニーズの多様化に伴う仕様変更対応が増え、データ連携や運用の負荷が増大していた
最適なデータマート構築により仕様変更対応の工数削減と運用負荷の最小化を実現
ライセンスの重複に加え、「Tableau Server」の運用負荷が高かった
「Tableau Cloud」への統合で二重ライセンスを解消。「Tableau Server」の運用が不要となり負荷を軽減
概要図

背景

データ増大に伴う性能低下に直面

宮永 氏業務システム室 室長
宮永 浩次 氏

「モンスターハンター」「バイオハザード」「ストリートファイター」などの人気IP(知的財産)を保有するカプコン。同社は、ゲームIPをアミューズメント施設や映画、イベント、eスポーツなど多方面に展開する「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」を推進しています。こうした事業展開を背景に、ゲームソフトのデジタル販売が拡大。現在では、販売の約9割をデジタルが占め、248タイトルを227の国・地域(2025年3月期時点)で展開しています。

「デジタル販売が世界市場で拡大し、多様なデータを取得できるようになりました。これらのデータを蓄積・分析し、次期コンテンツの内容やリリース時期、価格設定、セール施策など、開発・販売戦略に活用しています」(宮永氏)

こうした取り組みを支えるため、社内ではデータ分析基盤とレポート基盤が重要な役割を担っており、その整備・運用を業務システム室が担当しています。

従来のデータ分析基盤は、社内サーバー上の一般的なRDBMSで構築されていましたが、いくつかの課題が見え始めてきました。

「データ量の増加により更新処理の所要時間が延び、将来的なデータ提供時間の遅延が顕在化しつつありました。また、汎用的なデータソースを集約した結果、巨大なデータマート構成となり、パフォーマンスの低下も課題となっていました。さらに、エラー発生時にはデータリカバリに最大8時間を要するなど、運用面で大きな負担を抱えていました」(石川氏)

また、データ活用の広がりに伴い、分析基盤にはより高い柔軟性が求められるようになっていました。

「取り扱うデータの種類が増える中で、ユーザーからはさまざまな分析パターンや仕様変更の要望が寄せられていました。しかし、当時の基盤ではこうした要望に柔軟に対応することが難しく、改修のたびに運用負荷が増大していました。SaaS型のAI予測ツールとのデータ連携にも多くの工数を要していました」(柏木氏)

レポート基盤においても課題がありました。BIツールとして「Tableau」を利用していましたが、導入時期や用途の違いからオンプレミス版とクラウド版が併存する状況でした。

「二重ライセンスによるコスト増やデータのサイロ化が課題でした。特に『Tableau Server』では、バージョンアップなどのサーバー運用が大きな負担になっていました」(清谷氏)

*RDBMS:Relational Database Management System

取り組み

「Snowflake」で分析基盤を再構築

石川 氏業務システム室 業務アプリチーム
石川 宏彰 氏

同社はこれらの課題を解決するため、分析システム全体の構成を見直し、分析システムの高速化を目的に、データ分析基盤を「Snowflake」へ移行することを決定しました。

柏木氏は「大規模なデータレイクを基盤としつつ、用途ごとのデータマートを複数用意することで、パフォーマンスを向上させ、実務で扱いやすい環境を実現できた点に魅力を感じました」と述べます。また、用途や処理内容に応じてサーバーリソースを柔軟に変更できる点も評価しています。

レポート基盤の構成も見直し、「Tableau Cloud」へ統一しました。複数社を比較検討した結果、「『Snowflake』『Tableau』双方の知見が高く、導入・運用の実績が豊富なのは日立ソリューションズだけでした。一人ひとりの技術力の高さに加え、チームとして課題に対応する組織力も信頼できました」と石川氏は語ります。

「Snowflake」の導入と「Tableau Cloud」への移行は段階的に進め、構築にあたっては各種システムとの接続に自動化プラットフォーム「Workato」を活用。2025年2月に本番切替を完了しました。

「2025年2月末に大型タイトル発売を控え、本稼働のタイミングは絶対条件でした。その制約の中でも、日立ソリューションズは要件整理から導入後の支援まで一貫して丁寧に対応しており、安心してプロジェクトを進めることができました」(宮永氏)

効果

トラブル時の対応時間を7割削減

清谷 氏業務システム室 業務アプリチーム
清谷 翼 氏
柏木 氏業務システム室 業務アプリチーム
柏木 浩志 氏

「レポートデータの作成は『Snowflake』の並列処理とリソース割り当てにより、従来の2割程度の時間で完了します。経営層が出社してすぐ最新のレポートを確認したいといった要望にも、確実に応えられるようになりました。また、リカバリ時間も従来の約8時間から約2時間に短縮できました」(石川氏)

【運用面での効果】
「データマートが作成しやすくなり、必要な単位でデータを提供できるようになりました。トライ&エラーも容易になり、開発工数が減ったことで、ユーザーの要望により応えやすくなっています」(柏木氏)
さらに、「Snowflake」の標準コネクタを活用することで、SaaS型AI予測ツール向けのデータ作成・加工・連携も容易になり、運用負荷の軽減につながっています。

【トラブル発生時の対応力向上】
「『Snowflake』のTime Travel機能を活用することで、任意の時点でデータを復旧できるようになりました。これにより、リリース後の前後比較や切り戻しへの不安が低減しました。」(清谷氏)

【BI基板の課題解決】
「オンプレミス版とクラウド版が併存していた『Tableau』を『Tableau Cloud』に統一したことで、二重ライセンスを解消でき、サーバー運用の負荷もなくなりました。また、事業部門をまたいだデータ共有や分析がしやすくなり、レポートの活用範囲を広げることができています」(清谷氏)

展望

AIを活用した業務改善・改革を構想

「現時点ではゲームの販売データを中心に活用していますが、ワンコンテンツ・マルチユース戦略に基づき、今後はアミューズメント施設やイベントなどのデータも有機的に連携させ、より横断的かつ高度な分析を進めていきたいと考えています」(宮永氏)

さらに、整備したデータ基盤を軸に、AIの活用も本格化させています。

「現在はこの基盤を活用し、販売予測や異常検知モデルの作成に加え、販売データに対するRAGや自然言語で問い合わせができるエージェントの作成・検証にも取り組んでいます。日立ソリューションズには、引き続きAI活用を含めた提案と支援に期待しています」(石川氏)

人気コンテンツを数多く展開するカプコンのビジネスを、日立ソリューションズはこれからもITの力で支えてまいります。

株式会社カプコン

所在地 大阪市中央区内平野町三丁目1番3号 株式会社カプコン
創業 1983年6月11日
従業員数 連結 3,976名、単体 3,593名(2026年3月31日現在)
事業内容 家庭用テレビゲームソフトなどの企画、開発、製造、販売、配信ならびにアミューズメント施設の運営
URL https://www.capcom.co.jp/

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本事例の内容は2026年7月15日公開当時のものです。

最終更新日:2026年7月15日