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社会保障・税番号(マイナンバー)の活用で日本を変えよう|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

特集・コラム

第3回 法人番号の意義とその活用 第3回 法人番号の意義とその活用

 マイナンバー制度の導入・実施に向けて、国や地方の関係部署では急ピッチでの準備が進んでいるが、法人番号の活用も重要な課題である。プライバシーの問題のない法人番号は、民間が自由に創意工夫して活用法を考えることが可能である。また今後、必要に応じて法改正を求めていくという姿勢も必要だ。

  法人番号とは

 マイナンバー法により、法人にも付番される。登記のある法人については国税庁が登記番号(会社法人等番号)を活用して付番し、登記のない法人については新たに独自の番号を国税庁が付番する。その結果、法人等基本3 情報といわれる①商号又は名称、②本店又は主たる事務所の所在地、③会社法人等番号が広く国税庁のホームページで閲覧できることとなる。申請・届出に記載された法人番号の真正性を確認したい場合には、国税庁ウェブサイトで確認ができるようになるし、行政機関間で特定法人情報をやり取りする際には、法人番号を付して行われることとなる。
 民間も自由に活用できるので、例えば、社内でばらばらに管理されている取引先情報の一元管理が可能になったり、取引の際の登録・更新業務などが随時把握でき、事務効率があがるという効果が予想される。

  利用拡大には事業所番号の付与が必要

 また、本社に割り振られる法人番号を、会社側で事業所単位に識別番号を割り当て、事務の効率化につなげるアイデアも出されている。諸外国の例でも、法人番号と分野内で統一的に用いられる分野別の事業番号を組み合わせて統一的な「企業コード」を作り、企業間取引に活用され業務の効率化・高度化が実現している。今後わが国でも積極的な活用が期待される分野である。この点については、電子政府タスクフォースで発表された 「企業コードの整備・活用に関する基本構想(案)」(手塚悟氏提言)が参考になる。
 しかしこれだけでは十分ではない。せっかくのインフラをより有効に活用すべきで、そのためには、以下のような課題を解決するための法改正が必要となる。

  法人番号情報連携システムの構築

 筆者は経済産業省の法人番号活用の研究会に参加しているが、その場では以下のようなことが議論されている。
 個人番号の場合、行政機関の間で情報を共有・連携する基盤が整備されるが、法人番号にはそのような基盤がないので、行政機関において企業情報を共有する基盤の整備や、民間事業者において企業情報を共有する基盤の整備などを構築し、関係者のより有効な活用を目指すべきである。
 もう一つ、法人への付番と併せて個人事業主への付番の必要性も議論されている。企業は、法人、個人を明確に区別せず取引をしているので、個人事業主についても番号で管理することが利便性を高めることになる。その場合、プライバシーの問題を考えると、マイナンバーは使えないので、新たな付番をする必要が出てくる。
 このような論点が、法律施行後3年後見直しの中で検討されていくのであろう。

  消費税インボイスへの活用

 もうひとつ法人番号の活用が見込まれる分野として、軽減税率の導入に伴うインボイス制度への活用が考えられる。軽減税率問題は、「必要な財源を確保しつつ、関係事業者を含む国民の理解を得た上で、税率10%時に導入する」(平成26年度税制改正大綱)こととされ、年末に向けての検討課題となったが、導入に際しては、税額の別記が義務づけられたインボイスが必須となる。加えて、インボイスの信ぴょう性を確認するための番号も不可欠となり、法人の発行するインボイスには、法人番号を使うことになるであろう。
 いずれにしても、法人番号は、納税者側からのイニシアティブでその活用範囲が大きく広がるので、納税者としては知恵の出しどころである。

森信 茂樹 氏の写真

森信 茂樹 氏

中央大学法科大学院教授・東京財団上席研究員

1950年広島県生まれ、法学博士(租税法)。1973年京都大学法学部卒業後、大蔵省入省。1998年主税局総務課長、1999年大阪大学法学研究科教授、2003年東京税関長、2004年プリンストン大学で教鞭をとり、2005年財務総合政策研究所長、2006年財務省退官。この間東京大学法学政治学研究科客員教授、コロンビアロースクール客員研究員。06年から中央大学法科大学院教授、(一社)ジャパン・タックス・インスティチュート(japantax.jp)所長、東京財団上席研究員。10年から12年まで政府税制調査会専門家委員会特別委員。

【著書情報】
『消費税、常識のウソ』(朝日新書)
『日本の税制 何が問題か』(岩波書店)等

【趣味】
温泉巡り

【紹介本】
2012年2月『マイナンバー』金融財政事情研究会(森信茂樹・河本敏夫)
2011年9月『どうなる?どうする!共通番号 』日本経済新聞出版社(森信茂樹・小林洋子)

森信氏共著本 マイナンバー ―社会保障・税番号制度 課題と展望の写真

森信氏共著本

マイナンバー ―社会保障・税番号制度 課題と展望

森信茂樹・河本敏夫[共著]
出版社: 金融財政事情研究会 (2012/2)

概説:(「BOOK」データベースより)

番号制度の導入で何がどう変わるのかを、スペシャリストがわかりやすく解説し、番号制度を活用した新しい社会モデルを鳥瞰する。

森信氏共著本 どうなる?どうする!共通番号の写真

森信氏共著本

どうなる?どうする!共通番号

森信茂樹・小林洋子[共著]
出版社: 日本経済新聞出版社 (2011/9/16)

概説:(「BOOK」データベースより)

個人情報保護に問題はないのか、どのような課題が解決できるのか、どう活用すればよいのか―。論点を熟知したプロが、社会保障・税番号の疑問のすべてに明快に解答。大改革の活かし方をスピード解説する。

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ご参考サイト

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「マイナンバー法」のもたらすインパクトとは~自治体への影響と取り組むべき課題~(株式会社 日立コンサルティングのサイトへ)

中央大学法科大学院の森信茂樹氏が語る!マイナンバーはすでに始まっている!~制度導入の衝撃の備えはどこまで対策すべきか~ 講演レポートと資料ダウンロードはこちら

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