原子 徹/鮫島 優美子/松原 和実の『「お客様の声」の活用が商品・サービス力を強くする』(3/4)|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。
流通・小売業におけるテキストマイニング活用シーン
※テキストマイニングツールの技術要素についてはこちら 前ページで示したような大量のテキストデータを分析することで、自社ビジネスに活用し、成果をあげる方法として、国内の各地域に店舗展開をしている流通・小売業を例に挙げてご紹介します。
本業種に於いては、自社で取り扱っている商品の要望、クレームや問合せといった「顧客の声」を、コンタクトセンタ―、店舗アンケートや自社のホームページへの書き込みなどの手段を通じて膨大に蓄積されています。
「顧客の声」を分析する手段として、テキストマイニングツールを利用しない場合は、「顧客の声」の中から担当者が思い当たるキーワード(例えばブランド名やシャツなどの商品分類)で検索し、絞り込まれた内容を人手で読み込む、という方法が一般的です。
しかし、この方法はあくまでも担当者が認識している範囲での分析となり、偏った結果となる可能性があるうえ、膨大な時間を要してしまいます。担当者が認識していないデータ、つまり“本来必要とされるべき、頻出している「顧客の声」”を発見することは困難となり、さらには共有に時間がかかってしまうため、適切な対応時期を逃してしまうことになります。これでは、“お客様の声を聴く”という活動ができていないと言えるでしょう。
一方、テキストマイニングを利用した場合はこのアプローチとは少し違ってきます。
まずは傾向を把握します。自社に寄せられたクレームや意見の内容で頻出しているキーワードを自動で抽出し、ランキング表示します。この結果から件数の多いキーワードを客観的に把握することができます(図8~9参照)。
次に抽出された内容から課題となりそうなキーワードを探します。例えば「品揃え」といったキーワードが上位にあることで、「品揃え」に関する声が多く蓄積されている事がわかります。さらに調査を進め、例えば「少ない」や「ほしい」といった意見が同時に頻出していた場合、もしかすると品揃えに関する要望が多いのかもしれないと気付きを得ることができるようになります。
ここからさらに細かく、「サイズ」や「シャツ」「半袖/長袖」などがあることも画面上で把握することができ、一つ一つの内容を人手で読むことなく素早く分析することができます。 ※図8はクリックすると拡大されます。
図9 キーワードを自動抽出し各種レポート作成
また、発見したキーワードは件数として示すことができます。棒グラフや円グラフ、時系列グラフで表示することで、「どの時期」に「どの製品」が、「どこの店舗」で品薄になっているのかを「見える化」し、関連部署間での共有を容易にすることができます(図10参照)。 ※図をクリックすると拡大されます。
このようにテキストマイニングツールを利用することで、POS等の数値データでは把握しきれない顧客の声の傾向を分析し、これまでは気づきにくかった情報を多くの時間と労力を要さずに発見することができるようになります。「見える化」された課題の共有は、在庫を予測し、販売機会の損失を回避し、要望に応えることでCS向上を実現するといった事に役立つのです(図11参照)。
図11 「見える化」された課題の共有でCS向上を実現する
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