ページの本文へ

第2回「健康」の安心 後編| 次の情報セキュリティのヒントがここに つくろう!安心ニッポン|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

第2回「健康」の安心 後編
安心のつくりびと 嘉糠 洋陸 先生
東京慈恵会医科大学教授
プロフィールを見る
聞き手 ひろた みゆ紀さん
フリーアナウンサー
プロフィールを見る

「安心」とは?

嘉糠 洋陸 先生

ひろた

前回、嘉糠先生は、感染症のリスクから身を守るためには、まずリスクを「受け入れる」こと。次にリスクを「理解」すること。そうすればリスクのコントロールが可能になり、「安全」につながる、とおっしゃいました。でも「安心」はまだその先にある、ということですね?

嘉糠 洋陸 先生

「安全」と「安心」は異なります。「安全」とは、リスクをコントロールする方法を理解できたかどうかということです。「安心」とは、心での捉えようの問題です。

ひろた

でも先生、私たちが毎日、安心して向かい合っているリスクってあるんですか?

嘉糠 洋陸 先生

感染症で言えばインフルエンザ。インフルエンザの死者数は正確にはわからないんですが、インフルエンザにより引き起こされた病気で亡くなった方を含めると、1年間でおよそ1万人と推測されています。これはかなりのリスクです。
でも、ひろたさん、インフルエンザが流行していても仕事に出かけますよね。

ひろた

はい。流行している時期も、仕事を優先してしまいます。近くで咳をしている人がいたら気になりますが、マスクをしたりうがいをしたりと対策を取っています。

不安と安心の差はどこに?

ひろた

一方で、昨年(2014年)アフリカで猛威を振るったエボラ出血熱に関しては、私たちは心に大きな「不安」を抱きました。エボラ出血熱とインフルエンザのリスクの違いはどこになるのでしょうか。

嘉糠 洋陸 先生

私たちは、毎年やってくるインフルエンザに対してある程度慣れていて、そのリスクをしっかり受け入れています。
そして、インフルエンザがエボラ出血熱と大きく異なっているのは、リスクを社会全体でコントロールしようとするしくみが構築されていること。これが「安心」の源のひとつになっていると思います。
インフルエンザの季節が来ると、テレビなどのメディアで流行防止への注意が喚起され、最寄りのお医者さんでワクチンを打ってもらうことができる。熱が出たら、やはり近所の病院ですぐに検査ができて、陽性ならばタミフルですとか、効果のある薬をもらうことができる。

ひろた

はい。いつも熱が出たら、タミフルが効く48時間以内に病院に駆け込みます。

嘉糠 洋陸 先生

行政、医療機関、メディア、さらには会社や学校など社会全体が、インフルエンザのリスクによる被害が起きにくいよう体制を整えていて、被害が起きてしまった場合にも予め対策が用意されている。だから不安を感じにくい。
実は、エボラ出血熱に関しても昨年、厚生労働省が中心になって訓練を行いました。エボラ感染者が発見されたらどのルートで救急車を回し、どの病院が対応するのか。そして病院では防護服の着方から演習を行いました。エボラについても社会の中にしくみをつくろうと取り組んでいますが、でもまだインフルエンザのレベルには達していません。

ひろた

なるほど。エボラについてもしくみが整う日が早く来るといいですね。

頭だけでなく「心」でもリスクをコントロール

嘉糠 洋陸 先生

以前、冬にアフリカの友だちを東京に招待しようとしたら、「行きたくない」と。なぜなら、「日本ではインフルエンザという怖い病気がいま流行ってるから」と。

ひろた

その方は、インフルエンザのリスクを理解できていないので、「不安」な状態ということですね。

嘉糠 洋陸 先生

感染症のリスクに対して人々が「不安」な状態から抜け出せないままだと、産業が大きなダメージを受けたり、人々が差別されたり、という悲しいことが起きてしまいます。感染症のリスクコントロールは健康だけに留まらない社会全体の問題です。

ひろた

「安心」って、社会にとってすごく大切なんですね。でも手に入れるのは難しい。

嘉糠 洋陸 先生

冒頭でも言いましたが、やはり、まずリスクを受け入れること。
もし、本気で感染症のリスクをゼロにしようとするならば、人間以外の生物を地球から消し去るしかありません。でも、それでは人間も滅んでしまう。私たちは、さまざまな感染症のリスクと共に生きていかざるを得ないんです。
だとすれば逃げるのではなく、私たち一人ひとりが、さらには社会全体がリスクを受け入れて「理解」する。そうすれば暮らしの中にリスクをコントロールするしくみが整えられ、私たちは「安心」を手に入れることができます。

ひろた

「心」でもリスクを受け入れて、コントロールする、ということですね。

嘉糠 洋陸 先生

正しいリスクコントロールを日常的に行ない続けることで、私たちはリスクの存在を意識しなくなってきます。
それが「安心」に近づいた状態であり、さまざまな活動がより円滑に行われるでしょう。リスクを完全に無意識化できれば理想です。

ひろた

それが究極の「安心」ですね。今日はありがとうございました。

嘉糠 洋陸 先生

ありがとうございました。

ひろた's VIEW

「安心」は、社会にとっても大切ですが、ビジネスにとっても欠かせないものです。例えば情報漏洩リスクへの不安から本来行うべき事業戦略を躊躇し、ビジネスにダメージを与えてしまう、などは避けたいものです。
そして「安心」をつくるためには、社会においても、ビジネスにおいてもインフラが整っていることが必要です。「秘文」も、企業の情報セキュリティのインフラとして確かな「安心」をお届けします。

ページの先頭へ

つくろう!安心ニッポン

第1回「食」の安心 第2回「健康」の安心 第3回「都市」の安心 第4回「情報」の安心

もっと学ぶ

もっと学ぶ

本記事の内容は公開当時のものです。本コラムに関するご意見等ございましたら、日立ソリューションズまでお問い合わせください。

ページの先頭へ