Chapter01自分の方向音痴度を自覚しよう
初めての場所に行くのが苦手な人や、すぐに迷ってしまう人は、決して珍しくありません。自分自身のことを「方向音痴」と感じている人は、どのくらいいるのでしょうか? 20代のビジネスパーソンを対象にアンケートをとり、その割合を調べてみました。
あなたは、方向音痴ですか?

結果は、「はい」と答えた人が39%、「いいえ」と答えた人が61%。半数とまではいかないまでも、ほぼ4割の人(5人に2人くらいの人)が、自分のことを方向音痴と自覚していることになります。
こんなことありませんか? 方向音痴失敗談
新しいところに行く際にはほとんど迷うので、就職活動の際は会社にたどり着くのに大変な思いをしたことが何度もある。(27歳・女性)
車を運転しているときには、地図を持っていても道に迷う。迷ったことにも気付かずに延々と走り続け、3時間さまよったことがある。ガソリンの無駄だった……。(23歳・女性)
地図と実際の場所が合わせられない。(26歳・女性)
家族と車で買い物に行った際、車をとめてトイレに寄ったら、どこに車がとまっているのか分からなくなって迷ったことがある。(21歳・女性)
友達の家の中で遭難した。トイレを借り、友達の部屋に戻ったつもりが、おばあちゃんの部屋に入ってしまった。(25歳・女性)
初めて行った場所から自力で帰ろうとして、道を間違えて3時間さまよった。(22歳・女性)
裏道を使って渋滞を回避しようとしたところ、1時間後に元の場所に戻った。(31歳・男性)
いつも通る道を間違えてしまった。(25歳・男性)
方向音痴って、どんな人?
自分のことを方向音痴だと思っている人は多いようですが、実際のところ、方向音痴とはどんな人のことを指すのでしょう。自分が方向音痴かどうかを知るための明確な基準はあるのでしょうか。
「方向感覚や街の情報を記憶する能力をテストする実験や、測定法はいろいろと提案されていますが、まだ確立した基準のようなものはありません。一般的には、情報があっても道に迷ってしまう人や、自分が迷いやすいという自覚がある人が方向音痴と呼ばれています」(新垣先生)
方向音痴はあくまで一般的な概念なので、方向音痴の人とそうでない人をはっきり区別することはできませんが、実際によく道に迷って困った経験があり、上の失敗談を読んで「あるある……」と感じた人は、方向音痴と言えるのかもしれません。