Chapter0120代の「敬語・言葉遣い」の現状を調査
20代のビジネスパーソンたちは、ビジネスシーンで、どの程度、敬語を使いこなしているのでしょうか。20代の敬語・言葉遣いのマナーに対する意識や現状をアンケート調査で探ってみました。
まず「敬語・言葉遣いのマナーに自信はあるか」と聞いたところ、「自信がない」と答えた人が7割を超す結果に。多くのビジネスパーソンが、敬語や言葉遣いに自信がないまま、ビジネスの現場で働いている現状が浮き彫りになりました。
敬語・言葉遣いに「自信がある」と回答した人も3割近くいますが、この中には、間違った言葉遣いをしているのに気づいていない人もいるでしょう。そう考えると、実際にはかなり多くの人が、敬語を始めとする言葉遣いを完全にはマスターしていないと考えられます。
次に、Q1で敬語・言葉遣いのマナーに「自信がない」と答えた人に、「特に自信がないのは、どんなビジネスシーンでの敬語マナーか」と聞いてみました。一番回答数が多かったのは「電話」で36.9%。次が「社外の人と話すとき」で32.4%。そのほかの「メール」「企画書・書類を書くとき」、「社内の人と話すとき」と回答した人は、それぞれ1割前後という結果となりました。
さらに、「ビジネスパーソンとして、敬語・言葉遣いのマナーをマスターすることは必要だと思うか」と聞いたところ、95.9%もの人が「はい」と回答。その理由としては「職場でのコミュニケーションが円滑になる」、「最低限の言葉のマナーを身に付けていないと信用されない」といった意見が多く集まりました。
一方で、少数ではありますが「いいえ」と答えた人からは、「周囲でマスターしている人を見たことがないから」といった意見も挙がりました。
敬語・言葉遣いの失敗談
- 「自分がお菓子を『いただいた』のに『召しあがった』と言ってしまい、『召しあがったのね』と笑われた」(26歳/女性)
- 「『すいません』ではなく、『すみません』が正しく、本来なら、『申し訳ありません』を使うべきと言われた」(28歳/女性)
- 「先輩に『ご苦労さまです』と言ってしまい、注意された」(27歳/女性)
- 「おフリガナのようにフリガナに『お』はつけないとお客さんに注意された」(29歳/男性)
- 「『わたし』と言おうとして、ついうっかり『ウチ』と関西弁が出てしまったとき。『友達じゃないよ』と笑われた」(29歳/女性)
敬語・言葉遣いに関する悩み・疑問
- 「自分では敬語を使っているつもりでも、それが間違っていないかどうか、誰も教えてくれないので分からない」(26歳/女性)
- 「謙譲語と尊敬語の違いがよく分からない」(28歳/男性)
- 「敬語を使うのは当然ですが、敬語を使いすぎると、なかなか相手と打ち解けることができなかったりするので、うまい使い方をしたいなと思います」(27歳/女性)
- 「メールでの言い回しのパターンが少なく、いつも単調になってしまいます」(26歳/女性)
- 「ビジネスの場で話をする場合は、敬語(丁寧語)を使うべき。職場の雰囲気などもあるかもしれませんが、ため口で話すのはどうかと思います」
- 「客先との電話のやり取りの中で、自社の人間に敬称をつけて話すのは止めてほしい」
- 「"俺"はビジネスの場面では論外だと思いますが、"僕"も幼い感じがするので社会人としては不適切では?」
- 「とかく顧客と懇意になると、礼節を忘れたメールを発信することがありますが、あくまでも顧客は顧客。礼節はお忘れなく」
- 「たとえば、『年末はとても忙しくて大変でした』の『とても』の代わりに『超』を使うシーンをよく見かけますが、この『超』はビジネス用語じゃないですよね」
アンケート出典
COBS ONLINE会員調査(ウェブ ログイン式)
有効回答数:709名
期間:2011年2月25日~2月27日