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CHAPTER 4 社外との交渉 その1|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

仕事が思い通りに進む!相手を納得させる交渉術 仕事が思い通りに進む!相手を納得させる交渉術

Chapter04 社外との交渉 その1

社外の取引先、お客様との交渉や対話では、社内以上に相手への気遣いが必要になります。社外での交渉におけるよくあるNG例と、交渉をうまく進めるためのアドバイスをご紹介します。

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例4

新規のお客様のところへ行ってご挨拶し、「全部書いてあるので読んでください」と商品のパンフレットを渡してきた。

まずは相手との関係性を築く

新人の営業社員には、マニュアル通りに商品パンフレットを渡すところから始めようとしがちです。しかし、新人の営業との交渉で、最初から商品を買おうと思っているお客様なんていません。

それなのに、新人の営業は、「どれにしますか?」といった具合にパンフレットを持って来る。ただパンフレットを渡すのは、遠い外国から電話で「商品を買ってください」とお願いしているようなもの。

これでは交渉が成立するわけがありません。

営業の際の交渉の第一歩は、「これはこういう商品で、私はここがいいと思っていて、お客様にはこんなふうに役に立つと思うんです。だからおすすめしに来ました」と自分の考え、立場や環境を伝えることです。

そうすれば、お客様も「実はこっちはこういう状況で、こんな商品を探しているんだ」と同じテーマで話してくれるかもしれません。まずはこうして相手とのつながりを作り、関係性を築くことが大切。実際に買ってもらえるかどうかの交渉は、この後から始まります。

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例5

こちらにミスがあり、取引先に迷惑をかけたので「○円値下げするのでそれで許していただけませんか?」と提案したら余計に怒らせてしまった。

こちらの提案を押し付けない

ミスを許してもらうための提案として何が適切かは、相手の状態次第です。この例のように勝手に相手が値下げを求めていると決めつけて「○円で許してください」と要求するのは、あまりに一方的で失礼です。相手は、価格のことをまったく問題にしてないかもしれないからです。

この場合「大変申し訳ございませんでした。私どもでは、お詫びとして、○円値引きさせていただくという考えもあるのですが、いかがでしょうか」と一つの考えとして、押し付けずに提案するのが適切。

自分たちにできる最善の策であることを、誠意を持って伝えることが大切です。

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例6

交渉のテクニックの本に「まずは高めの条件を提示し、少しずつ譲歩していくのが交渉に勝つコツ」と書いてあったので、その通りにしたら、こちらに有利な条件に決めることができた。

こちらが勝っても相手は負ける

こうした駆け引きは、定石ではありますが、あまりあからさまに行わないように気を付けましょう。

進め方次第では、相手のとの緊張・対立状態が生じてしまう場合もあります。その場合、お互いの関係性ができているかどうかが重要で、つきあいの浅い相手にこの手を使うと、勝ち負けの関係になってしまいがちです。

そして、負けた方が嫌な気分になるのは避けられません。この場では有利に事が進んでも、その後相手との関係性が悪くなってしまったら、得をしたとは言えないでしょう。

交渉は、相手も自分も利益を得るWin-Winになるのが理想的。長い目で見たときに、たとえば相手がお得意様になってくれる可能性がある場合は、あえて相手の有利な条件で交渉を進めて、友好関係の維持を優先するのも一つの手です。

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例7

取引先にぜひ売り込みたい企画を思いついたが、いきなり訪問するのは気が引けるので、まずはメールで提案の概要を説明し 「今度お会いしてご説明したいのですが、いかがですか?」と聞いてみた。

直接会って話した方がスムーズ

メールは便利な連絡手段ですが、事務的な連絡や確認に使うのならともかく、この例のように大事な提案の交渉をメールで始めるのはおすすめできません。

なぜなら、メールで遠慮がちに交渉すると熱意が伝わりませんし、少し間が空くと「これ何のことだっけ?」となってしまうからです。本当に通したい企画、提案なら、いきなり直接行って話してみるのが一番の近道。

相手が「そんなに言うなら話聞くよ」という状態に持っていくのがコツです。

相手のタイプ別対処法
とにかく押しが強い人
とにかく押しが強い人

たとえば、セールスマンの中には、とにかく利益重視で押して売ることしか考えていない人がいます。そういう人は、相手の気持ちを把握するゆとりがありませんので、そもそも交渉が成立しないことがほとんどです。もしくは、押し切られてしまうかですね。

その場合は、相手の話しやテンポ、口調に引っ張られず、興味を持っているそぶりを見せたり、相槌をしたり、答えたりすると、ますます突っ込んできます。

どんな展開になろうとも、「私はあなたの提案には合意できません。」、と明確に言い切りましょう。

そうすると相手の方から去って行きます。

ただし、取引先や上司にこうした押しの強い利益優先タイプがいる場合は、話は別。このタイプは「あれをやれ」と一方的に仕事を押し付けてきますが、表向きは相手を立てて話を聴いているフリをするのも大事です。そして裏では、別のより意義のある仕事を進めます。一方的に押し付けられた、やる気を感じない仕事を無理にやっても意味がありませんから。

もし万が一「あのプロジェクト、どうなっているんだ」と聞かれたら、「少し時間をください」と言ってごまかして、それからささっと資料を用意して出せばいい。意見の合わない上司や同僚には、それくらい大胆に対応することも必要です。

不当なやり方をする人

不当なやり方をする人

中には、法外に高い要求をふっかけてきたり、合意間際に急に要求を釣り上げたりと、こちらの立場を考えない不当な戦略を使う人もいます。相手が大事な取引先の場合、多くの人は、波風が立たないよう我慢しようと考えるかもしれません。

しかし「今回譲歩しておけば、次からは配慮してくれるはず」と安易に期待するのは危険。不当と分かっていて我慢すると、相手がどんどん付け上がる可能性もあります。

だからと言って、相手を非難するのも逆効果。相手に気付いてほしいなら、相手の人格ではなく、「お互いに意見の食い違いがあるようです。少し時間を置いて、後日調整し直しませんか?」と、交渉の進め方に対して疑問を投げかけるようにします。

また、極端に高い要求に対しては、「なぜその数字なのか?」と、冷静に根拠を聞いてみるのも一つの手です。

近い距離で圧迫する人
近い距離で圧迫する人

普段はみんな無意識ですが、人と人との物理的な距離は、交渉の行方を大きく左右します。たとえば、仕事を頼むとき、必要以上に体を近付けてくる上司に対して、ストレスに弱い人は、思わず「はい」と言ってしまいます。

身に覚えがある人は、次回から、上司が体を近付けてきたときは、身を引いて相手との間に距離を作ってみてください。

また、こちらが座った状態で上から話しかけられたときは、立ち上がって向かい合うようにしましょう。このように、同じ高さで距離をとって話すことで、対等に交渉を進めることができます。

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坂本 敬行先生
坂本 敬行先生
Takayuki Sakamoto
プロフィール
テレマーケティング、ITコンサルティング、人材育成コンサルティング、通信会社を経て、人材育成、組織変革のマネージャー、プロジェクトリーダー、講師、ファシリテーター(会議の進行・まとめ役)を務める。プロジェクトマネジメントの過程で、数多くの交渉を経験。現在、組織内部の人々が自分たちの手でより良い組織づくりと変容をもたらすためのコンサルティングやワークショップを提供する「Dynamics of Dialogue LLP」のメンバーとして活躍中。 「Dynamics of Dialogue LLP」HP
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タカハシ写真

生徒のタカハシです。ビジネスシーンでは、相手に押されてノーと言えないことも。対話や交渉の能力を磨いて、相手と良い関係を保ちつつ、もう少し自分の主張も通せるようになりたいです。

本記事の内容は公開当時のものです。本コラムに関するご意見等ございましたら、日立ソリューションズまでお問い合わせください。

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