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G空間社会はなにを変えるのか・Chapter4:ビッグデータとしてのG空間情報|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

G空間社会はなにを変えるのか・映画でみた「未来の暮らし」も実現する?

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Chapter4ビッグデータとしてのG空間情報

「G空間社会」とは、さまざまなデータが位置・時刻と紐付けられ、活用できるようになった社会のことを指し、Chapter1~3までは、G空間社会の進展によって私たちの暮らしはどのように変わりつつあるのかを見てきました。ここからは、災害対応や新サービス、ロボットといった個別の事例を紹介していきます。

Chapter2の繰り返しになりますが、G空間社会の構築には、ビッグデータを素早く整理し、情報同士を関連づけ、そしてヴィジュアルに提供することが不可欠です。あらゆる所に設置されたセンサーからやってくる情報を、いかにリアルタイムで処理するか。その迅速さが特に求められる瞬間は、災害が発生したときです。

東日本大震災というビッグデータ

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、大量のデータを生み出しました。地震や津波の観測データはもちろんのこと、SNSで発信された被害状況や安否情報、カーナビの走行データ、さらに被災地で多くの人々が撮影した写真などがあります。スマートフォンで撮影された写真には時刻と位置情報が付与されていますから、この状況はどの場所でいつ撮られたのか、すべて判別することが可能なのです。

2012年から2014年にかけて、放送会社やIT企業、自動車会社、地図サービス会社、自衛隊などが東日本大震災で得たそれぞれのデータを持ち寄り、産官学が連携して新たな防災システムを構築するプロジェクトを実施しました。このプロジェクトによる「震災ビッグデータ」の解析は、私たちに想像していなかった多くの事実をもたらしました。

例えば、震災発生時に60万人もの人が津波の浸水エリアにいたこと、そして、あらゆる手段で避難を呼びかけたにもかかわらず、地震発生直後に、浸水エリアの人口が増えたことが判明しています。「家族を助けるためにいったん自宅に戻る」という最も危険で、しかし心情的にはやむを得ない行動を取る人がこれほど多いとは、危機管理側は想定していませんでした。

また、カーナビのデータをもとに自動車による避難を分析したところ、宮城県石巻市では、1時間経っても数百メートルしか進めない超渋滞現象「グリッドロック」が発生したと推測できました。

被害の拡大を招いた渋滞はいつ、どこで起きたのか。人々はどのように避難するのか。こうした東日本大震災のビッグデータ解析をもとに、より防災力・減災力の高い街づくりをするための、季節・天候・時間帯に応じたシミュレーションが各自治体で進められています。

リアルタイムで災害状況を把握するシステム

さらに、災害が発生した場合、リアルタイムでビッグデータを活用するためのシステムも開発されています。国立研究開発法人・情報通信研究機構(NICT)が開発した自然言語処理技術「DISAANA(ディサーナ)」は、Twitter上のテキストをリアルタイムで言語解析し、救援要請や被害状況を地図上でいち早く把握することができます。2016年4月の熊本地震や、2017年7月の九州北部豪雨などで用いられました。

この他にも、被災者や救助作業者の体調管理、帰宅困難者への安全誘導、避難所に集まった支援物資の管理システムなど、さまざまな災害時のビッグデータ活用システムが検討・開発されています。

DISAANA(ディサーナ)の利用例

史上最も大量のデータを生み出したといわれる東日本大震災では、発生当初は残念ながらビッグデータを十分に活用することができませんでした。めまぐるしく変わる状況と混乱の中で対策本部がビッグデータを上手く活用するには、発災前から、集計の手を加えなくとも可視化できるシステムを準備しておくことが大切なのです。

このようにビックデータとしてのG空間情報は、防災へ向けて使われていますが、使用されるシーンはもちろんそれだけではありません。次のチャプターでは、サービスの価値を高めるために使われるG空間情報を紹介します。

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公開日:2018年8月30日

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