Microsoft Dynamics 365 統合ERP構築サービスの導入事例
ロジスティード株式会社様ガバナンス強化とデータドリブン経営基盤の構築をめざし、2年半で22の国と地域における約40拠点へ「 Dynamics 365 」を導入
幅広い物流ソリューションを提供するロジスティードは、30の国と地域に1,000を超える拠点を展開し、グローバルに3PL*1やフォワーディングサービス事業を展開しています。めざす姿「LOGISTEED2030」(売上高1兆5000億円、海外比率50%以上など)の達成に向けて同社はさらなる成長をめざし、グローバルにおけるガバナンス強化とデータドリブン経営の基盤構築のために「 Microsoft Dynamics 365 (以下、 Dynamics 365 )」を導入。アジア・欧州・北米拠点の財務ガバナンス強化と、業務プロセス標準化を実現する環境を整備しました。
*1 サードパーティーロジスティクス:企業の物流業務を第三者企業へ包括的に委託する物流形態
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背景
レガシーERPの刷新とガバナンス強化に着手
ロジスティード株式会社 財務戦略本部 経理財務部 経営サポートG 部長補佐二澤 憲一 氏
アジア・欧州・北米を中心にグローバルで物流ネットワークを持つロジスティードは、めざす姿「LOGISTEED2030」の達成に向けて、グループ全体でのガバナンス強化が急務でした。「M&Aでグループとなった会社で独自運用されてきたERPの老朽化や保守サポートのコストアップ、海外拠点でブラックボックス化したままのシステムなど、課題は山積みで、属人化した業務プロセスやマニュアルオペレーションには潜在的なリスクがありました。データやコード体系の不統一はデータ分析やレポート作成の際に大きな負担となっており、データモデルの共通化が求められました」と二澤氏は語ります。
そこで、グローバルで統合されたデータによる企業価値の可視化と成長戦略立案のための活用、さらには説明責任を果たすためのガバナンス強化を見据えた基盤構築が決まりました。ロジスティードグループのロジスティードソリューションズがプロジェクトマネジメント、日立ソリューションズアジアパシフィックと日立ソリューションズがノウハウ提供や導入支援を行う形で、2022年6月に社内認可を受け、グローバルテンプレートの構築、パイロットシステムの導入、地域ごとに段階的に導入するロールアウト計画の立案を進めました。「2年半という限られた期間で海外現地法人を含む22の国と地域における約40拠点に基盤構築することが目標で、全体を統括する強力なリーダーシップを主眼とした推進体制と、言語、税法、ビジネス慣習が異なる国や地域に配慮した現地推進体制の構築が不可欠でした。プロジェクトの進行管理と意思決定を行う日本側と導入を推進する海外現地側の体制を組み、20名前後の両リードメンバーと常時連携を取りながら、潜在リスクの早期発見や課題解決への積極的な介入を行うことで、スピードアップと全体統制を図りました」と熊田氏は話します。
取り組み
ライセンス費用と機能拡張性で「 Dynamics 365 」を選定
ロジスティードソリューションズ株式会社 ERPビジネス事業部 ERPビジネス部 チーフプロジェクトマネージャ熊田 静 氏
同プロジェクトでは共通基盤構築にあたり、グローバルテンプレートを開発しました。目的は内部統制・ガバナンスの強化、業務プロセスの標準化、データモデルの共通化、承認プロセスの統制です。二澤氏は「説明を果たすためには承認プロセスの透明化が必要でした。『 Dynamics 365 』に経費精算や購買モジュールがあらかじめ実装されている点は、選定理由の1つになります」と語ります。
マレーシアから導入を開始し、アジア、欧州、北米と段階的かつ並行して稼働させる計画の中、「ロールアウトの優先順位の決定やリスクヘッジ方法について、日立ソリューションズアジアパシフィックの豊富な各国導入経験や税法対応の知見に助けられました。グローバルな要員を適材適所にアサインして、目標とするスケジュールをどうしたら達成できるのか共に考え、真摯に対応してくれたのです。また、分散型バージョン管理のGit Flow*2など、プロジェクトの品質管理を担保するためのソースコードマネジメントイメージや、各リージョンサーバーへのリリースマネジメントイメージがありましたが、日立ソリューションズが的確にサポートしてくれました。課題や変更はすべて Azure DevOps *3に登録することにより、ダッシュボードでリアルタイムに進捗や課題の状況を把握できました。さらには、週次の変更承認サイクルをルール化し、迅速な意思決定を重視する体制を構築しましたが、卓越した Azure DevOps 運用と密なチーム間コミュニケーションにより、大きく貢献いただきました。日立ソリューションズグループの持つ経験値、チームワーク、技術力の高さに支えられ、納期通りのロールアウトが実現できたと思っています」と熊田氏は評価します。
*2 Git Flowは、複数のブランチ種別を使って、機能開発・リリース・緊急修正(hotfix)を管理する方法(ブランチ戦略)です。
*3 Azure DevOps は、作業計画、コード管理、CI/CDの自動化、ならびにテスト管理のためのツールです。
効果
各拠点のオペレーションレベルでのガバナンス強化を実現
「 Dynamics 365 」のグローバル導入により、ロジスティードは内部統制・ガバナンス強化を果たし、数々の効果を得ました。請求業務、経費精算・購買システムの共通化・標準化、ERP内でのAR/AP(売掛金と買掛金・未払金の管理)から会計へのシームレスな連携、固定資産やリース管理機能の追加、各国税法対応の実現などです。MDM構築では、共通マスター連携によるDX基盤の構築や人事データの集計の自動化が可能になりました。決算書の結果を損益計算書や貸借対照表にまとめる業績集計では、1社当たり月約8時間かかっていましたが、約10分未満に短縮されました。
さらに、共通データモデル基盤の構築によって、データドリブン経営の実現に向けた環境が整備されたことに二澤氏は喜びます。「海外法人ではこれまで、データ入力者と承認者が同じケースがあり、ガバナンス上の問題がありました。『 Dynamics 365 』では標準的な承認プロセスに加え、当社独自のプロセスを追加し、27のプロセスが設定されたことで内部統制を図りました」(二澤氏)
展望
データ利活用の促進でデータドリブン経営を加速
ロジスティードは「 Dynamics 365 」のグローバル展開をさらに進めながら、導入が完了した拠点についてもさまざまな取り組みに努めています。熊田氏は今後について「新機能の紹介や既存機能の利用促進、導入効果の理解普及活動や定期的な現場ヒアリングが重要と考えます」と語ります。
二澤氏は「海外の小規模な現地法人も統一されたERPによって統制が図れ、海外事業拡大の基礎が確立しました。今後はグローバルでのERP標準化をさらに推進し、データドリブン経営を加速するコックピットの実装に取り組み、データ分析からトップライン拡大へとつなげたいです」と展望を語ります。
成長を続けるロジスティードグループのグローバルサプライチェーンにおける物流事業を、日立ソリューションズグループはこれからもITの力とグループの総合力によるワールドワイドな知見で支えてまいります。
ロジスティード株式会社
| 所在地 | 東京都中央区京橋二丁目9番2号 ロジスティードビル | ![]() |
|---|---|---|
| 創業 | 1950年 | |
| 従業員数 | 56,240名(グループ人員、2026年3月末現在) | |
| 事業内容 | 3PL事業、フォワーディング事業、重量機工事業 | |
| URL | https://www.logisteed.com/jp/ |
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導入事例ダウンロード
本事例の内容は2026年10月29日公開当時のものです。
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最終更新日:2026年10月29日

