日鉄興和不動産株式会社様 Microsoft 365・Microsoft Azureの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

Microsoft 365・Microsoft Azure の導入事例

日鉄興和不動産株式会社様

8カ月で全社のITインフラを刷新し、リモートワークへのシフトを実現

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴う緊急事態宣言の下、慌ただしくリモートワークに対応した企業が多い中、日鉄興和不動産株式会社では、いち早く全社員がリモートワークにシフトし、日常業務をスムーズに進めていました。2019年7月から着手したITインフラの再構築をわずか8カ月で完了させ、リモートワークに対応するための万全の体制を整備していたからです。同社のITインフラ刷新への取り組みやその目的、もたらされた効果についてお話を伺いました。

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課題
導入後
ITインフラのクラウド化を進めてきたが、さまざまなアプリケーションに業務上必要なデータが分散していた
クラウド上の各システムを Microsoft 365 と Microsoft Azure に統合
全社ITインフラ刷新という大プロジェクトにもかかわらず、短期間でリリースしなければならなかった
アジャイル開発の手法により、8カ月で稼働を開始

背景と課題

思い切った働き方改革実現のために不可欠なクラウド化の推進

鶴田 氏総務本部 総務部 部長
鶴田 悟 氏

日鉄興和不動産は、みずほ銀行系列の興和不動産と新日鉄都市開発との経営統合によって2012年10月に発足しました(発足時は新日鉄興和不動産)。現在は総合デベロッパーとしてオフィスビルの開発・賃貸、マンション・戸建住宅の分譲、外国人向け高級マンション賃貸など、幅広い事業を展開しています。

強みの異なる2社の経営統合によって誕生した同社の課題は、シナジー効果の創出でした。そのためには組織風土の変革を伴う思い切った働き方改革が必要であり、2018年3月に赤坂インターシティAIRに本社を移転した目的もそこにありました。

「移転前の弊社は、紙にまみれて働く典型的な昭和の会社でした。従って、小手先ではない、真の働き方改革を実現するためには、社員一人ひとりの意識を変える必要がありました。紙文書の7割削減、退社時のデスククリーン徹底、部署の壁の完全撤廃、全社フリーアドレス、社内ミーティングのオープン化、稟議決裁の電子化、経営会議・取締役会を含む会議のペーパーレス化、固定電話廃止、名刺情報の共有、ビジネスパートナーとの共創空間創出、オフィス内BPO導入、RPA導入、LIVE OFFICE運営など、さまざまな施策を矢継ぎ早に実行し、社員の意識変革を促しました。そして、こうした変革の延長線上にITインフラ見直しの必要性が浮上してきました」(鶴田氏)

同社ではそれまでも意欲的にITインフラを刷新し、5年ほど前からほとんどのシステムをクラウドに移行、さまざまなSaaSも積極的に活用してきました。しかし、テクノロジーが急速に進化する中、従来のITインフラを使い続けていてよいのかという疑問が湧き起こってきたのです。

「メールやチャット、会議システム、クラウドストレージ、文書管理など、さまざまなアプリケーションが導入されたことで、データが分散していました。また、仮想デスクトップはセキュアですが、パフォーマンスに課題がありました」(藤尾氏)

こうした中で同社が注目したのが、 Microsoft 365 でした。グループウェアとして機能が充実している上、分散していたさまざまなアプリケーションを統合できるので、自分たちがめざす働き方をサポートしてくれると考えました。コスト面でも大幅な改善が見込め、さらに Microsoft Surface との組み合わせにより、セキュリティを強化しつつパフォーマンスの向上が期待できる点も高く評価されました。

*移転後の同社本社オフィスは2018年に日経ニューオフィス賞を受賞、延べ3,000社以上の企業が見学に訪れている。

選定と導入

アジャイル開発の手法で、8カ月でITインフラを刷新

藤尾 氏総務本部 総務部 マネージャー
藤尾 貴史 氏

日鉄興和不動産は、2019年3月からITインフラの再検討を開始し、4月には Microsoft 365 と Microsoft Azure 、さらにモバイルPCとして Microsoft Surface の導入を検討することにしました。4月から5月にかけ、計7回にわたり、多くの中堅・若手社員を Microsoft 365 (当時は Office 365 )のハンズオンセミナーに参加させました。

「実際に触って使い勝手を実感してもらうことと、働き方改革への意識付けを行うことが目的でした。参加後のアンケートでは、ほぼ全員が新システムを導入したい、それもできるだけ早く導入したいと答えてくれました。その結果をもって6月の経営会議では経営陣の承認を得ることができました」(鶴田氏)

本社移転を機に取り組んできた組織改革の兆しが見え始めました。

しかし、導入には大きな問題が立ちはだかりました。時間との戦いです。同社としては翌2020年3月の導入をめざしたいと考えていました。全社のITインフラ刷新という大プロジェクトにもかかわらず、短期間で進めなければなりません。実際、声をかけたシステムインテグレータ数社からは「1年半から2年はかかる」という回答がきました。

「可能だという回答をくれたのは、日立ソリューションズだけでした。ただし、請負契約ではなく業務委託契約を結び、当社のメンバーと一緒にプロジェクトに取り組み、アジャイル的に開発を進めたいという提案をいただきました」(鶴田氏)

従来型のウォーターフォール型の開発では間に合わないと理解していた同社は、その提案に合意しました。これまでの組織改革の手応えから、現場の協力を得られるという確信もありました。

導入プロジェクトがスタートしたのは2019年7月でした。まず総務部に10台程度の Microsoft Surface をテスト導入し、コラボレーションツールの Microsoft Teams やクラウドストレージの Microsoft OneDrive などのアプリケーションを試用しました。

この段階で計画に影響を及ぼす問題点が判明します。一部のアプリは手動でのインストールが必要だったのです。そこで、フルオートでのキッティングは諦めて、一部手動でのキッティングに切り替えました。

「一部手動でキッティングして全社員分700台を配るのは時間との戦いでした。日立ソリューションズにも協力してもらってキッティング作業を進め、要望の強い部署から順番に配布しながら、同時に社内のハンズオン研修を実施していきました」(藤尾氏)

研修は50~60人単位で実施し、全部で12回行われました。2月中旬には700台すべての配布が完了し、2月末からリモートワークができる体制が整いました。

成果と今後

俊敏性を確立するとともに、ITインフラのコストも削減

今回の導入での何よりも大きな成果は、新型コロナウイルス感染防止対策として在宅勤務をしなければならない時期に、リモートワーク環境を提供できたことです。毎日 Microsoft Teams で会議が行われ、社外とのコミュニケーションもスムーズに進められており、「他社より恵まれていると感じる」と社員からの感謝の声も数多く寄せられています。

「新型コロナウイルスでの危機的な状況の中で、原則在宅勤務、原則ビデオ会議という新しい働き方にスムーズにシフトした社員を見ていると、ずいぶん意識が変わったなと感じています。新しいことに前向きにチャレンジする組織風土が醸成されていたからこそ、今回のプロジェクトを成功に導くことができたのだと思います」(鶴田氏)

藤尾氏は「短期間でITインフラを刷新できたのは、日本マイクロソフトのサポートと日立ソリューションズの豊かな知見があったからです。画期的なタッグが組めて、満足しています」とプロジェクトを評価します。コスト面でも大きなメリットが得られ、ITインフラの更新・維持にかかるコストは、5年平均で約3割も削減できました。

新型コロナウイルスの感染防止対策として、リモートワークという働き方が一気に加速しました。この状況は「オフィスの在り方」に対しての価値観を変えるかもしれません。オフィスビジネス事業にとっては重要なテーマです。

鶴田氏は「今回のプロジェクトは、当社が進めているさまざまなDXへの取り組みの一つと位置付けられるわけですが、DXに終わりはありません。常に最適なシステム環境とはどういうものかを検討し、また一から見直すこともあるでしょう。アジャイル開発の手法を提案してくれた日立ソリューションズとは、引き続きベストパートナーとして末永くお付き合いさせていただきたいと思います」と意気込みを語ります。

アジャイル開発の手法はウォーターフォール開発の手法に比べ、スピード、コスト両面で大きな優位性があります。鶴田氏は「リスクテイクへの経営トップの決断と、新しいことに前向きにチャレンジする組織風土があれば、有力な選択肢となり得るでしょう」と、今回取り組んだアジャイル開発の手法を評価します。

コロナ禍のような大きな変化は、今後も訪れるでしょう。日頃から組織改革に取り組めば、有事の変化への対応力にもつながります。それを体現したのが今回のプロジェクト。日立ソリューションズはこれからも、変化への対応力を強化する同社を支援していきます。

日鉄興和不動産株式会社

「インターシティ」シリーズを代表とするオフィスビルや、「ホーマット」シリーズなどの外国人向け高級賃貸マンションを開発・賃貸する不動産賃貸事業と、分譲マンション「リビオ」シリーズに代表される不動産分譲事業を核とする総合デベロッパー。みずほグループ、日本製鉄グループとの密接な協力関係を生かした不動産ソリューションサービスの提案力や、日本製鉄グループの大規模遊休地開発で培った地域再生の経験・ノウハウを強みとする。

本社所在地 東京都港区赤坂1丁目8番1号 日鉄興和不動産株式会社
設立 1997年3月24日(創業1952年10月15日)
従業員数 518人(2020年3月31日現在)
事業内容 オフィスビルの開発・賃貸・管理、マンション・戸建住宅の開発・分譲・賃貸、外国人向け高級マンションの賃貸・管理など
URL https://www.nskre.co.jp/

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本事例の内容は2020年8月20日公開当時のものです。

最終更新日:2020年8月20日