北野建設株式会社様 DX推進プロジェクトの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

DX推進プロジェクトの導入事例

北野建設株式会社様

すべての従業員にとって“魅力的で働きやすい”環境づくりを。2025年度を目標に日立ソリューションズとともにDXを推進

人財不足が深刻化している建設業界において、“人こそ自社の強み”とする総合建設会社の北野建設は、戦略的パートナーに日立ソリューションズを迎え、“優秀な人財獲得と育成”をコンセプトにDX推進プロジェクトを本格化。その第一歩として、「すべての従業員にとって魅力的で働きやすい環境づくり」に着手しました。建設業として、あるべき姿の実現に向けて大きな手応えを得た今、2025年度を目標にさらなる変革への挑戦を継続しています。

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課題
導入後
部分最適なデジタル化により、システムがサイロ化していた
あるべき姿を踏まえたうえで、全体最適の視点からソリューションを導入
システム導入後の運用が定着せず、有効活用しきれなかった
運用・定着化支援により、ソリューションの導入効果を最大化
人財不足の深刻化により、建設現場における生産性向上が急務であった
建設業向けソリューションを活用することで、建設現場の業務を効率化

背景

部分最適なデジタル化がサイロ化の原因に

北野 氏取締役社長
北野 貴裕 氏

1946年の創業以来、一貫して高品質、高付加価値なものづくりに徹し、地域社会とともに発展してきた北野建設株式会社。創業地である長野を中心とする北信越地域と、東京を中心とする首都圏を主な事業エリアとする中堅ゼネコンとして、現代建築から社寺・伝統建築、まちづくり、土木事業、40カ国以上に及ぶ海外プロジェクトまで、その実績は多岐にわたり、顧客の信頼を第一義に考え、丁寧な仕事をする技術者集団として活動してきました。建設業界全体で人手不足が深刻化する中、コーポレートステートメントに「未来を育てる人がいる」とあるように、人こそ北野建設の強みとしています。

取締役社長の北野氏は、「この20年でスーパーゼネコンと競合する機会も徐々にですが増えてきました。さらに他社との差別化を図り優位性を高めるためには、優秀な人財の獲得と育成が欠かせません。その第一歩として、“体制づくり”が一番の経営課題だと認識しています。すなわち、すべての従業員にとって働きやすい環境を実現することで、希望が持てる職場として選ばれる会社になる必要があると考えています」と語ります。

もちろん、これまでこうした課題解決に目を背けてきたわけではありません。たとえば、時間外労働の削減に向けて業務プロセスのデジタル化を進め、働き方改革にも取り組んできました。しかし、「技術者の考えを尊重しようと各部門にソフトウェアの選定や導入を任せてきた結果、部分最適によるサイロ化が進み、導入後も運用が定着せず有効活用しきれていない状態でした」と北野氏は振り返ります。

取り組み

従業員が働きやすい環境の実現に着手

山﨑 氏取締役専務執行役員本社建築事業本部長
山﨑 義勝 氏

次なる成長に向けた“体制づくり”には全体最適での経営変革が必要だとして、同社は2020年度よりDXの検討に着手。DXの推進には迅速な意思決定が欠かせないとの考えから、プロジェクトの立ち上げに合わせてDX戦略推進本部を新設しました。取締役専務執行役員本社建築事業本部長の山﨑氏はDX戦略のゴールへの道のりをこう説明します。

「優秀な人財を確保し、彼らが働きやすい環境を作りながら、さらに生産性を高めること。その先に、より少ない労力でより高い価値を生み出すことが狙いです。建設現場の働き方改革を支え、業務の効率化を進めていくうえで、建設テックの活用も重要なテーマの一つに位置付けています」

プロジェクトに伴走するベンダーの選定においては、こうした同社のDX戦略に深い理解があり、幅広いソリューション展開を行っていることを重視しました。

「担当の営業さんが当社の事情をきちんと把握してくれていたことが印象的でした。また、特定の領域に強みを持つベンダーが目立つ中、“One Hitachi”として幅広いDXの知見や実績があったことも決め手です。単なる製品の導入だけに留まらず、全体最適の視点で上流からの支援が可能なことも日立ソリューションズを選んだ理由でした」と北野氏。

こうして2022年度から本格的にスタートしたDX推進プロジェクトは、まずは従業員が働きやすい環境の実現を目標に、コミュニケーションツールやリモートワーク環境の整備から着手。少しずつ建設テックの活用も進めながら、 Microsoft 365 やZscaler、Boxといった情報共有の基盤となるソリューションを中心に導入を推進していきました。

効果

情報の伝達と共有のスピードに劇的な変化

「同様の業務でも拠点ごとに使用しているソフトウェアが異なることも多く、いずれかに統一するとなると、使い慣れた環境を変えることに抵抗感を示す従業員もいました。そんな中、全体最適の視点でプロジェクトをリードしてくれる日立ソリューションズがたびたび現場への啓発につながる場を作ってくれたおかげで、前に進むことができました」と北野氏が語るように、導入後の定着化も進んでいます。

Microsoft Teams の導入を中心としたコミュニケーションツールの導入を推進した結果、全社レベルでリアルタイムな情報のやり取りが活発化。北野氏も山﨑氏も大きな変化を実感しています。

「Teams は従業員の9割が使いこなせており、情報の伝達と共有のスピードが劇的に速くなりました。また、働く場所に関係なくセキュアにリモートワークを行えるようになったのも、現段階での大きな成果の一つです。さらに、こうした働き方改革の一環として野帳のデジタル化も行いましたが、従業員からの反応も上々で、現場の業務効率化に手応えを感じています」(山﨑氏)

展望

建設業としてのあるべき姿に向けて変革を推進

現場および営業部門の業務効率化によってEX(従業員体験)の向上を図りつつ、さらなる業務の効率化をめざした建設テックの活用を進める同社では、今後も引き続き建設業としてのあるべき姿の実現に向けた変革への挑戦が続きます。

「全体最適の視点で環境を整えていくことで、意思決定に必要なデータの活用もスピード感を持って進められそうです。何よりもお客さまに喜んでいただける仕事ができるよう、社員が働きやすい環境で現場の生産性を高めるためには、ますますDXが重要性を増していきます」と山﨑氏が語るように、プロジェクトは道半ばながら、さらなる成果への期待は大きく膨らんでいます。

「旧態依然とした業界を変えながら競争力を強化し、選ばれる企業、選ばれる業界になるためにはどうすればよいのか。これは、多くの企業が抱える課題です。これからも、同じ視点を共有できる日立ソリューションズと一緒にあるべき姿を描き、必要な環境の整備を進めていきたいと思います」と北野氏。

一歩ずつ成功体験を重ねながら、あるべき姿へ。その変革の波は、北野建設を担う“未来を育てる人”たちの仕事をより良いものへと導いています。

DXの第一歩として、すべての従業員にとって魅力的で働きやすい環境を整備

  • Microsoft Teams の導入と定着化により、シームレスな社内コミュニケーションを実現
  • Zscalerの導入により働く場所を問わないセキュアなリモートワーク環境を実現
  • Boxの活用により、いつでも、どこでも、どの端末からでもアクセスが可能なデジタルワークプレイスを構築
  • 高性能なクライアントPCの採用により、EX(Employee Experience:従業員体験)を向上
  • 社内のスピーディーな情報共有をめざして、 SharePoint Online でイントラサイトを更改
  • 野帳をデジタル化するなど建設業向けソリューションの導入により、現場の業務を効率化

北野建設株式会社

所在地 長野県長野市県町524 北野建設株式会社
設立 1946年8月
従業員数 568名(2023年3月末現在)
事業内容 国内外の建設工事の企画・設計・施工管理・コンサルティングなど
URL http://www.kitano.co.jp/

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本事例の内容は2023年6月16日公開当時のものです。

最終更新日:2023年8月24日