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第3回 非金銭的報酬≒トータルリワードを活用し、組織を活性化させる|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

第3回 非金銭的報酬≒トータルリワードを活用し、組織を活性化させる
第3回 非金銭的報酬≒トータルリワードを活用し、組織を活性化させる

第3回目のテーマは、金銭以外の「報われ感」を感じる報酬を活用して社員のやる気を出させる方法についてです。社員の望ましい行動を増やし、確実に業績へつなげていく「非金銭的報酬」の考え方、ポイントについてご紹介します。また、講座の最後では、読者の方から寄せられた「最近の部下たちの動向」についてのご質問に石田先生がお答えします。

今の組織に必要なもの、非金銭的報酬がやる気を生む

前回まで、仕事が「できない」社員を導く方法や、行動科学マネジメントの概要や成果について紹介してきました。しかし、社員が働くことや組織に対して積極的な気持ちを持たなければ、これらのマネジメントも機能しません。つまり経営者やリーダーにとって重要な仕事の1つは、社員が「この組織で頑張って仕事しよう」と思えるような環境を作ることなのです。

「トータルリワード」とは報酬の考え方を示す
トータルリワード」とは報酬の考え方を示す

いま、米国の企業が最重要視しているのは「トータルリワード」と呼ばれる報酬の考え方です。「報酬」というと、まず真っ先に資金や賞与など、金銭による報酬を思い浮かべますが、これに加えて、金銭では得ることのできない、さまざまな「報われ感」も報酬として与える、という考え方なのです。もともとは人事戦略の1つですが、組織の現場レベルに落として考えた時、社員1人ひとりを大切にして、いかに人として社会に報いていくか。簡単に言えば、「この会社で働いてきてよかった」「この人たちと仕事ができてうれしい」と社員が心からそう思えるような組織かどうか、が問われています。

社員に報いることのできる企業こそ、これからの時代に勝ち残っていけることは確かで、その報酬はやはりお金ではありません。行動科学マネジメントとは、実を言えば、お金以外の報酬(非金銭的報酬)を活用して人の「望ましい行動」を増やし、確実に業績へつなげていくというものです。人はお金だけで動くのではない、ということを私は早くから提唱してきました。最近では、ビジネスや人事がうまくいかないことの原因を、すべて不況に求めている経営者やリーダーが多すぎます。企業は今こそお金の力に頼るのではなく、社員にもっと魅力的な報酬を与えることを、真剣に考えて頂きたいと思います。

当たり前のことですが、人が行動を取るための条件は、お金だけではありません。「家族と過ごす時間」「食事に連れていく」「仕事の権限」「プレゼント」など、さまざまな報酬が考えられます。そこで、「非金銭的報酬」を与える時、つまり、行動のリインフォース(強化)の時の大事なポイントを2つ紹介しましょう。

1つ目のポイントは、与える報酬が決して豪華なものでなくてもいいということです。行動を取れば、自分にとってメリットがある、ごほうびがもらえる、というだけで人は行動を取り続けます。ここで気をつけなければならないのは、「そのごほうびは、本当にその人にとってのメリットなのか」をリーダーは考えなければならない、ということです。「相手にぴったりのごほうびは何か?」と意識してください。

次に、2つ目のポイントとして、「タイミング」にも気をつけなければなりません。つまり「いつ、リインフォースするか?」ということです。結論は「望ましい行動を取ったらすぐに」です。よって、行動科学マネジメントにおいては、「年度末賞与」や「今月のMVP賞」などといった「後で渡すもの」は、行動を発生させるためにはあまり効果のないものとしています。

行動科学には「60秒ルール」というものがあります。行動が発生してからすぐに確実なメリットを与えられなければ、人は行動を繰り返さないものです。実験の結果、その「すぐに」とは60秒以内であることが判明しています。もちろん会社での実践には難しいですから、望ましい行動に対する「ごほうび」は2週間以内に、と目安を設けています。

これら2つのポイントに対し、時間を空けずに、簡単に、そして決してお金をかけずにできるリインフォースがあります。それは「ポイントカード」の活用です。社員が望ましい行動をしたら、その都度、ポイントのシールを与え、そして「10枚たまればコーヒー無料チケットと交換」などのルールを設けます。「そんな子どもだましの方法で効果ある?」と思われるかもしれませんが、これは行動科学で効果が証明されている手法なのです。ポイントを与える行為は、それ自体がリインフォースになります。人からの評価・賞賛は、行動の発生を後押しするため、ポイントはまさに「評価」そのものになるのです。

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