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2ページ目|第1回 「同期発火」が組織を強くする。|脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」
第1回 「同期発火」が組織を強くする。

相手を尊敬することから「同期発火」が起きる。

 次にぜひ知っていただきたいのが、人間の脳で起きる「同期発火」という現象です。「同期発火」は、自分の脳内で考えをまとめる時、また、相手の発する情報に反応しシンクロする時にも起きています。つまり、人と人とのコミュニケーションを考える上でとても重要な現象、概念だと言えます。なぜなら脳の神経細胞群は、ある情報を受け取った時に、おもしろいと興味をもったり、なるほどと感心したり、素晴らしいと感動するような前向きな心や感情をもつほど強い「同期発火」を起こし、これによって人間の脳のパフォーマンスが高まり、次々とすごい力、すごい能力が発揮できるようになるからです。先に述べた、脳の機能と本能や心が関係していることも思い起こしてください。
 例えば、リーダーであるあなたがただ部下を叱りとばしたりするだけでは、相手の脳には「同期発火」が起きません。それどころか、自分の脳にもマイナスになります。愚痴や悪口はもちろんです。

 ではそもそも、自分の気持ちや考えは他の人にどのようにして伝わるのでしょうか。脳と脳の間をつないで情報をやり取りする回路が存在しているわけではないのに、考えてみれば不思議です。
 例えば、泣いている人を見るだけで悲しい気持ちになることがあります。それは、相手の発する情報、表情、身振り手振り、涙、あるいは話の道筋、そういったものを脳が受け取り、相手と同じように脳神経細胞を「同期発火」させるからです。

同期発火!
同期発火!

 ところが、思考のスタートラインである物事への興味がずれていたり、感情が伝わらなかったりすれば、まず気持ちを共有できません。さらに言えば、たとえ気持ちが伝わったとしても「同期発火」が起きなければ「考え」や「まとまった概念」までは共有できないわけです。しばしば体験する「気持ちはわかるけど…」というのは、そんなケースではないでしょうか。これは会社という組織にとっては、ちゃんとしたコミュニケーションができていないわけですから非常によくないわけです。出発点が大切です。マイナスの要素をあなたが持っていたら、相手にはマイナスの要素しか伝わらないし、脳が「興味なし」というレッテルを貼ってしまうかもしれません。

 では、あなたが部下と「同期発火」を起こすにはどうすればいいのでしょうか?

 何より大事なのは相手を尊敬することです。それがたとえ、あなたから見てどんなに出来の悪い部下でも、です。「あいつがいるから、あいつの力があるから、私はすごい上司になれるんだ」という考えをもつこと。「君のおかげで成績が下がる」と言っているようでは「同期発火」は絶対に起きません。「同期発火」が起きていない時でも、部下に対して「わかってるの?」と聞いたら、「わかってます」という答えは返ってくるかもしれませんが、本当は上司の話を聞いていません。声が通過しているだけに過ぎないのです。上司が「同期発火」を起こす才能を持っていなければ、本当の上司にはなれません。

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