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第5回 リーダー必須の「独創的思考能力」の高め方|脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」
第5回 リーダー必須の「独創的思考能力」の高め方

第5回は、「最近新しいアイデアや発想が出てこない」とおっしゃる方にぜひ知っていただきたいお話です。リーダーのカリスマ性にもつながる独創的思考能力の高め方を、脳の仕組みを交えて林先生に解説していただきます。また、講座の最後では、読者の方から寄せられた「プレッシャーに打ち勝つ方法」に関するご質問に、林先生がお答えします。

異なる専門分野の知識を重ね、「辻褄が合わない」と思った時がチャンス!

 前回は、組織の独創性を高めるために、リーダーは異なる意見を大切にしなければいけない、というお話をしました。今回は、リーダー自身の独創性を高めるために必要なことをお話しようと思います。

 

 これをお読みになっているリーダーの方々は、一つの専門分野を究め、その知識や経験をベースに組織やお客様の信頼を得てきた方が大半だと思います。しかし中には、「私は斬新なアイデアや発想で勝負するタイプではないから」と思い込んでいたり、最近は「アイデアが枯渇してきた」とか「新しい発想は若い者に」というのが口癖になっている方も多いのではないでしょうか。もしそうだとしたら大変な誤解をされているようです。ハッキリ言います。一つの専門分野を究めてきたあなただからこそ、新しいアイデアや独創的な発想を生み出すチャンスは大きいのです。専門分野を一つも究めていない若者とどちらにチャンスがあるかと言えば、それはあなたなのです。その理由をこれからお話します。

 新しいアイデアや独創的な考えは、今まで長年培ってきた分野の情報と、まったく異なる分野の情報を重ね合わせ、一つの事柄を異なる視点から検証することで生まれるケースが多いのです。ですから、専門分野を究めたあなたは、もう既に一つの宝物をお持ちということになります。そこにもう一つ、異なる専門分野の知識をプラスすればよいのです。

 人間の脳は、長年の経験や得た知識から、世界や社会、人間関係などを「こんなふうだ」と理解し、一つの概念を持っています。特にビジネスの現場においては、専門分野で得た経験や知識、概念が、さまざまな情報を分析、検証してジャッジを下す際に大いに役に立っているはずです。私が提案しているのは、そこに新しい専門分野の知識を取り入れ、重ね合わせることなのです。リーダーであるあなたなら、新しい知識に対しての理解も若者より数段速いはずです。

脳はまず「統一・一貫性」の働きにより、各々のコードパターンを重ね合わせ差異を確認する
微妙な違いを検証することで、新しいアイデアや発想が生まれる

 ではここで、異なる専門分野の知識を重ね合わせた時、脳では一体何が起こっているのかをご説明しましょう。脳に入っている情報は、その情報に応じてバーコードのようなコードパターンをつくっています。そこに別の情報が入ってくると、脳はまず「統一・一貫性」の働きにより、二つを重ね合わせて同じかどうかの判断をします。パターンが同じところからは両者に共通する考えが浮かび、パターンが異なる部分からは「違う」という認識が生まれます。実はこの「違う」という認識が大切であり、違いの微妙な境界線を時間をかけて深く検証することで、これまでにないまったく新しいコードパターン、つまり新しいアイデアや発想が生まれるのです。私はこれを「境界の学問」と呼んでいます。

 新しい知識や情報を得て、「今まで培ってきた知識とは辻褄が合わないな」と思った時こそが独創的な考えを生むチャンスと言えます。従来までとはコードパターンの異なる部分、重ねてみると微妙にずれた境界部分がポイントであり、「どうしてここは違っているんだろう?」と、時間をかけて検証すること。そうすることで、「違う」という情報は脳の深いところを行き来し、そのうちに情報は他の情報と結びついて、さまざまな反応を起こします。こうした繰り返しの作用の中で、自分の壁を破り、現状を打破する新しいアイデアや考えが生まれてくるのです。

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