Chapter02レクチャーで知る、「道に迷う人、迷わない人の違い」
街を歩き、地図や記憶を頼りに目的地までたどり着くという行為には、方向感覚だけでなく、さまざまな能力や知識が必要になります。道に迷いやすい人と、いつも迷わずスムーズに目的地に到着できる人とでは、どんな能力の差や違いがあるのでしょうか。新垣先生にお話を伺いました。
これらは、心理学の研究で使われる、空間認知能力を測定するテストの一部。もちろん、このテストの結果が正しかったからと言って、「方向音痴でない」と断言できるわけではありませんが、自分の空間イメージ力を知る一つの手がかりにはなります。


※答えはページの最下部にあります
空間イメージ力や記憶力が高い人=知能の高い人、という感じもしますが、知能の高さと迷いにくさには関連性があるのでしょうか?
「私の知っている東大のある先生は、非常に頭のいい方なのに、かなりの方向音痴で、大学の建物の中で迷われたこともあるほど。知能と迷いにくさはあまり関係がないようですね」(新垣先生)
また、一般的に、男性より女性の方が道に迷いやすいイメージがありますが、先生によると、今のところ、はっきりとした男女差があるとは言えないとのこと。「空間認知能力に関しては、男性の方が優れているという実験結果も出ていますが、その能力が生まれつきのものかどうかは定かではありません。男の子は、幼いうちから子供だけで遠くまで遊びに行ったり、探検ごっこや秘密基地ごっこをしたりと、空間的なイメージ力が必要になるような環境で育つため、後天的に空間認知能力が身につくとも考えられるからです」(同)
テストの答え
テスト1の答え:aとb
テスト2の答え:A