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Chapter5 日本でも拡大中の「シェアリングシティ」は地域振興の切り札となるか|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズをご利用ください。

シェアリングエコノミーが企業と地域社会にもたらすインパクト

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Chapter5日本でも拡大中の「シェアリングシティ」は地域振興の切り札となるか

政府では、日本の構造的な問題である少子高齢化社会に向けた新しい経済社会システム作りを「一億総活躍社会」のスローガンのもとで推進しており、その中で「シェアリングエコノミー」の普及にも取り組んでいます。また、地方自治体が民間のシェアリングプラットフォームを活用し、公共の遊休資産の有効活用、新たな行政収入の確保、観光資源の開発などを行うことで、地域振興へとつなげていくことも期待されています。

日本でも拡大中の「シェアリングシティ」は地域振興の切り札となるか

深刻さを増す地方の人口減少。地域復興の鍵を握る「シェアリングシティ」

特に地方においては、人口減少や高齢化などが大都市圏よりも急速に進行し、今後、自治体が提供する公共サービスの維持が難しくなっていくという現実があります。そのため、シェアリングエコノミーが持つ「共助」(互いに持つリソースを提供し合うことで助け合う)の仕組みを活用することで、地方が抱えるさまざまな課題を解決し、サステナブル(持続可能)な自治体を実現していこうという試みが各地で進められているのです。

深刻さを増す地方の人口減少。地域復興の鍵を握る「シェアリングシティ」

こうした背景のもと、自治体が積極的に関与する形で地域にシェアリングエコノミーを普及していくにあたり、2016年11月、秋田県湯沢市、千葉県千葉市、静岡県浜松市、佐賀県多久市、長崎県島原市の5都市が合同で「シェアリングシティ」を宣言しました。シェアリングエコノミー協会の会員企業が提供するシェアリングプラットフォームのサービスを通じて、地域振興や「共助」システムを根付かせるためのサポートを行っています。例えば、送迎や託児を顔見知りの人にお願いしたいというニーズと、そうした親を支援したい人とをマッチングする「AsMama」を使った子育てコミュニティの育成、さまざまな用途に対応した空間のマッチングを行っている「SPACEMARKET」を通じた観光施設の貸し出しとPR、仕事をしたい個人と仕事をしてほしい企業および個人の仲介サービス「CrowdWorks」を通じた仕事の紹介といった取り組みが、自治体主導で実現されつつあります。

また、内閣官房IT総合戦略室に設置された「シェアリングエコノミー促進室」では、地域課題の発見や解決を推進した実績を持ち、地方におけるシェアリングエコノミーの活用方法について分かりやすく解説できる人材として「シェアリングエコノミー伝道師」を任命。2017年8月から、総務省が「シェアリングエコノミー伝道師」の地方自治体への派遣を開始しました。こうした支援策を活用しながら、今後「シェアリングエコノミー」に取り組む自治体はさらに増えていくと思われます。

シェアリングエコノミーを積極的に活用する、長崎県島原市、秋田県湯沢市の取り組み例

長崎県島原市の取り組みをみてみましょう。島原市では、地元体験を提供するホストと旅行者をマッチングするTABICA(タビカ)と提携し、「甲冑を着て島原の街歩き」「島原の飲み屋のはしご」「島原の地元漁師と海釣り、漁師飯」といった体験型のコンテンツを地元の人が提供しています。さらに、SPACEMARKETと提携し、島原城をイベントスペースとして貸し出す等、地域資源の活用に取り組んでいます。

島原氏×シェアリングエコノミー

また、秋田県湯沢市では、AsMama(アズママ)と提携し、子どもの送迎・託児を頼り合うことによって、子育て世代の住みやすいまちづくりに取り組んでいます。

秋田県湯沢市の取り組み

北海道天塩町では、相乗りマッチングサービスのnotteco(ノッテコ)と提携し、住民同士の相乗りを促進することで交通手段不足の解消に向けた実証実験を行っています。なお、この相乗り事業では、Chapter9で説明する「グレーゾーン解消制度」によって合法と判断された範囲でサービスの提供が行われています。

北海道天塩町の取り組み

Chapter2でも触れたように、この変化は既存の産業にも大きな影響を及ぼすことが推測されます。また、変化への対応をめざし、既存企業自らがシェア事業者となることをめざす動きも既にいくつかみられています。

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公開日:2017年10月10日

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