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株式会社 日立ソリューションズ

東京エレクトロン株式会社様 Microsoft Dynamics 365 CRMシステム構築サービス・RESCO Mobileの導入事例やシステム構築例を紹介|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、日立ソリューションズにお問い合わせください。

Microsoft Dynamics 365 CRMシステム構築サービス・RESCO Mobileの導入事例

東京エレクトロン株式会社様

製品・地域ごとに異なっていた保守サポート管理を一元化

半導体とフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造装置メーカーとして知られる東京エレクトロン株式会社は、保守サポート業務のオペレーションと管理をグローバルに一元化するため、顧客管理システム(CRM)を採用しました。
日立ソリューションズの「 Microsoft Dynamics 365 CRMシステム構築サービス 」を活用することで、新しい保守作業管理システムを完成させ、世界で活躍する約4,000人のフィールドエンジニアにサービスを提供しています。

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この事例に関するソリューション・商品

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課題
導入後
保守サポートのナレッジをグローバルに共有したい
世界共通のフォーマットで作業報告を入力し、蓄積されたナレッジを検索・活用する仕組みを構築
保守サポートの管理や作業報告をシステムで一元管理したい
さまざまな管理データを取得できるようになり、保守案件ごとの進捗状況の可視化を実現

背景と課題

保守業務の仕組みと運用方法が、製品や地域ごとに異なっていた

春原 氏取締役
常務執行役員
フィールドソリューション事業本部長 業務改革プロジェクト担当
春原 清 氏

東京エレクトロンは、半導体製造装置とフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置の世界的メーカーとして知られる企業です。国内の拠点は7社の子会社を含めて26カ所で、米国、欧州、アジアの各国・地域に23社の現地法人・52拠点(2020年11月現在)を置いています。

同社のフィールドソリューション事業本部における長年の課題は、「保守サポートの仕組みや運用方法について、製品や地域ごとにそれぞれのやり方で運営していて統一されていない」ということでした。

「当社は創業時、海外から輸入した装置を販売することからビジネスをスタートさせました。その後、装置の種類ごとに工場を建設して国産化していった経緯があり、保守サポートの仕組みやオペレーションが製品や工場ごとに異なっていました。そこで、経営判断の迅速化や業務効率向上のため、グローバルで共通の仕組みを構築して、データやオペレーションを一元化することをめざしました。それが、『One-TEL』という取り組みです」(春原氏)

「例えば、保守作業が終わった際の作業報告形式が製品や地域によって異なり、記載される情報の粒度も統一されていませんでした。また、作業報告を取りまとめて管理するためのシステムも世界の地域ごとに異なるものが使われていましたので、ナレッジをグローバルに共有したり、ある保守作業で得られた知見を次の保守案件に生かしたりすることが困難な状態でした」(山本氏)

このような課題の解決をめざして、フィールドソリューション事業本部は保守作業管理システムのTo-Be(あるべき姿)を白紙の状態から検討しました。その結果、「世界中のフィールドエンジニアが作業報告などを登録し、必要なときにナレッジを素早く取り出せる単一の管理システムが必要だ」という結論に達しました。このようなシステムがあれば、フィールドエンジニアの対応力の強化が期待できます。装置の保守対応時間が短縮されることにより、納入先メーカーの満足度が高まることも期待できました。

選定と導入

CRMには Dynamics 365 を選び、グローバル対応のSIerを選定

山本 氏フィールドソリューション事業本部 FSBUフィールドソリューション二部 営業支援グループ
グループリーダー
山本 江美 氏

新しく構築するグローバルな顧客管理システム(CRM)として東京エレクトロンが選んだのは、クラウドベースのCRMとして知られる「 Microsoft Dynamics 365 」でした。そのうえで、同製品を活用した東京エレクトロンの保守作業管理システムを構築するSIerの選定を2016年4月に開始しました。

SIer選定にあたって同社が重視したのは、

  • 設計・実装・保守の全工程にわたってグローバルに対応できる
  • Microsoft が推奨するSIerとして Microsoft との交渉力を有する
  • 製造業向けCRMシステムの構築経験が豊富である

の3点でした。

「候補となったSIerは3社ありましたが、グローバルな対応力を一番感じられたのは日立ソリューションズでした。グローバルな保守サポートの仕組みを構築するには、米国、欧州、アジアの各地域の意見を聞いて進める必要があります。英語でのコミュニケーション力だけでなく、米国に拠点があり、現地の保守サポート業務を理解している点を評価しました。 Microsoft の米国本社と強力なコネクションを持つ点についても考慮し、日立ソリューションズをSIerとして決定しました」(山本氏)

構築作業が始まったのは、2016年7月。2カ月後の2016年9月には一部機能を先行リリースしました。その後も改修や機能強化を続けたうえで、核となるワークオーダー機能については2019年2月に米国でサービスイン。その後、日本、中国、欧州、韓国、シンガポールの各国と地域でも同機能が順次使えるようになりました。

新しい保守作業管理システムでは、仕組みとオペレーションの一元化を徹底するために、「 Dynamics 365 」を Microsoft の日本リージョンのみで稼働させる形態を選択しました。世界各地で保守サポート業務に携わる東京エレクトロンのフィールドエンジニア約4,000人がネットワーク経由で利用する方式です。

また、クラウドシステムならではの難しさもありました。クラウドのメリットとして将来の製品エンハンスの恩恵を受けられるという点がありますが、この恩恵を受けるにはなるべくカスタマイズを行わないことです。一方、フィールドエンジニアの使い勝手を向上させることも、システムの定着化および有用なデータを入力してもらうためには重要です。そのため、両者のバランスを取りながら1件ずつ丁寧に問題を解決していきました。

「日立ソリューションズはシステム目線だけではなく、ビジネス目線、現場ユーザー目線で積極的に支援いただきました」(山本氏)

このほか、各国・地域で使われてきた旧システムに残されているナレッジを活用するために、既存システムのデータと「 Dynamics 365 」上のデータを統合し、一度に検索できる独自のツールも開発。データを新しい保守作業管理システムに移行しなくてもナレッジを横断的に参照できるようにする環境を整えました。

成果と今後

一元化のための仕組みが完成。案件の進捗状況も見えるように

「 Dynamics 365 」ベースのワークオーダー(作業指示)機能は、2021年4月に台湾でもサービスインする予定です。これをもって、ワークオーダー機能のグローバル展開は一段落することになります。

「保守サポート業務に関しては、『One-TEL』でめざしているオペレーションの一元化を実現するための仕組みが完成したと考えています。今後はこの成果を基に業務の効率化を進めていくことになるので、作業時間の削減効果などを評価するにはどのような指標が必要か、検討を始めました」(山本氏)

「今は2段階のKPIで新しい保守作業管理システムの導入効果を測定しようと考えています。まず、保守サービスの現場で生じた具体的な成果を99個のKPIで測定し、次に、5種類のKGIでKPIの値が経営目的にどれほど寄与しているかを判定するという方法です。さらに、それとは別に人件費などの費用削減効果も算出したうえで、最終的に経営にどれほどプラスになったかを評価します」(春原氏)

社内でもさまざまな管理データを取得することができるワークオーダー機能は高く評価され、スーパーバイザーなどの管理職層は保守案件ごとの進捗を可視化できるようになったことを歓迎しています。

各国・地域への展開にあたっては、エンドユーザーを支援するコアメンバーを拠点ごとに選定し、現場のフィールドエンジニアが日常の保守業務で「 Dynamics 365 」をスムーズに使いこなせるようにケアしました。フィールドエンジニアにはオフライン環境でもワークオーダー機能を使えるように、RESCO社の「RESCO Mobile」を利用して専用モバイルアプリを開発・配布しています。納入先メーカーのクリーンルーム内で作業時間の合間や作業完了後すぐに報告内容を入力し、顧客の承認サインをその場で受け取ることも可能になりました。

グローバルに稼働を始めたワークオーダー機能に続いて、東京エレクトロンはスタートアップ業務(納入先での装置の設置・調整)の管理も「 Dynamics 365 」でシステム化する予定です。2021年5月には、SAPベースの全社ERPシステムとの連携によって、顧客からの受注に基づくワークオーダーの自動生成や作業費用の自動連係などを実現できる見込みです。

「このプロジェクトには Microsoft を含めて多くの企業が関わっていますが、日立ソリューションズのプロジェクトマネージャーが東京エレクトロンや他ベンダーとオープンに対話してくれたおかげで円滑に進みました。こうした姿勢は信頼できますし、高く評価しています」(春原氏)

グローバルでオペレーションと管理の一元化をめざすプロジェクトは、日立ソリューションズにとっても大きな挑戦でした。日立ソリューションズはこれからも、ワールドワイドで成長を続ける同社を支援していきます。

東京エレクトロン株式会社

1963年に株式会社東京エレクトロン研究所としてスタート。現在では半導体製造装置とフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置の世界的メーカーとして、世界の半導体メーカー、FPDメーカーに装置と技術サービスを提供している。国内拠点は、7社の子会社を含めて26カ所。米国、欧州、アジアの各国・地域にも23社の現地法人・52拠点を置いている(2020年11月現在)。基本理念は「最先端の技術と確かなサービスで、夢のある社会の発展に貢献します」。

本社所在地 東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー 東京エレクトロン株式会社
設立 1963年11月11日
従業員数 1,645人(単独)、1万4,079人(連結)(2020年4月1日時点)
事業内容 半導体製造装置事業、フラットパネルディスプレイ製造装置事業
URL https://www.tel.co.jp/

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本事例の内容は2021年3月24日公開当時のものです。

最終更新日:2021年3月24日