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セールスイネーブルメントとは?注目される理由や進め方をご紹介

2025年3月19日

近年、営業活動の効率化において注目を集め、取り入れる企業が増えている「セールスイネーブルメント」。多くの営業組織で適用でき、効果をあげることが見込めます。最近ではツールを用いたセールスイネーブルメント導入の動きが加速しています。

この記事ではセールスイネーブルメントについて、その概要、注目される理由、進め方、事例、ツールを用いた実現方法などを紹介します。

セールスイネーブルメントとは

セールスイネーブルメント(Sales Enablement)は営業組織の最適化を図る取り組みです。営業プロセスの整理・管理・分析、営業活動に向けた研修の実施、ツールの導入による効率化などにより、営業人材の育成を部門横断し一貫して設計することが一つの特徴です。

また、営業組織の設計に対する目標を数値化し、達成状況や貢献度合いなどを数値で分析することも特徴の一つです。

セールスイネーブルメントが注目される理由

セールスイネーブルメントは海外で生まれ、アメリカの大手企業でも取り入れられています。そのセールスイネーブルメントが今、日本企業でも営業における有効な施策として注目を集めています。その理由について解説します。

営業ノウハウの属人化の解消

多くの企業の営業部門で課題となっているのが、営業ノウハウの属人化です。優れた営業人材がいても、周囲に営業技術が伝わらず継承もされないことは、組織としての大きな損失です。

また、営業活動は企業の売上に直結しており、営業活動が属人的になっていると売上も個人頼りとなってしまいます。これは組織として非常にリスクのある状態です。

セールスイネーブルメントは、営業担当者、営業部門全体の底上げにつながる施策です。営業プロセスの整理から研修などの教育までを含め、営業ノウハウの属人化を解消する役割を果たします。属人化の解消により、営業部門としても企業としても売上の向上が期待できる施策であることが、注目を集める理由の一つです。

マーケティングツールなどの普及

営業と非常に関わりの深い分野にマーケティングが挙げられますが、マーケティング業務でも日々変化が起きています。MAなどのツールの導入により、営業と連携するリードの質や量が従来よりも高まってきている状況です。このマーケティングでのリードの向上により、営業担当者に割り振られるリードが増加し、その対応が必要となってきています。

マーケティングと営業という部門の違いを乗り越え営業活動の最適化を行うセールスイネーブルメントは、この問題の解決策としても大きな注目を集めています。

セールスイネーブルメントの進め方

企業がセールスイネーブルメントを導入し有効に活用するための基本的なステップについて説明します。

担当チームの組成

セールスイネーブルメントを担当するチームの組成では、部門横断し一貫した営業業務の設計ができるようメンバーをアサインします。営業やマーケティング、人事部門など、関連する業務部門から担当者を集めることが理想です。

目標と課題の設定

セールスイネーブルメントのゴールとして目標を設定します。目標設定の際には、計測・検証の可能な具体的な目標の設定が必要です。

その後、目標として設定したゴールを達成するために解消する必要のある課題を洗い出します。これらの課題にKPIを設定することで、それぞれの課題に対する進捗、達成度合いが測定可能となります。

CRM/SFAツールの導入

セールスイネーブルメントでは営業の業務に関する膨大な量のデータを扱います。人手で管理することは難しいため、CRMやSFA、データ統合ツールなどの導入の検討が必要です。先に洗い出した課題に対し、有効なツールを選択することが求められます。

CRMとSFAについては以下の記事で解説しています。

CRMとは?機能や導入メリット・デメリットを解説
SFAとは?機能やCRMとの違いを解説

データの蓄積・計測

ツールの導入などによりデータ基盤を整えたら、データを入力し蓄積していきます。営業業務において案件ごとに発生する売上などの数値や、そこに至るまでのプロセス、プロセス上で扱った数値、顧客情報などを蓄積させて、営業全体の数値を把握します。

データの蓄積においては、営業の業務にツールの活用を組み込み、データ基盤へ自動的にデータが集められる仕組みを構築することで、以降の継続的なデータの取得が実現可能となります。

施策の検討・実施

先に洗い出した課題、データの蓄積・分析から導かれる自社の営業プロセスに対し、特に問題となるポイントへの強化策を検討・実施します。

強化策となるのは、プロセスの改善や教育、コーチング、ツールの活用の浸透などさまざまです。この際、施策の効果が検証できる指標を確認し、実施前の状況を取得しておくことで、強化策の効果を検証する際に正確な分析が可能になります。

効果検証

実施した施策について、データの収集・分析により効果の検証を行います。

セールスイネーブルメントでは、営業の業務改善や貢献度を数値で測定し、効果を検証することが一つのポイントとなっています。短期的に効果が出るとは限りません。検証結果をもとに、さらなる施策の検討・実施と検証のサイクルを回し、成果に結びつけます。

セールスイネーブルメントの事例

セールスイネーブルメントの導入実施例としてセールスフォース社が挙げている事例をご紹介します。

セールスフォース・ドットコム

ebook「いまから始める Sales Enablement」では、グローバル企業のセールスイネーブルメント導入事例としてセールスフォース・ドットコムの取り組みが紹介されています。

新入社員の早期立ち上がりや売り上げの拡大、カスタマーサクセスとの両立などを目的とし、自社のSalesforce製品をツールとして活用し取り組みを行いました。ラーニングカルチャーの醸成、立ち上がりの早期化、データにもとづく育成のPDCAサイクル定着などの成果が上がっています。イネーブルメントの目標と状態を示すKPIには、営業達成値の中央値、案件単価、立ち上がりの日数などが利用されています。

American Express

American Express社では、SalesforceのCustomer Success Platformを利用したセールスイネーブルメントを実現しました。顧客の決済処理情報を取得し営業担当者間でリアルタイムに顧客情報を共有することで、顧客が求めているタイミングでの提案によって、優れたカスタマーエクスペリエンスの提供につなげました。

Sansan

ベンチャー企業のセールスイネーブルメント実現事例として、上記ebookではSansanのケースを取り上げています。

会社の中長期での営業育成の施策としてセールスイネーブルメントに取り組み、現状の可視化のためのSFA再整備から始めています。企業の成長に伴い営業組織が倍になっても生産性を維持し、新入社員の生産性向上、マネージャ―の育成に対する負担の軽減、定量的な振り返りを行う文化の定着などの効果を上げています。

ツールを用いてセールスイネーブルメントを実現

セールスイネーブルメントでは、営業の現状把握やKPIの測定などに多くのデータを利用します。このため、各種のツールを利用してセールスイネーブルメントの実現を図ることが重要です。以下に、セールスイネーブルメントの実現を支えるツールについてご紹介します。

Sales Cloud

Sales Cloudはセールスフォース社が提供するSFA/CRMツールです。顧客情報の一元管理や案件の担当者など、営業に関する情報を紐付けて管理できるため、営業の生産性向上などに効果があります。

Sales Cloudの詳細はこちらからご確認ください

Service Cloud

Service Cloudはサービス部門やサポート部門の業務を支援するツールです。営業との顧客情報の一元管理により顧客満足度を高めることができます。顧客からの問い合わせに対してチャットボットやFAQなどで業務効率化を行うとともに、顧客からのフィードバックを蓄積してセールスイネーブルメントなど社内の活動改善にも貢献します。

Service Cloudの詳細はこちらからご確認ください

Account Engagement(旧Pardot)

Account Engagement(旧Pardot)はセールスフォース社の提供するMAツールです。マーケティングで利用するランディングページの作成などの機能と、そこで得たアカウント情報をもとにスコアリングやナーチャリングなどリードへの育成を一貫して行います。このアカウントがリードとなり営業に引き渡されるため、マーケティング活動においても属人化を排除できます。

Account Engagement(旧Pardot)の詳細はこちらからご確認ください

Sales Enablement(旧my Trailhead)

Sales Enablementはセールスフォース社の提供するオンラインの学習ツールです。Salesforce製品の利用方法に関する学習、トレーニング、オリジナルの学習コンテンツの作成、学習状況の管理など、企業の教育基盤として活用できます。セールスイネーブルメント実現においては、教育への利用やKPIの測定にも役立ちます。

Sales Enablement(旧my Trailhead)の詳細はこちらからご確認ください

Tableau

Tableauはユーザー自身によってデータを可視化・分析できるセルフBIツールです。データをダッシュボードにより可視化・分析できるため、基幹システムや勤怠システムなどの複数のシステムから営業活動の状況や顧客との取引状況、顧客の行動データなどセールスイネーブルメントに必要な属人化を排除するための情報の蓄積・計測・分析までダッシュボード上で行えます。セキュリティ性も優れているため、企業にとっての重要機密に当たる営業情報も安心して管理することが可能です。

Tableauの詳細はこちらからご確認ください

記事のまとめ

海外で生まれ、アメリカの大企業で取り入れられたことにより注目されるようになったセールスイネーブルメントは、営業組織の最適化を図る取り組みです。営業プロセスの整理・見直しや、営業担当者の教育、ツールの導入による効率化など、あらゆる手段を用いることで、営業におけるノウハウの属人化を防ぎ、マーケティングからのリード増加といった効果を実現します。
セールスイネーブルメントの施策の中では多種、大量のデータを扱うケースが多く、効率的にデータを扱うためのツールが重要です。SalesforceのCRM/SFAなどの製品やTableauなどの導入により、セールスイネーブルメント実現に向けた取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。

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