日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

ニュースリリース

2017年3月9日
株式会社日立ソリューションズ

日立グループの生産設備情報のセキュアなシェアリングを「活文」で検証し、稼働率を向上
生産設備の相互融通による共生型ものづくりによる、シェアリングエコノミーを促進

 株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:柴原 節男/以下、日立ソリューションズ)は、株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)とともに、2016年7月から2017年1月の間、「活文Managed Information Exchange(以下、活文MIE)」の企業間のセキュアな情報共有や高速データ転送という特長を活かし、日立グループ*1が所有する茨城地区の生産設備情報のシェアリングを検証しました。ネットワーク環境に依存せず利用できるよう、日立のクラウド環境を採用しました。
 本検証は、生産設備の相互融通による共生型ものづくりのためのシステム検証を目的としたものです。委託、受託双方の事業所が、大型生産設備など、216台を対象に、仕様や設計図、生産計画情報などをセキュアにシステム上で共有し、稼働率の低い生産設備を有効活用しました。
 その効果は、今回の大型生産設備216台を対象とした場合、約2%の稼働率改善*2と試算され、グループとしてコスト改善効果が期待されます。
 日立ソリューションズは、このノウハウを生かし、4月から、製造業トータルソリューションの一環として、活文MIEを活用した設備シェアリングプラットフォームの構築を提供していきます。

*1 株式会社日立製作所の電力分野、鉄道分野、インダストリアルプロダクツ分野の事業所や、日立GEニュークリア・エナジー株式会社、日立建機株式会社、株式会社日立ビルシステム、株式会社日立パワーソリューションズ、 株式会社日立ニコトランスミッション、 株式会社日立ハイテクノロジーズが参加

*2 参加グループ企業の設備の実績に基づき、自社で試算

■ 背景

近年、製品のライフサイクルは短期化、景気変動サイクルも不安定になっており、製造業においては設備投資の回収ができず経営圧迫の原因になっています。そのような中、欧米を中心に急速に拡大してきた、非所有型のビジネス活動であるシェアリングエコノミー*3が、日本の企業からも注目されており、今後の成長性が期待されています。

*3 個人や企業、団体などが所有する物や遊休資産、ノウハウなどを、インターネット上などで貸し出し、他者と交換・共有すること

■ 設備シェアリングのシステム上の課題

設備シェアリングの実現には、共有するすべての生産設備の仕様や設計図、生産計画情報をセキュアに共有するシステムが求められます。また、そのシステムでは、さまざまな条件で、必要な機能を持つ設備を迅速かつ容易に見つけ出し、生産の予約状況も併せて確認できる必要があります。利用する設備の決定後は、担当者同士が図面などをセキュアにやり取りできることが重要です。
 これらの課題解決に向けて、文書管理や高速データ転送、ドキュメント保護など、企業間のセキュアな情報共有ができる活文MIEの特長を活かし、検証を行いました。

■ 今回の検証内容

1. 設備情報と図面情報の高速かつ安全な送受信、共有を実現

 活文MIEをクラウド上に構築し、事業所からの大容量ファイルの高速での送受信や、セキュアな情報共有を実現しました。参照者の範囲や参照期限をファイルごとに個別設定することや、また、委託の案件ごとに分類し、品質、価格、納期、工場制約、作業者スキルなど詳細確認と交渉の履歴管理を可能にしました。

2. 設備候補を迅速かつ容易に絞り込むための検索キー集約方式を開発

 日立の研究開発グループが開発した、加工方法や機械の種類で階層的に分類した検索キーを用いることで、これまでの分類方法による検索キーの数から7割削減し、標準化や検索操作の利便性を向上しました。


図. 活文による設備シェアリングプラットフォームの利用イメージ

■ 今後について

日立では、シェアリングエコノミーを促進するため、企業間における生産設備の相互活用のためのクラウドマニュファクチャリングのサービス基盤を構築し、工場や企業間で生産情報を共有し、生産リソースを相互活用する共生型ものづくり社会の実現をめざしています。
 日立ソリューションズは、今回の検証でのノウハウを生かし、4月から、製造業トータルソリューションの一環として、活文MIEを活用した設備シェアリングプラットフォームの構築を提供していきます。

■ ソリューション紹介

・製造業トータルソリューション http://www.hitachi-solutions.co.jp/mfrtotal/

 グローバルビジネスを展開する製造業向けに、実績ある多数のソリューションを体系化し、トータルに提供することで、グローバル化の進展による複雑な経営環境や、IoT/Industrie 4.0など新たな潮流を受けて生じるあらゆる課題を、全体最適の視点で解決します。

・活文Managed Informaton Exchange http://www.hitachi-solutions.co.jp/katsubun/sp/mix/

 イノベーションの創出、競争力強化のため、企業や組織の枠を超えて協創・協業を積極的に推進するお客様のスピーディかつセキュアな情報共有を実現します。文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」における国立大学法人大阪大学 センター・オブ・イノベーション(COI)研究推進機構が進める研究プロジェクトでも使用されています。

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<報道機関からのお問い合わせ先>

担当部署:経営企画本部 広報・宣伝部
担当:安藤
TEL:03-5479-5013  
E-mail:koho@hitachi-solutions.com

※ 活文は、株式会社日立ソリューションズの登録商標です。
※ その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

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